旅にでよう
おれは空っぽの植木鉢
枯れた川底の石っころ
風の一筆書きなのさ
蜃気楼から現れた古代人が
すべてで触れて 無知のまま
時を違えた恋人を追うように
たった一人 旅をしよう
帰 ....
雨男3名とも出席かよあした天気になりますように 「車窓より」
つばめが飛んでいる
枯れた木の上
民家がすき間をうめるように
直角平行の、
この時期田んぼは茶色、
僕が死んでも。


象牙の塔
俺か世界か、
俺と世界。


 ....
夜空でフラミンゴが歌いながら
右足を差し出すとき
月影は大地をそっと染めながら
ガラパゴスウミガメは
まるで天球を月が
動く速さでゆったり
未来へと歩みを確かめる

  *

夢の ....
この風を知っている
そんな気がするのは
夏を生き延びた生き物たちすべてが
その手をつないでいるからかもしれない

地球のどこかで生まれて
地球を何億回も旅をして
悲しみの涙を流す人のほほ ....
       ー年を取るとはこういうことか7ー

若者よ ズボンをはくとき
ベッドに腰掛けなくても履けるか

家中の者が畳の上で生活していた頃から
立って履くのが常だった
布団の上で寝転 ....
独房の堀で羽を休めるアゲハ蝶
憐れみの蜜を吐き出す
黒い光沢に光りが反射して
影だけ先に飛んでいく


十七歳の部屋では少女が
明日を憂えていた
それでも敏感に影を捉えて
不意に彼女 ....
マチルダその名に惹かれ
やはらかなドレスはオーガンジー
淡い薄紅のグラデーション

俯きがちな優しい微笑み
丸い瞳は少し淋しげ
見開いたまま
散り落ちる

マチルダ
虫に食われ
 ....
何処にも見つけることは出来なかったはずだ
そう訴えているかのように
私の視覚を証言台に立たせ尋問する
画家であれば画材は其れまでに蓄えてきた感情の十色
上手く言葉を塗り付けようとするが
もう ....
私の父は18の時に航空兵に志願した
飛行機乗りになりたかったのだ
もちろんお国のために
命を捧げる意義を信じて

間に合っていればきっと特攻に行っただろう

出征するはずだった日の1週間 ....
知人の見舞いに桃を持っていったが
急に呼吸状態が悪くなったと
面会はできず
桃は連れ帰った

食卓に置いた木箱のふたを開けると
縦にみっつ並んで
桃たちは姉妹のようだ
血色よく尻を ....
 
 病やすらぎ

紙の短歌たんねんに読みこころ解け又再びを短歌作らむ

寝てばかり考えめぐらし何もせず病いえればまた歌作る

英文を読めば心は弾みつつその先その先眼鏡をとおして

 ....
双子だった祖母方のまたいとこはすこし胸が大きい
潤んだ神秘的な瞳は深くて
同い年なのに
大人に見える
意味深な暗号のように念仏がくりかえされるなか
むかし いっしょに あそんだはず ....
ありかさんのおすすめリスト(223)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いざなう声がする- ただのみ ...自由詩15*15-9-27
雨男3名とも出席かよあした天気になりますように- 北大路京 ...短歌315-9-25
散って野- 榊 慧自由詩215-9-25
ちょうど動物園の夜空で- りゅうの ...自由詩18*15-9-24
夏越しの約束- そらの珊 ...自由詩14*15-9-23
物を両手には持たないで- イナエ自由詩21*15-9-22
舞い_(四行連詩)- 乱太郎自由詩15*15-9-15
マチルダ- Lucy自由詩16*15-9-15
風景- 乱太郎自由詩18*15-9-9
私の原点- Lucy自由詩20*15-8-29
御見舞- 自由詩28*15-8-11
_病は癒えて- 生田 稔短歌4+15-7-7
血縁- 自由詩21*15-6-30

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