もう峠は越えているのだよ
風は無言で運び去る
過去の方角にむかって
風にひとりごと

母の子宮で着床した時から
聞こえていたのは
私の棺に釘を打つ音
身の丈にあったやすらぎをく ....
濃密な生気に溢れた暮色
童女の細い眉は西に沈んだ
夕映えの桃のその向こう

故郷は消えようとした
風は何も語ることなく
不意に吹いては運び去ろうとする
置き場所のない甘い記憶を…
それ ....
 
 零


 目覚めれば雲間草咲きおりにけり

(咲き始めたことがなく、枯れたこともない花。それは神の中にさいている花です}
昔の日もらいし歌の一首をば失いにけり惜しからざらめ

いまも妻傍らにありすやすやと何を夢見る寝床にありて
野辺に咲く花は彩りささやかな風に揺れていた
太陽の光を浴びたその場所は緑の芝生が敷かれ
青い空と白い雲が浮かび眩い光景に満ち溢れる

花園と小鳥と蝶と蜜蜂が飛びかい猫や犬と戯れ
時には小 ....
ほの白き布に付けたるふた色の花の模様もいと床し

コサージュの部屋のもようのただ中に座しし二人のクリスチャン

妻描きし西洋風の水彩に目を離さずに見ておりしかも

吾ははた人にありせば何人 ....
愛猫を亡くして
初めてあの世の存在を感じた
楽しくやってる?

愛してるよ
ずっとずっと
1995年
この道が好きで
通勤路にしていた
国道16号線の裏道
川間のあたり

季節の花がいつも咲いている道
楽しげな子供たちの通学路
ゆっくり車で走っていた道

ある時
父と ....
等身大の病

その名を

少年という
この世に亡き方は
すべてを
香りで感じると聞きました

なので
大切なことを手紙にしたため
手紙とともに香を焚き
言葉を香りにのせて
先に送ります



  この世で会えぬ ....
 

ずっと先の未来より
明日のことを
考えていたくて
考え続けていたくて、
眼なんか
開かないままで
いいのにな

そう呟いたら
愛人が
私の瞼を
縫ってしまった


 ....
私は白馬に乗り風をきり野原を駆けている

白馬は翼を広げ天空へと舞い上がっていく


私は音楽を聴きながら幸せをかみしめよう

何を齷齪し何を不安がっているのだろうか


美に触れ ....
半年ぶりの実家はいつも通り
父は孫と はしゃぎ
母はセカセカと 動いている

ちょっと気になる
カレンダーと
冷蔵庫に貼られたメモ用紙の枚数が

カレンダーはもう日付がわからないくらい ....
金木犀の香りは
砂漠の夜を連想させる

闇に光る 強く…

沈丁花は雨上がり

桜は都の盛衰
だから
古今の東西を問わず
桜の木の下には
屍がごろごろしている事になっている

 ....
新しい時が迫って来る
寝ても覚めても どんな所にいても
必ずやって来る 小さな頃早く大人になりたくて
時が早く経つ事を祈った
今ではそれが恐い

時が経つほど形を変えて
時が ....
だれにも打ち明けず
唯一の理解者たる
机上のかえる達は片付けられ

何に
苦しみ
何に
絶望し
何に
寄り添い
何を
恐れ
何を
求め

旅立つのか


されど
 ....
賢者の道を外れても蝶の舞う春は来る ある日君は安らぎを見つけ僕の元から

離れてしまったね、いつか僕も

この世界から消えて安らぎの場所に訪れた時

君はその場所で待っててくれるのだろうか?
水星
{引用=みんなより泣き虫な私ですが
もしものときは貴方の熱い涙も、全部
私のそれに溶かして差し上げます。
その代わりといっては何ですが
私からいつもより
少しばかり濃い塩の匂いがして ....
彼女は巡礼の足をとめ
胸のクロスを外し
川に沈める

人は一度目の奇跡で生まれて
二度目の奇跡で死ぬのよ

その血が流れる場所に
十字架を置いておきましょう

そう言って娘に
そ ....
聖夜の灯天使がまわすオルゴール ケチャップと青のりかけたタコ焼きに金箔載せてクリスマス会 サンタは日曜日もクレーンの玉掛けをする

 もうすぐクリスマスじゃけん
 ガンバラニャ

サンタは祝日もクレーンの玉掛けをする

 わしは大黒柱じゃけん

サンタは家族思い

  ....
いつも会いたい人がいる

冬に会いたい人がいる
日暮れに会いたい人がいる
紅茶を飲むなら この人と
映画を見るなら あの人と

でも
思い出せば いつも
会いたい人がいる

想え ....
優しい人は優しさを求められる 僕の人生や夢なんて薄っぺらく、脆い物なのに

必死になって傷付きながらも大切にしてきた

だけど、何の為に歩き続け何を見たくて夢を

見ていたのか僕にはもう、わからない

誰か、僕の描 ....
今日を
空へ投げたら
落ちてこなかったので
僕の今日はきっと
地球的失敗で
宇宙的成功だ
なんて
いつか
覚えていないが
あのとき
大きく投げられてしまった僕は
くるくると回転し ....
泣いた顔

輪郭伝う雨、

濡れた路

振り返る君に

幸多かれ
今日は
残りの人生
始まりの日
1.現代詩をめぐる状況

 現代詩の読者は減っている。団塊の世代のある詩人と話したとき、「私の若い頃は詩が若者たちの普通の話題に上がってきたが、いまはそんなことはないだろう。」と話していた。現代詩 ....
織部桐二郎さんのおすすめリスト(56)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
クラクフ- 山部 佳自由詩214-3-25
寂寥- 山部 佳自由詩314-3-8
- 生田 稔俳句214-3-6
妻の歌- 生田 稔短歌314-2-27
花園・・・- tamami自由詩1014-2-26
コサージュ- 生田 稔短歌214-2-19
愛猫を亡くして。- 駒沢優希自由詩214-1-24
50年を隔てた同じ道- ichirou自由詩8*14-1-6
少年- 駒沢優希自由詩214-1-5
夢支度- ichirou自由詩6*14-1-5
愛人- 自転車に ...自由詩614-1-4
幸せをかみしめて・・・- tamami自由詩1114-1-4
メモ- ichirou自由詩16*14-1-4
闇に光る。- 駒沢優希自由詩214-1-2
迫る- リィ自由詩413-12-28
鎮魂歌- ichirou自由詩5*13-12-28
賢者の道を外れても- 駒沢優希俳句313-12-25
ユートピア- リィ自由詩113-12-23
惑星ラブレター- 愛心自由詩1413-12-23
christmas- mizunomadoka自由詩113-12-23
聖夜の灯天使がまわすオルゴール- 北大路京 ...俳句613-12-23
ケチャップと青のりかけたタコ焼きに金箔載せてクリスマス会- 北大路京 ...短歌413-12-23
玉掛けサンタ- ichirou自由詩11*13-12-22
会いたい人- 駒沢優希自由詩513-12-22
優しい人は優しさを求められる- 北大路京 ...自由詩713-12-22
捨てて- リィ自由詩213-12-22
投げる- めー自由詩5*13-12-22
「雨と輪郭」- 宇野康平短歌113-12-21
朝目覚めたら。- 駒沢優希短歌313-12-21
詩を救うための音楽——榎本櫻湖『増殖する眼球にまたがって』- 葉leaf散文(批評 ...7+13-12-21

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