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ここ数日、
缶詰という語がシャツにへばりついている
剥がそうとしても洗い落とそうとしても出来ず
雨の多い日々を缶詰という語とともに過ごしている
あなたの住む町では梅 ....
海の匂いがする風が
過ぎていく時に
光と
圧と
匂いと
音で
描く
飛ぶ
鳥は
海風に向かい
まるで静止しているように飛ぶ
鳥は
生きる ....
世界はゆっくり流れてる
優しい人の温かい気持ちが
心に沁みる
何かを頑張っている
大切なことを
あきらめずにいる
手のひらが熱くなる
疲れた身体でも
....
言葉のその先っぽに
ある
光がある
溜息より重く
羽根よりも軽い
光が
ある
同じものを見ているはずなのに
まったく別の顔をしている
わたしとあなた
満面の笑みはどちら ....
かりんの木の花が
小さなピンク色しているの
ずっと知らなかった
きみは確かに
かりんの木の下にいて
かりんの実が落ちたのを
いつもくわえていた
おもちゃで遊ぶことを知らないき ....
「ああ」と「うん」の間に生じる
微かな間合いに距離を感じますの。
あなたと私の間にあるのであろう
縮められない距離間を感じますの。
たったの何ミクロンであったって
宇宙の果てから果て ....
マグカップの淵に付いた埃
靴下の中に潜り込んだ小石
知らないうちにいなくなった私
さっき考えてたことがわからなくなって
思い出したように詩を書き出して
伝えたいことは何も ....
モノクロの映画が、僕の方を、じっと観ていた。
僕の黒い瞳は、、薔薇色の少女の口元だけを観ていた。
こんなにも、楽しそうに、君は笑ってくれてたんだ。まだ、君の、
弾けるような笑顔がそこにあった。
....
眠れ眠れ愛しい子
海原に漂う船の上
船は揺れる揺り篭
仰向けに寝そべり
青い空を眺めては
転寝を呼び寄せた
眠れ眠れ愛しい子
程よい船の揺れは
母親の心地好い腕
温かさの ....
想いを込めた手紙は友達に急かされて一枚だけ、
下駄箱の影で見つめてた、星の数ほど
好きだ、なんて愛の言葉はとうの昔に、
でも手を繋いだわ、星の数ほど
貴方じゃなきゃ駄目な理由は別に ....
確かに僕は
君を好きなはずなのに
いつだって僕は
君のことばかり考えていたのに
ない
どこにもいない
不思議
こんなこと今までなかった
君が欲しくて
たまらな ....
女性用は赤
男性用は黒
フォルムだけじゃなくて
色も変えてくれなくっちゃ
間違って入っちゃったじゃない
女子トイレ!
立ちション便器がないから
おかしいなって
すぐ気付いたけど
出た ....
ぼくは汚いこころで
宝石が他人の手で磨かれてゆくさまを思っていた
たぶんそれは
傷つかないための練習だ
なのに練習だけで
ぼくはからだじゅうを痛くしていた
たぶんそ ....
心を真っ白にすれば
世界の美しさが映りこんでくる
心を真っ白にすれば
君の優しさが沁みてくる
心を真っ白にすれば
親の愛が流れこんでくる
心は無限の広がりを見せる
ほかの命か ....
笑いたいときに笑って
泣きたいときに泣いて
あたりまえのことだけど
それって
とっても
美しい
自分の感情に
素直に生きて
素直におもう
そん ....
祖父は十月に亡くなった。肺がんだった。私は茶髪を黒く染め葬式に臨んだ。火葬が済み、家の墓に納骨する段になって、骨壺の入った箱を持った父は、「こんなに小さくなって」と悲痛な泣き声のような声を出し ....
初めまして、こんばんは。
或る死神の話
えーと、踏み台にロープ。まあ、もう梁に通してらっしゃる。
先端わっかにして。まあまあ、首吊り自殺ですか。
ここ最近多いんです ....
もてあましプライバシー
みんな
ちゃんと
みとめられて
みんな
いいひとで
いいことをして
みんな
きもちよく
生きてゆければ
不意に訪れるのは
悲しみか
....
約束、という言葉は
なにも運ばない
それを知りながら僕は
風になろうと
している
この手に負える
ちいさな結末だけを
連れて
都合のいい語りを
選ぼうとしている
....
せめて私の全人生で愛を感じたい
せめて私の全人格で愛を語りたい
寒風の中にも
日差しは感じられる
心に咲く花は
何色だろう
摂理という美の魅力によって
自然は不思議という概念を創造した
ある石は固く曲がることはない
ある石は蒟蒻のように柔らかく曲がる
甘い蜜でしたたかに誘う花もあれば
容赦なく殺す毒を持つ ....
つがいのように呼び合い
カッコウの雛を育てるような
愛のあふれるふたりであったなら
隠されることも
明らかにされることも
受けいれられたのに
ああ、知ってしまったことに
おどろい ....
信頼できると
信頼するとは
違う
信頼できる は
リスクがないとか
メリットがあるに近い
信頼する は
互いに共存し
助け合うことに近い
貴兄は信頼できる方だ
....
訴え
長い 経緯(いきさつ)と、大きな 苦しさが
短かくて 僅かな 言葉で へたくそに証言される
なんとか伝えたかと その全身のため息を
白々と狡賢い反証が 簡単に打ち消す
....
もうすぐが長い
語弊があるような言い回しは避けて
誤解を生むような表現は消して
本当に伝えたいことだけを
傷つけないように
耳を傾けてもらえるように
心を開いてもらえるように
気分を損ねな ....
雨が好き
外出しない理由に出来る
何の予定もない休日に
雨が好き
水滴の音が心に浸みる
考えがまとまらない昼さがり
雨が好き
乾いた気持ちに潤いを
さよならを言われた夜に
....
きみの旅が終わる時
黒ずんだザックの中には
通り過ぎてきた街の悲しみが
薄汚れた上着のポケットには
誰にも見せたくない たからもの
それはきっと
今のきみにとって
おおい隠 ....
このところ
野菜をサプリメントだけで摂取してたら
とうとうピーマンのアルファルファ詰めが現れた
何で肉詰めじゃないんだ!
そー言われても
私はピーマンのアルファルファ詰めなんで
....
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