廃墟から走りはじめたふたりならねじれの位置をねじまげられる

竹馬を猟銃のように構えれば夕陽がはじけてふたりは紅く

「て、てて、手をつなごう」って言ったら僕の手を両方つかんだきみが大好き
 ....
凡庸なきかくのなかで踊りたいそこで鍵盤たたいてエディ

 
継がせない焼け焦げたって譲らない成れの果てよりもうすこし先

 
細胞の悲鳴を裂いて与えられる消えない紅蓮ととろけないチーズ
 ....
着信を告げるTRANCEが響けば借りっぱなしの本は乱舞す

ひとを刺すことはいけない事だわよ「やめろよー」とか言われちゃうわよ

こころにも化粧をしたらかなしみやうずく魔性も隠せるかしら
 ....
それはとても、とても小さなものだった

ローソクのあかりさえ消せないほどの風

それでも揺れた

うすあかりに照らされた世界が


                    ....
川よどをふたり眺めて湿る手とスカートのなかうずく秘密基地


美しい毒がまわって弾けとぶ
      ***白昼夢色はなびらみたい***


一本の電波でよわくつながれて雑念雑音―――空 ....
偽物のような朝日に照らされてスローモーションで抜けおちる髪


みずたちは迷路に惑わず進みゆく辿りつくもの溢れでるもの


窓越しに電線のたるむ一点を凝視する裸婦をデッサンするきみ

 ....
星たちを耳に手首にぶらさげて羨望の矢をへし折る少女


「牛乳をスプリンクラーで噴射して虹がでるのを待ってるの。あ」


「おつかれさま。今度はあたしと遊ぼーね」蝶は埋められ、そして天へと ....
「海まではあと2時間はかかるからスイッチをぜんぶOFFにしとくの」


扇風機だせば宇宙人がやってくる黒いかみのけ黄色いはだの

温泉は自宅の風呂とは違うからはだかの歌は真夏の空へ

 ....
{引用=題なんて散漫すぎてつけられぬ

           
            三十一文字の宇宙へ捧ぐ}


レプリカのゲルニカを敷きつめた部屋で健やかに生き呼吸している

 ....
「もっしー?」

「もしもしもしもしー?」

「はは、けんちゃんまだそれやってんの?」

「やってるよ流行らせるよ今年あたり」

「は、そっかぁ。じゃああたしもやろっかな、もしもしもし ....
話してごらん積み上げたその悩み、5連鎖するよ、ほら、ば〜よえ〜ん


手をつなぐふたりの影よ 鍵をかけ忘れた夏に帽子は空へ


「雨の中キスをするより恥ずかしい。株式投資はじめるなんて」
 ....
俺は決してヒーローじゃないから君を胃腸炎から救えやしない


「幻聴もあなたの音楽そうだよね。だから信じていいんじゃないかな」


「もうこれは切り離すしかないですね」競馬が趣味の医者 ....
初夢がふすまを隔てて乱されて一月宴は始まったばかり

夕方と夜の結び目を削ぐ月が野犬の声にゆらめく二月

三月にあまた破線を描きだす雨よぼくらを引き離さないで

新天地 桜が咲いて綺麗 ....
便箋の字面に溶けた君の息 獣のかおり 熱っぽくって

和尚の目に浮世のひかり瞬く夜ナナナナナーナおれは彼女を

黒猫は媚薬を舐めてしなやかにふたりと海を飛び越えてゆく

「こんな事してあれ ....
桜散る 楊枝にさした羊羹をぷらぷらさせてベランダに春


弱さから生まれる強さを信じたら銀河鉄道追いかけて飛べ


美容院の鏡の濡れた世界にて髪と桜の競うように散る


高みから ....
軽く舞う三十一文字に気をとられ{ルビ聖域=サンクチュアリ}に右足首が

罰としてまめ電球があるだけの三角錐に閉じ込められる

指先に向こう永遠血は流れ 終わることなきダイイングメッセージ
うにゃららと短歌の種を植え付ける煙草を買ったレシートの裏

ぽこぽこと咲いた短歌を貼り付ける過ぎ去った日のカレンダーの裏

短歌って素晴らしいかも!凄いかも♪金もかからず金になりもせず
無数の穴から噴出されるのは8倍に希釈されたカルピスである

薄口の白濁液が霧吹きから噴出され、辺りを汚す

無数の穴から乱射されるのは濃縮され尽くして形を持ってしまった言霊である

訳 ....
 
彼女は両腕を失ってしまった。それはそれは悲しかったことであろう。

黒く光るグランドピアノ、銀色のハープ、古いのを買い換えたばかりのタイプライター、少し小さめのテレビ、立派なオーディオ、 ....
目が眩む腕が痺れる脚がつる手がかじかんで泣きそうになる

眼前に立ちはだかりし過去の影泣く泣く首をぞオーバーヘッドシュート
(国語教科書『敦盛の最期』より)

打ち崩す像が消えるまで突き ....
魔法陣描く事なく出会いたる小悪魔に恋 ミントの香り

柔らかな色の空気が流れてる。サーキュレーターお前グッジョブ!

「この音を聞いてるとあたしほあほあと、この世の者ではない気がするの」

 ....
たたたろろろろ(51)
タイトル カテゴリ Point 日付
ふたりごと短歌12*06/10/11 22:01
ないやいやい短歌5*06/10/6 17:05
NO TEA BITTER TEA短歌3*06/10/5 10:25
揺れた自由詩1*06/10/5 10:20
絵と瀬と裸短歌2*06/9/27 19:49
Scenes短歌8*06/8/14 0:48
少女の域短歌9*06/7/16 16:41
【短歌祭参加作品】愛のない慈悲なんていらねえよ、夏短歌8*06/7/9 16:13
三十一文字の宇宙へ捧ぐ短歌8*06/6/30 0:55
彼女は死んだ散文(批評 ...6+*06/6/25 15:47
薄めて出すしかないのだろうか短歌8*06/6/17 16:45
組曲短歌6*06/6/16 6:05
一年を13分割する(勝手に)短歌6+*06/6/11 5:40
【短歌祭参加作品】ナナナナ短歌6*06/3/31 23:02
日常×幻想ミックスサンプリング短歌4*06/3/25 1:17
短歌狂の歌 B面短歌2*06/3/3 2:38
短歌狂の歌 A面短歌2*06/2/23 7:45
乱射口自由詩2*06/2/10 14:30
ヴィーナス散文(批評 ...1*06/2/10 12:13
傷、痛み短歌2*06/2/10 11:52
『小悪魔に恋』連歌短歌3*06/2/8 15:26

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