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今日晴れと思っていたが雨だった空が泣くほど嫌な出来事
真新しい畳みは何処か別物で部屋に馴染めば家族の一員
かき氷食べて頭が痛くなる夏に味わう痛みの一つ
よく冷えた麦茶を飲んで夏を消す ....
太陽系宇宙の中の一点の豆腐屋で厚揚げ二枚買う
出会いとは暴力なのにわたしたちほらまたこうして近づいていく
今、私に寒いと感じさせている私の皮膚と私との距離
後悔をきっとするって知りながら子供に返って雪に寝転ぶ
傾いた棚を作った父の顔、偲び吸えないタバコを咥える
避難所で青い唇噛んだ夜、あゝ、十年か、陸前高田市
起 ....
少しずつ透き通ってゆく爆弾を抱いたまま死ぬまでは生きよう
体温が肩から流れおちる季節知らない教祖海の調律
忘れないためにあなたに契るゆめ骨までたべて春を擁して
知った気でいるあなたの瞳の碧さあの春先のあかるい奈落
春が鳴る生きたいと鳴る 図 ....
すれ違う男の胸の肋骨の間にすっと通る合口
知り合いに切り付けるのは気が引けるという理由でお前は生きる
脳ミソが煮えたぎるその瞬間は女子校行のバスの中かも
今日死んだ蜉蝣の数 あなたしか知らない言葉の消えてゆく数
田田田田と早歩きして足跡は深い印しの春のぬかるみ
はっとせん 酵乳・処方 飛ばし読みするきみの小指の黒に
ちちちちちさささささささちさちさち 反転しては埋め尽くすマス
左手で書いてみる文字よれよれの私みたいだ昔のままの
鉛筆を好きだ ....
スーパーに
ラミーがおって
バッカスも
いると愈々
冬だと思う
チエちゃんが
テツをしばいて
銀バケツ
あしたのぶんの
おひさんひとつ
秋深し金木犀のご近所に銀杏植えたの誰や出てこい
{引用=#においが混ざり合って大惨事に。}
台風の通り道から離れたい呑気に欠伸して過ごしたい
あのお菓子無くなると聞き買い溜めたここ数年で人気が落ちた
予想すら出来ないゲリラ豪雨来る今日も来そうな予感が襲う
梅雨明けの発表後か ....
「えびフィレオ。チキンフィレオも単品で」にいさんあんた、お金持ちだね
「スタバってWiFiあるの?スタバって」あるよ。あるとも。みんな言いたげ
「街よりもパラオがいいね」って国 ....
授業中窮屈そうに歩き回る先生の声耳に入らず
魅力ある花の香りが場を癒す不穏な空気追い出すパワー
海開き前の砂浜ただ静かゴミを拾って歩く若者
近所の子元気な声で挨拶し活気ある地区笑顔が ....
別れには理由があってそうなった二人の未来は行き止まった
離島に住む友からメールで画像届く時が止まったような自然美
満月の光が身体擽った良いことばかり続いた五月
高層ビル立ち並ぶ街の中 ....
野球の国際試合面白い日の丸背負い重そうな選手
スキー場夏は一面花畑客を呼び込むアイデアを練る
スキー場のレストランが有名にどの料理でも何処よりも美味い
歌を聴き耳に残った詞の一部強調 ....
うちの猫は来月去勢を控えてる彼はそのことの意味を知らない
きらめいてなおきらめいてきらめいて有限の性を終えてからもなお
猫ならば性は失うものだとはどの教科書にも載ってなくても
....
午前五時わたしの横にはギフが居るあなたは今ごろどこの空のした
骨の回りに肉が付いて、肉の内部に張り巡らせた管を血が巡る
それらを皮膚が袋になって包む
Jr線の駅の構内
自動券売機の上の路線図
を
見上げる度に私は連想してしまう
地下に埋まる水 ....
みずうみに
おれんじの泡を沈めたら
柑橘しぶきのみずうみ夕闇
葉の落ちる
ソファーの上に西陽さし
どくどくどくと心が鳴ってる
一匹の
星座の名前を知ったあと
....
木犀のうすだいだいの花びらのなかからこぼれ咲いた秋の日
アレをする
理由がほしい君が好き
なのですからと、ちゃんとアレする
夕焼けの
死んでしまったこの街で
天使のふたりを信じたバカ有り
空の下
全てが青く染められそう ....
まだ名すら持たない子猫わが部屋に命一つを持って加わる
美しい
貴女に呪いをかけたいな
どんなときでも私を好きって
水溜り
アメンボの波浮かんでる
まるで世界が変わるきっかけ
傷ついて
三日月尖って空高く
心が鋼という嘘も知る ....
つくしんぼくわえ煙草の真似をして、東風(こち)と白桃甘水(ピーチジュース)で酔い醒め
黄の蝶と白の蝶とが連れ立って渡る線路に光倒れて
風も無く半旗を垂れたわが心空は高くてなにも見えない
あてどなくふるえて迷う小さな蛾人に纏わりなにを思うか
説明も言い訳もも ....
{ルビ開=あ}き切った青の深みに呼ばれたか秋津は震えて空に溶けた
梯子を失くした煙が人のふりをして野山をうろついている
透けたくびれには永遠も一瞬もないただ砂の囁きだけ
....