風を選ぶことはできないという
救い

あきらめるということ
どうしようもない事があること

現実は自分の意思とは無関係に
現れて
気まぐれに自分とつながること

無情だからこそ僕ら ....
装飾のない地下通路
が真っすぐに伸びている

それはかつては
駅と空港を結んでいた通路

まるで現代アートのようだ

観光ポスターが貼られていた掲示スペース
には何も貼られず

 ....
静かすぎる場所は
それだけで不安になる

世界が固まって
書割になってしまった

動けない何もない

風よ吹け
世界を動かせ

色褪せた日常でも
書割の冷たさより

生きて ....
橋の上から見る
川面で散乱する夕焼け
街を塗りつぶして

僕は染められながらも
混ざることはできない

帰る場所はあるけれど
根無し草である感覚は
未だ心の大部分を占めていて

 ....
ブルースが聴こえない
新しい朝も訪れない

ダムの放流が始まる
辿り着ける場所が限定される

すべからく天気は雨模様で
テナントビルには入居者がない

世界は静かに眠っている
目覚 ....
名もなき歌を歌うことで事足りる
長閑な時代は終わりを告げた

誰もが知る歌で鼓舞することしか
求められていないことに気付く

シンプルな世界
分かりあえる世界

得体の知れぬ重圧に
 ....
そして
彼女は泣いた

抱えているものを吐き出す
ように

そうした状況に追い込んだ
のは僕なのだろうか

けれど
そうしないと
僕自身が抱えきれない

彼女の真意が分からな ....
風が運んできた花の匂いにまみれたら空想に囚われて
飛行船で七つの海を制覇する旅を始めてしまうけれど

真夜中に目覚めた時のあの浮遊感が忘れられないから
雷雨の中を駆け抜けて迷い込んだ街で君を思 ....
雨が降り出した
大粒の

雨粒を弾くワイパーの動き
センターラインが見えにくくなる

アクセルを緩める
後部座席に乗る娘はどう感じるだろう

塾の帰途
メールの返信に夢中で

 ....
鶴見の高架駅から電車に乗る
走り始めたと思ったらホーム跡

下り階段も残るその場所は
七十年前に廃止された本山駅の跡

未だ遺構が残っている
こと自体に驚いてしまう

侘しい高架駅の ....
藍色の夜空は存外に明るい
満月に掛かる雲の存在感
けれど写真には写せない

人の目の能力に
追いつけない機械
進歩とは何だろうと思う

思えば人は
生物が作った細胞という種がないと
 ....
疲れが溜まっている

身体が重くて
写真集を見るのもしんどくなり
枕だけ取り出して
フローリングの床に直に寝る

正確には横になるだけだが
枕に顔を埋めていると
意識があるようなない ....
想像できるだろうか
市民生活の中に拳銃が溢れ
拳銃廃絶は絵空事と思われる世界を

想像できるだろうか
拳銃の所持規制に対して
拳銃を所持する権利を
真剣に主張する人がいる世界を

想 ....
甘いキャラメルを
舐めながら
遠い未来を想像する

舌で蕩ける甘味が
想像を溶かしていく
未来なんてあるのだろうか

いまここ
見えているもの
味わっているもの

それは僕が感 ....
夜の空気を攪拌しているといつの間にか故郷
の畦道を歩いている。圧倒的な闇と降りしき
る星空が僕を包んでいる。この故郷は何処だ
。東京で生まれ埼玉で育ったけれどこんな闇
もこんな星空も知らない。 ....
弱かろうが情けなかろうが
日常は過ぎていく
淡々と

そうして僕は生かされている
見方によっては
捨て置かれている

と気づいた時に
何かが弾けてしまった

悩みなんかお構いなし ....
暗闇の中
階段を下っていく

下ろした足の先に
段があるのかさえ分からず
感覚だけを頼りに
下りていく

不安とか覚悟とか
感情は全て封印して
淡々と機械のように
一定の下げ幅一 ....
ばぁちゃんの畑の相続に協力してくれてありがとう
叔母から感謝されて居心地が悪くなる
肝心な役割ができなかったと後悔しているから

