あぁ
世界は
なんという粒子の細かさ

無数の感情が
一生をかけて
行く宛てを探している

今日も私に届いた粒子を
醜いと思う私が憎い

悲しみだけの自嘲
恐怖を携えた挨拶
 ....
おれは水溶性だから
泣いている人とか、
こういう灰色の
天気が嫌いだ、

カゲロウみたいに
目の前がふらふら歪んで、
傘の無い人もろとも
いきなり消えてしまうのは
怖いな、

  ....
日々がどよめいている
宇宙が波打っている
『遠い遠い』と手を振る君

)何かが湧き起こり
)何かが沸騰して
)すべてが終わり
)すべてが始まろうとしている
)名状しがたい何物かが流動し ....
手の平を透かして、皮膚の内側から太陽が射す
精霊が戯れる木陰にいて
同じ歌を幾度口ずさんでも
けっして消えることのない痕跡
その痣を口移しであなたの皮膚に刻んでは
剥がれ落ちようとする人間の ....
{引用=*筆者より――ちやうどこの時期、十二年書けずにゐた詩作が復活して三ヵ月が経ち、十二年分のマグマの噴出が落ち着いたこともあり、いま読み返すと力が抜けてゐる感があつてそれが良い方にも悪い方にも出て .... 青い青い大空が
広がっているから安心して
僕は今日という日を歩んでいく

体のあちこちが故障して
傷だらけの魂を抱えても
此の世の光に包まれて
生きる歓びに貫かれ
今日という日を生きて ....
じきに夏ですね

わたしの表現は
誰にも奪えませんが

暑さにかまけて
じきに夏ですねなんて言ってみる

新陳代謝で生まれ変わるわたし
青空のもとで血肉を燃やす
風の隣で鼻を利かせ ....
あの時の理解は宇宙に染み渡ってゆくのだ。

ほかのまぜものを食べてみようか
黎明の貧困のうち商売が成り立たないから
廃墟に廃棄される、ロボットの哀しみの夜を知れば
凍てつく空気を ....
*

・・・・・・・、・・・・・・・、・・・・
・・・・、・・・・・。
・・・・・・・・
・・・・・
・・・、・・

いいえ 堕ちたのは君たちです
堕ちてしまったから脳を損傷したので ....
吹いている
もう風が絶えず
吹いている

私は空の青みを見つめる
やがてその底の方から
貴女の声が木霊するまで
漆黒の闇に手を伸ばし
混沌の夜にひざまづき

吹いている
もう風 ....
音楽の花の大地に星も降る
色彩が瞬き心に透き通る
風につられて 心地よく時間を置いて
手を合わせる

何かと繋がり その何かを考えずにすむ
心の置場所 雛を巣にそっと置くように
 ....
夏の空、玄関口
立ち尽くす己
庭木の揺れ、うねる大気、光の庭

ああ世界が広がっていた!
己とは無関係に
何処までも眩しい異郷が

五歳の時のその体験を私は決して忘れない
じぶんとは ....
愛読書を手に
寝床で頁を開く 休日の午後
ゆるゆると…睡魔に襲われ
眠りに落ちる、寸前

――ガンバッテ

の囁きに
はっ と目が覚める

隣室の机上の
日だまりに
昨日、水を ....
{引用=ちいさい音ですね

しってますよ、草むらのなかです

(ひとはいつか 虫になる、のでしょう)


わたしは音に、よびかけます

海に行ったこと、ありますか

 ....
縮れた葉っぱに青虫が転げて
砂利の中に風格ある化石もどき

静かな空におじいさんのくしゃみ
ドクダミの鼻にキッス

川の流れのようなワンピースを着て
牛糞香る路地をのんびり散歩

無 ....
手を
引かれて見知った町を歩く
老いた漁師の赤らんだ手が
まぁ、まぁ、呑んでいきな、と手まねく

あすこの地蔵、おどしの地蔵さん、脅しな
明治の頃、沢山の人がコレラで死んだ
焼き場はい ....
おれが居たんは楽園とかいう果樹園やが
アホウな鳥が啄んだあげく
雲ん上で糞ひり出したもんだから
おれは泥ん中に落ちちまってよ
隣で生ってたあいつらあ
灼然な御神木だとか
世界一臭え花だとか ....
まだ、崩れていない膝がふるえている
わずかにたわみ、重みにたえているのか
生きてきた時間といま生きている時間に
ふるえながらも踏みだし、よろめき
それでも倒れない、屈するたびに
なんどまた伸 ....
即興で詩を楽しむサイト 即興ゴルコンダに 題をwillさんが だされたものです。時間ぎりぎりまで ねばったのですが、時間内に書けたものは私としては不完全燃焼だったのです。すこしは自分に満足したくて、結 .... 静けさ
ちょこんと
座っている
気付けば
夜底に
座っている

