すべてのおすすめ
正しさを正しく書いた五本指
手のひらを返して手の甲に替える
待ち遠しい時間がゆっくりと眠る
夢をみる君が物質だった頃
体温を太陽の代用とした
文字という固体が溶けて声になる
あまりにも花粉が綺麗で泣いてしまう
誤解とか蚊とか都会を溶かした目
{ルビ半月=はんつき}は{ルビ半月=はんげつ}よりも月っぽい
雪のなか春を見ていた機械音
冗談を冗談抜きで語ってる
その珍味に魑魅魍魎も魅了され
晴れとなる魔法となえる春隣
色彩に揺れる遥かな歌謡曲
ぼんやりとした空ぼんやり見て歩く
くらやみに星が浮かんで温かい
遺伝子の奴隷にはならないねずみ
風のない場所で雪のようにねむる
暖かい色の青空息をする
詳細は潮騒の中 塩触る
足先に一足先に咲いた花
久しぶり 日差しの丘に日々が降る
無意識の中で意識が鳴っている
君が文学だと思ってやったこと
僕たちの選民思想を捨てる場所
野蛮な手のひらに夜空を並べた
無謀にも魔法を見本に模倣する
本棚で確かな本心欲してた
ぐうぐうと眠るグッドボタンを食う
黄身が君 白身が自身 殻が空
冷たさのなかを遠くの電車ゆく
九九表を{ルビ傀儡=くぐつ}のように数が ....
膝に爆弾を抱えてるロボット
ぼくたちの体が、ガラクタだった頃
純粋に輝く渾沌とした眩暈
夕暮れにまみれた泥とにわか雨
山径を経験 軽く怪力に
可能なら何かを歌う奇数たち
停まる町 {ルビ汀=なぎさ}に{ルビ灯=あか}り佇んで
山径を経て軽快にする怪談
短歌ではないけど短歌として読む
俳句ではないけど俳句として詠む
川柳じゃないけど川柳として書く
電話には出んわを電話越しで言う
人間じゃないけど人間として出る
....
私達みんな日向のそばにいた
がらんどう からっとした空 茶道する
町並みにきみが夕日を差している
けろけろと帰る けろっとした顔で
僕らの指先で生きていた言葉
....
不幸中の幸い中の辛いこと
テレパシー 電信柱にシンパシー
曇天を飛んでん電動自転車で
ワンワンのお椀を追わんと終わんねぇ
{ルビ身体=しんたい}のなかの電気を消 ....
ワンワンと走る一月一日に
ドーナッツ どうなったって 遠い夏
ドレミは逸らし 奴隷の身はソラらしい
文末の先で生まれる未来の木
掛け替えのない欠け方に影がある
死に体の心自体を生かしたい
ひらいた傷口が傷を飲み込んだ
暗闇であなたがぼんやり光っている
滔々と道徳を説くトークショー
温かい日差しが青く透き通る
すずしさにゆれる黄色い花の午後
水槽の赤い瞳にふれる指
やっほーが無数に飛び交う{ルビ宇宙=ユニバース}
朝アサリあっさり食ってさっぱりと
焦らさずに!調べたことを!知らせるぜ!
ネイティブな発音でネガティブに言う
....
月の向こうにはあの子の影が住んでいる
あてどなく眠って夢に会いにいく
日常系アニメのような非日常
こぼれていく涙の夢をみている目
裏の顔にも表情があったんだ
....
肖像が肖像権の顔を見る
ほどほどにほどよくほどかれてくフォトン
比較的非科学的に光る敵
時間から時計が剥がれ落ちている
致命的な星空のなか歩いていた
地下鉄やネオンの街で育つ星
対岸へ光のように渡ってく
痛みのなかにある水を飲んでいる
人格の無いまま回遊していたい
6分の1だけ月に落ちていく
底なしの儚い夢を墓でみる
五七五七七になる前の歌
雑草が僕よりも生き生きしてる
マンホールでブラックホールにフタをする
陽だまりは命のたまり場になった
スタスタとスタッカートでしたダンス
糸になるから全て忘れる身体
しわ寄せで不幸せにも不死になる
イルミネーション 星たちを眠らせて
特別感のない特別だった部屋
....
ことばとは 個とは をコトコト煮込む午後
至る所にうんざりするほど金木犀
あの街の三原色が原風景
カッコよく過去を書こうとして加工
足し算と掛け算の間の風車
....
冷めた目でスープを飲んでいる日差し
人間に人間を埋め明日へ行く
ひかりのさきに星があると信じた
無数の手 言葉で耳は塞がれる
ひとりごとみたいにそっと外にいる
サイコロで行方不明になった空
森のなかピアノを鳴らす遭難者
感情はリズムにのって消えていく
回りながらいい言い回しで回想する
言葉が追いつかない街で笑おうか
室内
で
無駄に
改
行される
恋
壊れたあの秋は何色だったろう
グロテスクな水槽のそこに在った声
夜の真ん中に座って ....
言葉から言葉へ向かう紙と声
たくさんの背景がある背中たち
存在が宿るのを待つチョコレート
きみの目の先には雪が降っている
誰何する声のさなかのスイカ割り
数式といっしょになったお葬式
お惣菜コーナーにある物心
思い出す泥の匂いと冷たい火
クッッッッッソ丁寧にくらしたい
広葉樹「直射日光だ~〜いすき♡♡」
花見客の中にサクラが混じってる
ダイイングメッセージまでも五七五
哀しいことを宝石として仕舞 ....
ゴーストタウンに記憶を浮かべてる
内側のわたしの夜と星の外
グランパとグラタン食らったんだよな
生きていく その日々ではなくなっていく
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