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空きの無い羅列の椅子に
また今日も
嘆息する

狭い踊り場は
且つ
斜(しゃ)に構えて視ると
歪に歪に
人影惑う

陽に降れる日もあれば
曇天に疼き
稲光に泪する陰りもあり
 ....
墓地と背
鎖を手に
見えない声
遠い灰の音


雨が
雨のための径を通り
去ってゆく
傘の無い街を
照らす幻日


呑まれゆくものに
小さなものらに ....
狡猾であり
幼稚でもある
すべては悲しく美しい
そう
狡猾であり
幼稚なのだ

幾日も 
幾年もかけて
日が沈む
その終末の真っ赤な空を
眺めては小さな飴を頬張るように
感慨に ....
同じことを繰り返しながら
過ごす毎日でも
時間は流れている

信号が赤から青に
変わったときのように

たくさんの人が
立ち止まっては歩いている

どこへ向かって ....
冬庭は音符を奏でる

花の終わった残骸は
案外気難しく
やっと植木鉢から引き抜けば
無数にめぐらせた白い根は
持てるかぎりの土をかかえこんでいる
ああ うたはここからも
うまれてきてい ....
針を指先に刺して、
血の花を咲かせるように、
ことばを呼ぼう。
浮かんでは消えていく気配が、
幻聴によく似た囁きに呼応する。
 ....
臨界に旅立った母は、すこし痩せたみたいだ

もう、帰りたい。という
ここには団欒がない。という

距てるものは何もないのに
働きすぎたのだろうか
午後十時二分の、電動歯ブラシは
 ....
母から聞いた遠い日の思い出話です

貧しい農家だった父と母は
農耕馬に馬橇を引かせ
町の市場へ暮れの買い物に行きました

正月のための食材を買い
家族の冬のビタミン源として
おそらく当 ....
秋と冬の境目の
限りなく冬に寄り添う秋だから
ならべてみたくもなる
あったかいものをしこたまに
{ルビ炬燵=こたつ} 湯たんぽ 綿入れ{ルビ袢纏=はんてん}
焼き芋 甘酒 鍋料理
{ルビ熱 ....
会社は個人の意思で動くものではない。下の者から上の者まで、多様な人間の意思が合わさって初めて意思決定して行動できるのである。下の者が文章を起案すると、上の者が次から次へとチェックしていき、同意を示すハ .... あなた方の死骸を埋めると 私が芽を出して育っていく
アイ、の呪いはコトバと声を包んで あなた方を肥やしにどんどん伸びる

声が子守歌に変わる夜 
初めて骸の種となったあなた方に 向き合う ....
ぐるり50センチほどの脳裏にある
あの日の、その場所に
もう行くことができない
がらんと口を開けた
灰色の校舎の入り口に立ちすくみ
背中からは夏の午後の日差しが
 ....
口を開けばこの世におわかれ
結局その理由がわからなかった
全て終わってしまった衛星都市で
いくつものぬけがらだけが
からからと丁寧に掃除されている
野良猫たちはそれでも
誰 ....
生きるということ
朝陽を受けながら歩き始めること
酒場で仲間たちと宴を楽しむこと
それらはすべて
刑の執行を受けているということ
ただ命が脈打つという基本的なことも
何らかの刑の執 ....
精神科で診察を待っていると
世界の涯てまで来ちまったなぁと思う
しゃがんで煙草を吸う少女
無気力な眼で空を見つめるおばさん
この風景の中に私もいる

悲しんでも悲しんでも
時間はもとに戻 ....
真夏の鳥取砂丘には
ただ一本の樹さえなく
にぎわう人と数頭のらくだの黒い影を
その茶色の肌にゆらしていた

運動靴を履いてきたけれど
砂に足をとられて歩きにくい
切れる息
額から滴る汗 ....
少女の形は生まれたままに
触れれば崩れる可憐な花の
可憐を装う自己愛のままに