私は寝床を整える
不眠の昨夜を払うように
新しいシーツで敷布団を包み
黄色い朝の喧騒に
心の奥処の祭壇が
荒らさ ....
風が担う祝祭の神輿

白蝶ひとひら
    またひとひら

もつれ ほどけて
    また結ばれて

あどけない水の声
    まろぶ 光の鈴

うたたねの距離
 雲雀につられ ....
ある日突然 少女たちは愛に目覚める
砂漠の朝 あるいは雪山の夜に
一頭の馬のように私のもとへ
走って来る そして駆け抜ける愛の痛み


運命だと知るには遅すぎるだろうか
少女たちは祭壇に ....
{引用=*筆者より――筆者が本フォーラムでの以前のアカウントで投稿した作品はかなりの数になるが、アカウントの抹消に伴ひそれら作品も消去された。細かく言ふと二〇一五年十二月から二〇一七年二月までの間に書 .... ビルの窓に褪せた空の青さ
夜のままの側溝の饐えた臭い
音漏れしている流行曲
眩暈のするようなデジャヴ
なにもかもが痛くて堪らない

肉体は暴力である
殴打された何十億光年の静寂に
雑踏 ....
女の子が木に登って
何かを夢中で取っている

何を取っているの?

思わず見上げて私がそう問い掛けると
女の子は秘密を見られた顔をして
突然姿を消してしまう

木の下には麦わら帽子が ....
からめあった足の白さが
波打ちぎわまで押し寄せてきた

夜半にくるくる回る満月
血に濡れた髪を真銀に染める

あなたの友人は
みな海底から這い上がり
石榴の頭であなたにすがりつく

 ....
動かない川の水面に、
漆黒と銀白の陰陽
濃密に混じり輝いている


対岸の雑木林、
淡い陽光に照らされ
そよとも揺れず
枝絡み合い重なる奥に
白い空間 ぽっかり開く

凝視されて ....
肉身の疼く
夜陰の沈黙に

心は乱れ不安に駆られ
詩と死と戯れる余裕すらなく

焼酎を二杯、三杯と

焼け付く視野に
蜘蛛の巣張り

払いのけても払いのけても
辺り一面の糸は切 ....
優しくなりたいとは思わない。優しくなくても、構わないと思う。
人生で人に与えられる優しさには、きっと限りがある。
無理に優しくしようとしても、限度を越えると押し付けになるように感じる。
僕の優し ....
{引用=片想いをしていたころ、よく浜辺に行ってわたしを砂にうめました。

潮の満ち干をかんじながら、血をながすからだをはずかしいとおもいました。

恥ずかしかったのです。ひとばんじ ....
あおいみつるさんのおすすめリスト(598)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
粒子- TwoRivers自由詩219-6-2
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燃えさしの煙草と蝉の抜殻と- 由木名緒 ...自由詩6*19-5-31
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walk・on18_今日という日に(改訂)- ひだかた ...自由詩519-5-30
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The_END- ハァモニ ...自由詩5*19-5-28
吹いている- ひだかた ...自由詩519-5-27
音楽に感覚が横たわって- 朝焼彩茜 ...自由詩819-5-26
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蓮になりてえ- 新染因循自由詩8*19-5-22
膝の虚(うろ)- 帆場蔵人自由詩619-5-22
十三夜月のくるぶし_/即興ゴルコンダ(仮)に提出したものを改 ...- るるりら自由詩10*19-5-21
静けさ、ちょこんと- ひだかた ...自由詩1619-5-20
陽炎- ただのみ ...自由詩13*19-5-19
Equus- 石瀬琳々自由詩13*19-5-18
旧作アーカイブ4(二〇一六年三月)- 石村自由詩21*19-5-16
肉体のシニフィエ- 新染因循自由詩12*19-5-13
麦わら帽子- ひだかた ...自由詩619-5-11
えいえんの海鳴り- 秋葉竹自由詩819-5-9
原光景〇他者- ひだかた ...自由詩519-5-9
吐き出す- ひだかた ...自由詩6*19-5-9
- 水宮うみ自由詩2*19-5-7
はつ恋- 羽衣なつ ...自由詩9*19-5-6

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