微笑みの匂いがする最後の頁を
めくるかのように
僕が女を忘れたころ
女はいつもと同じ場所で
いつもと同じ歌を
歌っていたそうだ
未明
人も車も動き出さない冷たい駐車場
空を見失 ....
泣いているこどもは
湯気が立っていて
かわいい匂いがする

抱き締めて
頭に鼻をくっつけて
くんくん嗅ぐよ

産まれたてのときは
わたしの内臓の匂いがした

今も少し
する
 ....
イカロスときみに呼ばれた五月から芽吹きだしてる背中のつばさ


滑走路駆けるあなたを追い駆けて追い駆けられて閉じてゆく恋


鋼鉄の翼たたまず夜を待ちどこへ飛び立つ思春期の冬


無 ....
麦朝夫さんという詩人のひとを
ぼくは知らなくて
知り合いのうちで読んで見つけて
なんだか
寂しく静かな思いがした。
それは、平日の昼間
なにもすることがなくて
近所の図書館に走り
空を ....
おとうさんが
とてもおおきなつぼをもらってきた
かぞくぜんいんで
おおさわぎしながらいえにはこびこんで
りびんぐのすみっこをかたづけて
なんとかおくことにせいこうした
きれいなもようが ....
昨日は
ライオンに
食われた

一昨日は
ウサギに

肉団子にされ
ハチの幼虫に
食われたことも
あった

ニンゲン様は
俺を汚く食い散らし
ご馳走様
まで
言 ....
ひとはみな
愛の途上でおわる
どうせいつか 
消える身なので
大差ないが
若い死にふれると
おめおめ
夭折もせずに生きのびて
うしろめたい石である
わたしの
古傷がしめやかに疼く
 ....
わたしは誰でもなく
なんとでも呼ばれる
身近な人には
名前で呼ばれ
子供には
ママと呼ばれ
昔の知り合いには
旧姓で呼ばれ
離婚したことがあるので
そっちの名前で呼ばれ
再婚したの ....
まず
弱いヒトを見つける

弱いヒトは
遠巻きに見ているのですぐわかる

弱いヒトを
包み込むように
それでいて
背中を見せながら
ことばを

ことばは水のようにアナタを包む
 ....
夜更けに
タンタンとタイヤを鳴らし
鉄の階段を降りて
僕の自転車が
外へと出掛けて行きます
(ほんとうは僕の自転車ではない
 きみから借りたままのもの)

マウンテンバイクだから
 ....
私が逃げ込んだ穴は
こんなところか
白い清潔な壁に
静かにリスト

うとうとしてる
聴覚だけ明確
口の中がねばねば

終わらねば
この待合室
終わりたい
この待合室

コー ....
三番線に十両編成の
パフェが到着した
中から降りてくる人たちはみな
クリームまみれ

母親に手を引かれた幼い男の子が
頭にフルーツをのっけて
昨日からだよね、昨日からだよね、と
 ....
愛と
つぶやいてみる
それから
でたらめに
石と

愛の石
ではない
石の愛でも
ない

愛のような石
石のごとき愛

なんか
ちがう

てゆうか
なにやってるんだ ....
バス停で君を待ってる手の平に人とゆう字を千回書いて


鉄棒に逆上がりして校庭を空へと落とすサッカー部員


難解な数の定理を飛び越えてブッダのように眠ってるきみ


教科書の隅に落 ....
跳べ灰とMorningBellの幻-言語
     高塔無敬の民の血より蝶

炎長すトンネルのL吸う再度
     霊とレイトショー ルyとSuicide

引火せり減音思想スイッチON
 ....
 


夕焼けの空をはるかにジェット機の雲の白さだ父の宇宙よ


 赤くなる父の日記は恥ずかしくめくりもしないで朽ちてゆくのか



                2004・ ....
 小学校3年生の時の担任のN先生は、子供に作文や詩を書かせることによって、考える力、生きる力をつけさせるということを提唱し、本も沢山書いている方でした。
そして、授業中やそれ以外の場所で、草野新平や ....
性交の時のあえぎは
どこまで聞こえるのでしょうね。



かなしみや
よろこびや
いとしさは
どこまで響くでしょうね



知って伝わって
心っていわれてるものの中で
精錬 ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=19365&from=listbyname.php%3Fencnm%3D%25A4%25CA%25A4%25F2
 ....
ひとりの男の子
一段抜かしから
二段抜かしへ
テッテとのぼる
両脚の振り子をよそに
まんなかあたり
見上げてとまる

柿の実
棚引く空
コマ送りにしてきたのに
Y字に浮かぶ
校 ....
ゴンザレス、生まれてこの方メキシコ人
今朝も早くからメキシコ風のシチューを
食べる
ゴンザレスを見守るゴンザレスの兄
生まれてこの方メキシコ人の兄
港の町では遠い海で漁をする季節
 ....
 
 たった一言交わして
 すれ違うだけの人にも
 私を憶えていてほしい
 それは贅沢なことだろうか


 食卓や墓地や廃屋にさえ
 いつも人の面影があった
 私の生まれは人だから
 ....
  



十五年ぶりに
山辺の路を歩く
あのときは誰と歩いたっけ

いくつもの寺や神社で
いくかのお願いをしながら
あのときは誰と

箸墓の謂れを読んでいるころから
みぞお ....
朽ち果てた夜行列車の寝台に
寝転んで星空を見ている
至るところが錆びていて
天井屋根はぬけたまま
よじ登る君はそのまま戻らない
仲間たちもどらない

まるで夜だ

屋根裏部屋で見 ....
帰り道 雑木林の遊歩道 


意識もせずに3人並んで  


等間隔に浮かんだ声


その意味に気がつくのは、3年後
冷たいこの星の上で
飛ぶ思いがある
短いことばのなかで
ひかる感情がある
たばこのように
もみけしてしまうは
もったいないけど
ホタルみたいに
くさむらの中に
消えてしまった
肌を、エア。気づくとイラつく太陽は頂上。知らずのぼくらの、ここそこあそこを均等に、均等に照らすのでした。光、光光、だから見えるってさ。記憶って、街中に溶けて流れて固まってつまり建物とか電柱とかそういう .... そう、たしかに響いた
ゲームは
終了したのに

見わたせば
無人のワンマン車両
すると
窓越しにトンビ
秋涼よろしく
楕円をひとつふたつ
そうか、君だったのか

小さな本が横滑 ....
どううぶつえんの檻の前で親友は盤を取り出し
飛車角落ちで良い、と言う
親友の温かい手から飛車と角を受け取り
どううぶつの檻に投げる
どううぶつは隅でうずくまったまま見向きもしない
飛 ....
手のひらが いちまい
めくられて
ぼくらの普通の暮らしを
すっきりと覆いかくす 朝ぼらけ

―大海原のかなたには
    銀色の大きな秤が
        沈んでいて

" ....
エズミさんのおすすめリスト(190)
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