  故郷を離れて暮らす叔父から電話が架かってきたのは
  お ....
雨が降り出しそうだ
湿気が高くて汗が滲む

君は刺繍をしている
憑りつかれたように
黙々と針を動かしている

時計だけが
雄弁に時を刻んでいる午後

右肘の古傷が疼いている
僕に ....
遠い人は自由だ
理想を語ることができる

見えないから

無垢な心で理論を振りかざす
割り切ることができる

 中空に浮かぶ月が綺麗
 それは遠いから

 月面では人は一時も生き ....
唄いたい人は何処でも唄うのだ
弾きたい人は何処でも弾くのだ

唄うこと/弾くこと
それが至福であるかの顔をして

奏でる音楽を待っている
人が居れば最高だけど

まるで自分の為だけの ....
式場の人が何もしてくれない
ってぼやいていたのに

何だよ

サプライズ続きの披露宴に
思わずこんな言葉が口を吐く

けれど

結婚っていいなと
温かい気持ちにさせてくれた時点で ....
ベン・シャーンは線の魔術師
展覧会のフライヤーを見ながら
頷いていた僕は浅はかだった

企画展の最後のセクション
彼の最晩年の連作版画

そこに並ぶのは線の魔術師に相応しい
震えるよう ....
月が隠れているこんな夜は不穏
雲間から微かに漏れる月光が狂わせる
人も獣も機械も大地すらも
何が起こっても不思議じゃない

当たり前のことだと君は言う
四十五億年の時を刻んだ地球からすれば ....
言葉は何処までも流れてしまう

僕は君とあんなに語り合った
というのに覚えていないんだ
何も


無数に星が瞬く空を見上げていると
なんだが吸い込まれそうで
目を逸らしてしまったんだ ....
がらんどうの箱
窓枠から向こうの風景が見える

いや

もはや窓枠ではなく
ただの開口部

風通しがよい
では済まされぬコンクリートの塊


荒涼としているのは
今にも泣きだ ....
遠い星を見つめて
丘のうえ爪先だちで
手を伸ばしてみる

遠い
遠いんだと実感する
掴めるものは何もない

墨色の空/新月の空
星はこんなにも
たくさん瞬いている

風が吹いて ....
思ったことを口にする
それは失言になることが多い
けれどそんな人に憧れる

思ったこととは裏腹なこと
しか口にしていないから
意識を裏切りながら生きているから

それでも最近は脳神経が ....
軽く手を振るでもなく

また明日
会うかのように分かれる

これまでと変わらない
一日の終わり

違うのは
明日からは此処にはもう
来ないということ


それでいいと思った
 ....
ぎこちない科白
きれぎれの言葉

不恰好にしかこなせなかった
それを悔やんではいないけど

空は高く陽は眩しく
気温はうなぎのぼり




言葉を交わしながら苦しくなる
必 ....
kauzak(280)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
メトロで行こう文書グループ09/8/14
音数20の快楽文書グループ08/5/1
投稿作品
明日は明日の風しか吹かない自由詩315/5/10 23:52
アートとは何か自由詩2*15/5/3 23:48
風が止んで凪自由詩3*15/5/1 23:58
橋の上から自由詩414/1/25 23:54
未来について自由詩6*13/12/22 23:56
名もなき歌自由詩4*13/12/15 23:46
そして彼女は泣いた自由詩1*13/12/7 23:31
星が無数に降りしきる夜に圧倒されて茫然としている自由詩14+*13/10/10 23:56
雨のドライブ自由詩7*13/9/15 23:15
鶴見線自由詩7*13/8/1 23:57
進歩とは自由詩4*13/7/25 23:32
仮眠自由詩8*13/6/11 23:45
それでも理想はある自由詩11*13/5/21 23:54
事実を分け合う自由詩5*13/4/25 23:26
(夜の空気を攪拌していると)自由詩4*13/4/5 23:47
軽くなった自由詩4*13/3/15 23:31
階段を下る暗闇の中自由詩6*13/3/5 23:49
逃げてしまった僕が感謝されて戸惑っている自由詩10*13/2/20 1:29
メランコリックな午後自由詩7*13/2/10 1:37
遠い人自由詩14*13/1/31 1:59
唄いたいから唄うのだ自由詩7*13/1/5 23:37
披露宴自由詩6*12/12/24 1:56
規定という罠に嵌る自由詩4*12/12/10 23:49
月が隠れている夜は自由詩7*12/11/29 22:23
降りそそぐような星空に流れる言葉自由詩4*12/11/20 23:55
解体される団地自由詩11*12/11/10 23:11
流れ星をつかむ自由詩17*12/10/28 22:35
迂闊な発言しかできない自由詩9*12/10/15 23:39
あっけないさよなら自由詩6*12/9/9 22:48
不恰好にしかこなせなかった自由詩6*12/8/26 23:15

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