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高いギターでうんちく語り ボロンと鳴らし仕舞う人


素面じゃ{ルビ弾=ひ}かぬ吐くほど飲まず 歌の含みも酒で濡れ


部屋を片付け窓を開ければ 迷子の風も寄って往く


捨ててあげ ....
休み増えても給料歩合 酒は増えても出かけない


端からなにも無かったくせに 失くしたものと想いたい


よどむ曇天どんより映す 病める瞳になにを読む


下手なエレキと下手な詩吟と ....
朝酒の代わりにシャンソン秋に酔う


幸せは演じることがその秘訣


極端に厚着と薄着の大学生


影を踏む鬼と知られずする遊び


花供え帽子目深に被る人


暗渠へと ....
家を出る秋の耳打ち襟を立て


空は澄み夢の骸か月白く


十姉妹通風孔を{ルビ窺=うかが}って


靴の紐ほどけて結ぶ霜の朝


人気ない路を横切る枯れ落葉


見上げ ....
愛死体秋すぐに冷たくなって


泣くように笑う男が書いた遺書


未来捨て過去と駆け落ち心中する


蝸牛踏めば悲しい軽すぎて


傘の花みんな流れて校門へ


ひっつめ ....
秋の雨引き戸を開き覗く夢


翻る少女の声も遠く去り


秋よりも秋を装う女たち


水槽に涙をためた金魚姫


翼切り歌を失くして人になる


手折るなら痛みの一つ分か ....
子を叱る母の帽子に赤とんぼ

バスを待つ頬の産毛に光差し

空軽く{ルビ眼=まなこ}を{ルビ纏=まつ}る金の糸



借りた本から押し葉の栞おちて

蔦燃える窓に映るは誰の影

 ....
黄の蝶と白の蝶とが連れ立って渡る線路に光倒れて


風も無く半旗を垂れたわが心空は高くてなにも見えない


あてどなくふるえて迷う小さな蛾人に纏わりなにを思うか


説明も言い訳もも ....
{ルビ開=あ}き切った青の深みに呼ばれたか秋津は震えて空に溶けた


梯子を失くした煙が人のふりをして野山をうろついている


透けたくびれには永遠も一瞬もないただ砂の囁きだけ


 ....
翅を欠く揚羽と並び歩く道白磁と見紛う骨の白さ


すずやかな朝にまどろむ娘たち夏の火照りを蓄えたまま


安全も安心も不安あっての約束手形不渡りもある

今朝はまだ世間の目には止まらな ....
クーヘンさんのただのみきやさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鬱憤に接吻_【都々逸】- ただのみ ...伝統定型各 ...2*19-11-23
もう冬でいいでしょう_【都々逸】- ただのみ ...伝統定型各 ...7*19-11-9
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真似事――破れた包装紙- ただのみ ...俳句3*19-10-19
真似事――愛・死体・秋- ただのみ ...俳句4*19-10-12
真似事――文字をほどいて火を点ける- ただのみ ...俳句4*19-10-5
真似事――落下する意識- ただのみ ...俳句1*19-9-28
まねごと――門口に終わりの予感- ただのみ ...短歌3*19-9-22
まねごと――喪失目録- ただのみ ...短歌3*19-9-14
まねごと――やすらかに老いる町- ただのみ ...短歌3*19-9-7

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