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少女の形は生まれたままに
触れれば崩れる可憐な花の
可憐を装う自己愛のままに

私の形は生まれたままに
触れれば煤ける奇妙なかさの
可憐に為れない泥臭さを愛した

わらうことを忘れれば ....
「自分に味方しないものは敵だ」
という考え方と

「自分に敵対しないものは味方だ」
という考え方は

同じようでいて ずいぶん違う

生まれつきの敵も味方もいやしない

パレスチナ ....
渇いた落ち葉を踏んで歩いた
湿ったアスファルトに
暗い空から
時折雪がこぼれてきた

かじかんだ手で傘の柄を握り
歩いたことのない道を選んで
なるべく迷子になるように
帰る方角 ....
   晩秋の頃
   血を吐くように
   楓は赫く染まる
   握り拳ほどの肉塊
   女は躯に楓を孕んだ
   命の蘇生
   輪廻転生する魂
   春になれば
    ....
夜が皮を剥いで、
真っ赤な朝を迎えたような傷が、
手のひらに滲んでいる。
あなたは見えないナイフを手に私を傷つけた。
 ....
 
静かの海は
氷砂糖のようで
わたしの身体
ひいやりと
あの影の部分
ホルマリン漬けの子宮
眠ってる
おおぜいのひとが
わたしを可哀想と泣いてしまうので
わたしはなんだか可笑しく ....
よる
世の中の
つくりが
つかめず

来る
狂おしさの
ひかりと
ひかげ

無言の
怒り
身を衝いて

無限の
祈り
みおの果て
森の中に暮らせば
なんとか
いきていけると
思ってた

怖い人の群れから逃げれば
大地が優しくしてくれると


 誰もいない
 静かな町には
 誰もいない
 風が吹く
 それ ....
一本の木がいくつもあるから
枝はかぞえられなくて
そこにしがみつく葉も
かぞえられなくて

一陣の風がいくつも吹くから
音はかぞえられなくて
ただでさえ見通せない夜ならば
音は ....
時々思考が靴擦れしてしまって
開いた口が痛い痛いと叫んでしまう

時々思考がふやけてしまって
歯ごたえのない口になってしまっている

時々思考が気化してしまって
きかない筈の口も ....
大きな月に定規をあてる

誰も来ない

人生は終わる

山の向こうに人がいる きっといる

豚色のピンクの人が

 ピンクの人は月に定規をあてたりしない
 そんな人の上にも月 ....
あなたが水草だった頃
わたしは産まれた
あなたは水草の味がした

ここにつどうすべてのいのちは
いのちをきょうゆうしている
だから
それをざんこくなどとおもわないでおくれ

あなたは ....
あの街角にひっそりと立って
待ち合わせの標となっている一体の彫像
あれはむき出しになった街の神経だ
その敏感な裸体をさらしながら
人々の眼差しに貫かれ
あまつさえ人々にじかに触れられ ....
しろい花
しろい花
埋めつくす花の葬列

眩しすぎて目を閉じた


夜の果ては
とても寒くて
眠るような哀しみが
鬼火の向こう
揺らめきながら燃えている

そんな重さを
ひ ....
制服を脱いだら
一体何が
私を
女の子だ
と証明するんだろう

外に飛び出たら
素直な気持ちを伝えたいと
思う気持ちも
霞んでくるんだろう

好きも嫌いも
簡単に言えなくな ....
彼女の名前は、林檎といった
日がのぼり 日が沈んで どんなときも
心に 一つの凛した樹、それが林檎だった

パオバブの木は 特別な木ではなく
桜の木は 花見のときだけが桜ではない ....
幸せってなんだっけ
白みがかった青い空
病室の 天井に浮かぶ
目の中のごみ

火をつける 煙草には
嘘の味ばかりする
けれど
幸せってなんだっけ

生きているって幸せだっけ
白い ....
美女と母の胸


人間にきわめてよく似た
いや 人間以上に人間らしい美女が
幼児Aに「カワイイネ」と言ってキスした
彼は大声で泣き出し母の胸に顔を隠す 

きれいなお姉さんにキスされて ....
街がジオラマに見えるのは、音もなく電車が走っていくからだわ
遠くの雲が雷鳴しているのをわたしは歓声をあげてみていた
駐輪場に折り重なったそれぞれの帰り道は
街灯が濡れ始めたときにどこまで辿り着け ....
銀杏の葉が落ちる
一葉 また一葉
かすかな気配がする(するはずだ)
木との繋がりを絶たれる
そっと地に触れ横たわる
――オト

わたしには聞き分ける耳もなく
世界は喧噪に満ちていた
 ....
山椒はけなげな樹だ
人に若芽を摘まれ
実を横取りされても
再び芽を出し花をつける

山椒は優しい樹だ
青葉に隠して
揚羽の幼虫を育て
幼虫に臭いをすり込ませ
ああこの臭い
幼虫はこ ....
もう、疲れてしまった。
美しいものは、等しくコトバにできない、ことや、
瞼を瞑ることでしか、思い出せないと言うことを、
眠らない心が捉えてしまったのだ。

夕焼けすら 同じように見え ....
夫と言い合いになった日の深夜
冷蔵庫の前に這いつくばって
冷たい床に雑巾で輪を描いた
何度も何度も同じ輪郭を辿って
ただ一心不乱にひとつの輪を描いた

怖い顔で子供を見送ってしまった朝は
 ....
ひきちぎられたこころたちが
あきのてんじょうを
およいでいる

うめつくされて
ひしめいている
ちいさないきもののように
おびえながら
むれている

ねてもさめても
どこへにげて ....
鷲田さんの自由詩おすすめリスト(294)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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散歩《2015年11月18日》- Lucy自由詩15*15-11-18
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美女と母の胸- イナエ自由詩10*15-11-11
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山椒は優しい樹だ- イナエ自由詩15*15-10-30
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