少女の域
たたたろろろろ

星たちを耳に手首にぶらさげて羨望の矢をへし折る少女


「牛乳をスプリンクラーで噴射して虹がでるのを待ってるの。あ」


「おつかれさま。今度はあたしと遊ぼーね」蝶は埋められ、そして天へと


夏の日にかえるの卵を首にまき踊る少女に後光がさして


「プラタナス、ここがかゆいの?かさぶたが。ええ、もっと上?ごめん届かない」



「なんとなく透明にみえたんだみんな、はじめて刃物にふれた日だった」


おむすびの筋子を泣きながら食べる少女よぼくにはなにも言えない



「あれはかに。あれは崖でしょ。そしてあれはほほえみながら落ちてゆくひと」


こおろぎが鳴いているなと思ったら君の声だった笑っているの?


「この手からマーブルチョコが出てきたらきみに赤いのだけはあげるね」



うつくしい言葉はそこになかったろう?辞書をまくらにおやすみなさい





短歌 少女の域 Copyright たたたろろろろ 2006-07-16 16:41:40
notebook Home 戻る  過去 未来