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愛死体秋すぐに冷たくなって
泣くように笑う男が書いた遺書
未来捨て過去と駆け落ち心中する
蝸牛踏めば悲しい軽すぎて
傘の花みんな流れて校門へ
ひっつめ ....
秋の雨引き戸を開き覗く夢
翻る少女の声も遠く去り
秋よりも秋を装う女たち
水槽に涙をためた金魚姫
翼切り歌を失くして人になる
手折るなら痛みの一つ分か ....
風のない日も向い風
おでこもあらわペダルをこいで
きみは往くきょうも
仮の目的地へ
本当に往きたい場所には
まだ名前はない
愛せない地図ばかり
もう何枚も手元にあるが
こんなに長い一瞬 ....
夕陽を抱いた木々の裸は細く炭化して
鳥籠の心臓を想わせるゆっくりと
いくつもの白い死を積み冬は誰を眠らせたのか
追って追われる季節の加速する瞬きの中
ゆっくりと確かになって往く単純なカラクリに ....
娼婦の臍の下に咲く薔薇のタトゥー
聖書を一枚ずつ破って巻紙にする
燐寸に踊る白い蛾のささやき
さ迷うオーブ雨の匂いどこまでも
――おやすみなさい
――追伸
あなたには太陽を
終わ ....
斧で木を切る少女の夢を見た
ノースリーブの白いワンピース
振り向きざまにわたしを見て
少女は霧散した
夢の中にわたしを置き去りにして
顔は思い出せないが
少女の目にわたしはどう映ったのだろ ....
夏は白濁した光と喧噪をまとい
人は肌もあらわ日焼け止めをぬる
傾くのはグラスだけ海は静かに燃え
彼女は囁きのなか人魚になる
《テキーラ:2018年7月25日 ....
君が君とはまるで違う小さな花に水をやる時
じょうろの中に沈んでいる冷たい一個の星が僕だ
ビー玉越しの景色を一通り楽しんだなら
必ずベランダから放ること すべて朝食前に
僕の口笛が余韻を引いても ....
夜にはあれほど潤んだ月が
今はただ白く粉っぽい
褪せた青いテーブルクロスに置かれたままの紙切れ
書かれていない恨み言
呼吸を忘れた小鳥たち
見交わす一瞬の生と死を包み込む愛が
朝に急か ....
忘れられた歌が戸を叩く
風が酒乱の男みたいに木を嬲っていた
(何も知らない子どもがゲルニカを見ている
あなたは映らない鏡
恋している
空白の輪郭の投影よ
純粋すぎて
愛 ....
鶺鴒はすばしこく歩き雲雀は高く囀っている
生憎の曇りだが風は早足
日差しが覗けば芝桜も蜜を噴くだろう
虫たちが酔っ払って騒ぎ出すほどに
脇目もふらず歩く老人の後を付ける
サメの背びれだけが光 ....
黒焦げのトーストがいいマーガリンでいい
バターじゃなくていい
蜂蜜は国産 養蜂屋の小さな店先のがいい
種類にはこだわらないがシナ蜜なら尚いい
雨が降る前に用事を済ませたいが
用事の方がは ....
罪人を眺めている
誰かの腹の中のように風のない夜
迎え火が目蓋の此方
灰に包まれた心臓のよう
ゆっくりと消えて往く
ただ罪人を眺めている
正義については微塵も語らない
なにかを殺し続ける ....
煽り煽られ踊る火に
鳴りやまぬ枯木林の
奥の奥
紅蓮の幕は重なり揺れて
熾の{ルビ褥=しとね}はとろけてかたい
静かに 微かに
波打つ青い心臓のよう
円くなって まどろむ
火蜥蜴は涼 ....
秋葉竹さんのただのみきやさんおすすめリスト
(14)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
真似事――愛・死体・秋
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ただのみ ...
俳句
4*
19-10-12
真似事――文字をほどいて火を点ける
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ただのみ ...
俳句
4*
19-10-5
自転車少女
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ただのみ ...
自由詩
15*
19-6-1
見えない幻
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ただのみ ...
自由詩
17*
18-12-31
最後の絵葉書
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ただのみ ...
自由詩
11*
18-8-4
転寝
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ただのみ ...
自由詩
8*
18-7-28
テキーラ
-
ただのみ ...
自由詩
9*
18-7-25
題名を付けられたくない二人
-
ただのみ ...
自由詩
13*
18-6-30
夜の忘備録
-
ただのみ ...
自由詩
5*
18-6-27
それ以外に何が
-
ただのみ ...
自由詩
13*
18-6-13
老人
-
ただのみ ...
自由詩
5*
18-5-26
50階
-
ただのみ ...
自由詩
10*
18-4-25
愛や情けを書けば良いそれは君らの仕事だから
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ただのみ ...
自由詩
13*
18-4-18
サラマンダー
-
ただのみ ...
自由詩
15*
17-9-27
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