橋の上から
kauzak

橋の上から見る
川面で散乱する夕焼け
街を塗りつぶして

僕は染められながらも
混ざることはできない

帰る場所はあるけれど
根無し草である感覚は
未だ心の大部分を占めていて

川面を渡る風が冷たい
のはそんな卑屈な心のせい

あと少しで夕焼けが拡散しつくして
墨色の闇が街を包むから
橋の上で見届けよう

夜空に輝く疎らな星が
僕を慰めてくれる


自由詩 橋の上から Copyright kauzak 2014-01-25 23:54:38縦
notebook Home 戻る  過去 未来