流れ星は、
突き詰めれば宇宙のごみですから、
あああたしもせめて、
きらりと光るごみになりたいものです。
仔猫のチェルシー
ふさふさふわふわ
思わず頬ずり
ふさふさふわふわ
首輪のかわりの赤いリボンと
こがねいろの瞳がうつくしいね
「この世には、居なくなってはならない人間なんてひとりも居ないんだよ。誰かひとりが死んだところで、世界が回り続けることには何の支障もないのさ。お前もあいつもわたしも、大臣だろうが大統領だろうがね。」
....
わたしの指を握る小さな手と、
それよりも小さい新しい命と、
ふたりの大きな愛と、
運び込まれるあたたかさ
いつかのわたしや、
いつかのあなたや、
いつかのかれやかのじょ、
きみだって ....
死んだら天国にいけるんだ、と、その少年は笑って言う。あたしは、そうね、あなたは良い子だから、きっと天使が迎えに来てくれるわ、と答える。ねぇねぇおねえちゃん、天国ってどんなところなの、と少年が訊ねた。 ....
きみの白いやわはだに
ひやり、刄の感触
まるで無機質なそれからは
鼓動をまったく感じない
手を動かせば血がにじんで
きみはちいさく鳴咽を漏らす
白い肌に映える赤いコントラスト
....
マイナス273℃絶対零度で
きみとあたしを形づくる原子すべての活動を止めて
さよなら
添加物にまみれて
得体の知れない物体X、
呑みこんで、吐き出さないように
もういっそ、なんでも食べれる気になる、
あいつもあのこも、あれもこれも、ぜんぶ、
LOVEなんて幻想で
人が成り立っているから
この世界は全部
幻想なんだろう
PEACEもWARも
幻想なんだろう
わたしは大海原
あなたもあのこもかれもかのじょも
みんな包んで、
そして、呑み込んでしまうの
吐き出してなんかあげない、
いつだって、おおきく揺れて
この部屋のおくにはいってこないでよ(あのひとだけは許されるけれど)
ただすこし、濁ったことばに背を向けてすべてを拒絶していただけで
そのあとは さんかくすわり、鍵をかけ 誰かを待ってい ....
つつみこんで、つつみこんで、
しまいには、わたしを かくしてしまって
わたしの、きたないところ、よわいところ、
もしかしたらすこしはあるかもしれない、
きれいなところ、や うつくしいぶぶん、ま ....
嘘と一緒に吐き捨てるCo2
緑が光合成をしない所為で
このあたりは息苦しいんだ
嘘吐きのCo2で 息苦しいんだ
小気味良い音を立てて
転がった空き缶を
これまた小気味良い音で
ぐしゃりと踏み潰した
その銀色のパッケージに
あなたを投影して
窓のむこうがわに
青い空をならべて
窓のこちらがわに
鼻筋のととのった顔をおく
わたしだけのものではない
その世界がすき
あまったるいだけの
飴玉みたいに
ころがっているだけの
わたしたちだったから
いつのまにか舌のうえで
溶けてなくなってしまったの
かもしれない
思ひ出と云ふ名の幻想を
指で弾いては落としました
御弾きと戯れる童のやうに
罰が当たると云ひし君も又
幻想なのだと云ひ聞かせ、
それでも未だ
君をかたはらに感じてゐました
....
好き、だとか 愛してる、とか 知らないし当てはまらない(恋じゃないから)
かんたんに潰されたくはなかったのに、驚くほどのはやさ、でぺちゃんこ
携帯の画面になんて映らない気持ちを どこまでよ ....
ひとがひとをあやめたくなるのは
きっとこんな夜
歯止めの利かないにんげんが
増殖してしまっただけなんだ
スキップ 春の落ち葉
駆け抜けて
笑わないで
ちょっと走って
シロップ 真夏の大雪
かきごおりにして
泣かないで
ちょっと食べて
だって ピンクに光るほし
なにも ....
くすりは効かない
治してちょうだい
あたまがいたい
いたいいたい
ピストルいっぱつ
こめかみ打ち抜き
あたまがいたい
いたいいたい
あたまのいたみが
なんなのか
わかんない ....
いくら躓いても
いくら転んでも
たとえ擦りむいても
たとえ血が流れても
その傷口から
誇りや愛や希望や夢は
流れていかないこと
傷口が塞がるとき
誇りや愛や希望や夢が
ちょっ ....
7月7日 午前6時12分
あなたの夢を見て 目が覚めた
起きてしまったことを 悔やんでいたよ
正夢になれば、なんて 祈ってみたりして
朝の仕度は慌しくて それでもあなたに会えるなら ....
引っ掻き傷を付けて欲しい
無邪気に鳴いて付けて欲しい
明日もミルクをあげるから
引っ掻き傷を付けて欲しい
あたしが泣いても付けて欲しい
他の仔猫を飼わないように
引っ掻き傷を付けて ....
うそよりもほんとの方が痛かった 居たかったのはあなたの隣
「君いつもひとりでいるよね」「違います隣に居るの透明人間」
透明になればこのまま居られるの? 問うてはみても応え返らず
返す ....
カッターや
ハサミや
カミソリなんかより
もっと鋭く尖ったモノを
あたしはちゃんと知っている
覗いた世界は
薄汚れていた
彩りを失くした街は
希望も失くしたようで
それでもまだ
笑っていた
だから僕も
つられて笑った
彩りを失くして
希望を失くして
それでもただ ....
あなたの服に成って
あなたを包めたら
あなたの靴に成って
あなたを運べたら
そんなこと が出来たなら
そんな風 に成れたなら
どんなに幸せでしょう、と
夢、見るのです
死にたい って
呟いてから
やりたいこと
思い浮かんじゃった
死のうかな って
剃刀持ってから
やりたいこと
思い浮かんじゃった
死んじゃえ って
手首に当ててから
やりた ....
スクランブル交差点
にて
青信号を
待って{ルビ居=お}りました
賑やかに話す
女子学生の群れ
が 居りました
自転車に{ルビ跨=またが}り
先を急ぐ様な若い男 ....
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