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もういいよ
ぼくはひとりで
大丈夫
数珠玉を見ずとも秋は深行けり
紅葉葉の落ちるはいずこ思い出か
栗を刈る季節をひとつ通り過ぎ
三日月にぶら下がるのはネックレス
眠りのなか秋の色にわたしも染む
薫風や金の穂麦の地平線
ギターを弾く少年と金の穂麦かな
干してある君のタオルに薫風が
殺し方知らない殺し屋
謎と一緒に死にたい刑事
腹が壊れるほど笑ったら盲腸になった
刻まれていく不思議達タトゥー
日向ぼっこしても傷つく
真昼間からオペラ
やり捨 ....
かの靴と梢の春と雑草と
母を恋う踏み絵のように春の泥
起きたらいつもの天井でした
妻を起こさぬよう朝のあれやこれや
暖房つけるか迷う 着替えおえて
雑事終えてペンを握る
死ねば終わりの 死なないでいる
さりとてすること ....
私は病気がよくなるようによく眠る
ひとりとなって職場の喫煙所
仕事をさもないことと言えたらなぁ
寒くなって原付でゆっくり急いで帰る
今日は野菜炒めか ごま油の香り
....
冬菫インクとなって夕空へ
冬すみれ行き着く先は夕日かな
夕市の瓶きらきらと冬の詩
森や林にさびしい色が川や海にかなしい色があった
ゆく雲が鳥になるまで空をみていた
八月に
昭和は古びたり
いまだ尖り
青竹や潜るパンセの空ふ紘
春風にこのヤケの空もってかせたい
脳の湖底へ春がするん
手枕痺れていてもその儘の骨肉
穴が無くとも穴と化す{ルビ貘=ばく}の空
おんがくにすくわれたるたましひよももとせの君君君 ....
月のない晩に涙の人拾う
透明の仔猫拾って新聞紙
あくびして痛む顎もつ焼き魚
満月を放って収まる腹の虫
引き潮のレコード盤と海なし県
今日というお地蔵さ ....
ワンルームマンションに独り月氷る
夜寒さのなかで飲む水割り焼酎
沈黙を白く照らして冬の月
月光に抱かれ眠る子等の夢
かたくなに抱かれる事は拒むのに
熟れた柿熟れない柿に枝垂れる
学童らのマスクの列も季節なく
ハイウェイ掛かる橋から身は投げぬ
かたくなにマスクをしない人がいて
性を買う行 ....
冬菊のぽんぽんのよな陽の{ルビ屯=たむろ} 🌼
湯豆腐や小窓一箇所開けている ♨💭
冬麗にすすれば{ルビ洟=はな}も空の筈 ( >д<)、;'.・ハクション!
書きかけで ....
自由律?
イエ〜スッ!
むろん山頭火さんの句に惹かれて。
ただの、マネ?
NOよ。
心からの、オマージュ!
その、第二弾ッ!
ウシガエルめの鳴き声やまない夜
....
西洋の暦もそろそろ元年に
口移し餅までするか新婚は
愛と性もてあましてる冬ラブホ
蜘蛛の子も寝室の陰巣をつくる
毒消し屋紙風船と置き薬
鬼灯の実が紅くなる庭の隅
結 ....
切り分けた林檎が赤く錆びていく
季語は冬午前の雨にやぶれ傘
転んだよ雨の泥濘寒い空
転んでも直ぐ立ち上がる道師走
新年が来ても無口はかわれない
餅喰って喉に詰まらすお年頃 ....
鷹女(たかおんな)、胸板を刺し冬を剪(き)り
ピーシーを終わらせ冬陽を昇らせる
春なのに月輪(がちりん)光り降るは銀。
桜酔い、ピーチジュースで酔い醒まし
....
眼鏡してメガネを探す秋の老い
年金が支給されたら風俗に
お父さんいい年をしてもうやめて
欲望がめらめらめらで何恥じる
俺元気元気なんだと老妻に
死んだって灰にはならぬ天狗 ....
菜を刻み男が作る味噌の汁
柔らかな妻の乳房に春迫る
側にいて温めてよ冷えた手を
しとしとと七月の朝欲情し
泣く子ども遠雷の響きに恐れなし
落雷の電気のパワーに雨呼応
舞い狂う雪に別れは予感され
家族消え家は壊され雪野原
夢の果て終わる間際の雪しんしん
誰も居ぬ公園過る猫の顔
砂の城作っては壊す子がひとり
手袋のベンチに一つ凍っており
独り在ることに触れいく冷気かな
気は動き沈黙のうちに充ちるもの
陶然と我独り在り静かなり
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