私の形は生まれたままに
触れれば煤ける奇妙なかさの
可憐に為れない泥臭さを愛した

わらうことを忘れれば ....
「自分に味方しないものは敵だ」
という考え方と

「自分に敵対しないものは味方だ」
という考え方は

同じようでいて ずいぶん違う

生まれつきの敵も味方もいやしない

パレスチナ ....
渇いた落ち葉を踏んで歩いた
湿ったアスファルトに
暗い空から
時折雪がこぼれてきた

かじかんだ手で傘の柄を握り
歩いたことのない道を選んで
なるべく迷子になるように
帰る方角 ....
   晩秋の頃
   血を吐くように
   楓は赫く染まる
   握り拳ほどの肉塊
   女は躯に楓を孕んだ
   命の蘇生
   輪廻転生する魂
   春になれば
    ....
夜が皮を剥いで、
真っ赤な朝を迎えたような傷が、
手のひらに滲んでいる。
あなたは見えないナイフを手に私を傷つけた。
 ....
よる
世の中の
つくりが
つかめず

来る
狂おしさの
ひかりと
ひかげ

無言の
怒り
身を衝いて

無限の
祈り
みおの果て
森の中に暮らせば
なんとか
いきていけると
思ってた

怖い人の群れから逃げれば
大地が優しくしてくれると


 誰もいない
 静かな町には
 誰もいない
 風が吹く
 それ ....
一本の木がいくつもあるから
枝はかぞえられなくて
そこにしがみつく葉も
かぞえられなくて

一陣の風がいくつも吹くから
音はかぞえられなくて
ただでさえ見通せない夜ならば
音は ....
時々思考が靴擦れしてしまって
開いた口が痛い痛いと叫んでしまう

時々思考がふやけてしまって
歯ごたえのない口になってしまっている

時々思考が気化してしまって
きかない筈の口も ....
大きな月に定規をあてる

誰も来ない

人生は終わる

山の向こうに人がいる きっといる

豚色のピンクの人が

 ピンクの人は月に定規をあてたりしない
 そんな人の上にも月 ....
あなたが水草だった頃
わたしは産まれた
あなたは水草の味がした

ここにつどうすべてのいのちは
いのちをきょうゆうしている
だから
それをざんこくなどとおもわないでおくれ

あなたは ....
あの街角にひっそりと立って
待ち合わせの標となっている一体の彫像
あれはむき出しになった街の神経だ
その敏感な裸体をさらしながら
人々の眼差しに貫かれ
あまつさえ人々にじかに触れられ ....
制服を脱いだら
一体何が
私を
女の子だ
と証明するんだろう

外に飛び出たら
素直な気持ちを伝えたいと
思う気持ちも
霞んでくるんだろう

好きも嫌いも
簡単に言えなくな ....
彼女の名前は、林檎といった
日がのぼり 日が沈んで どんなときも
心に 一つの凛した樹、それが林檎だった

パオバブの木は 特別な木ではなく
桜の木は 花見のときだけが桜ではない ....
鷲田さんの自由詩おすすめリスト(278)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
業の行方- 貝の石自由詩315-11-23
石を歩く- 木立 悟自由詩615-11-23
笹船に乗った自己愛- ただのみ ...自由詩11*15-11-23
銀杏散る- chiharu自由詩5*15-11-23
冬庭の音符- そらの珊 ...自由詩16*15-11-22
残り香- あおい満 ...自由詩715-11-22
もんじゅ- たま自由詩14*15-11-21
林檎の思い出- Lucy自由詩13+*15-11-21
扉の隙間から- ただのみ ...自由詩19*15-11-21
会社- 葉leaf自由詩215-11-21
- 為平 澪自由詩1015-11-20
さよなら青から- 水町綜助自由詩7*15-11-20
ホログラム- 水町綜助自由詩2*15-11-20
- 葉leaf自由詩115-11-20
世界の涯て- 渡辺亘自由詩915-11-19
すなやま- そらの珊 ...自由詩15*15-11-19
道化- あなろぐ ...自由詩315-11-19
どっちにもなる気はない- ただのみ ...自由詩17*15-11-18
散歩《2015年11月18日》- Lucy自由詩13*15-11-18
【_楓_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-11-18
パズル- あおい満 ...自由詩815-11-17
みおつくし- シホ.N自由詩315-11-17
ビーイング- 野澤 尚 ...自由詩1*15-11-17
鳴きやまない夜に- 千波 一 ...自由詩415-11-16
思考と口の相関関係- 乱太郎自由詩14*15-11-16
わたしも上手にうたえない- 北大路京 ...自由詩1115-11-15
水草と魚- そらの珊 ...自由詩17+15-11-15
神経- 葉leaf自由詩415-11-15
モラトリアム- 瑞海自由詩8*15-11-15
黙ってみている青い空- るるりら自由詩14*15-11-14

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