画像の著作権について問い合わせています。
一年に一度だけ、たった数時間、花は花開く。
その円錐形の奥のおくは
どこへと繋がり、連なりているのか
※どうして例え国家予算をつぎ込み、永劫に形を留める、この花にみまごうばかりの造花を造りて ....
ようするに彼は(アフロさんは)不信に思うところの「知識人」というよくわからない言葉を、その自身の辞書にもっていることが既に解せないのだ。彼の言いたいことを、まさにそのように感じる。この「感じる」につい ....
養老猛司氏の『真っ赤なウソ』(大正大学出版社)を読んだ。
『バカの壁』で知られる解剖学を専門とする著者の、理系学者らしい独特でシャープなその語り口にファンも多いのかも知れない。そしてこの本の中に ....
先に亡くなった文筆家の池田晶子はおおむね次のようなことを書いていた。
※例えばカルト宗教に入る人たち。たぶん、たんに彼らの何かが「弱い」ということではなく、やはり「理性の働きが弱い」というほ ....
もしかしたら完璧に間違っていたのかも知れない。
「千」の風にはならないと宣言し、「浮島」に乗りて自らの言葉の指し示す彼岸へと漕ぎ出したこの人が出会うと信じた、その【約束】を間違えていたのかも知れ ....
百万塔陀羅尼(だらに)と呼ばれている、世界最古の印刷物としての本があるのをご存知だろうか。
これを知ったのは20年ほど前、実際に古書店をしてらっしゃる直木賞作家、出久根達郎氏の随筆によってである ....
「古事記」という神の物語を思索したこの作者は、経験が自身を自ら語り出す瞬間、その独自の言葉遣いにこそ耳をすます。
※「それは、ある意味では、われわれには聞き馴れない語りであるかもしれない。発生状 ....
入れものが無い/両手で受ける
この放哉の句、斜線の前と後を架橋する接続助詞、例えば『から』『ので』『と』を省いたのが一種独特の世界を表出させる。
放哉の選んだ生き方とは何であったのか。 ....
咳をしても一人
有名な尾崎放哉の句であり、筆者の年代では、この句とともに俳句を初めて手にしたのは、芭蕉などと一緒に中学の国語の教科書の中にてである。今日は遠い記憶をたよりに中学時代の授業 ....
世界はかように動揺する。自分はこの動揺を見ている。
けれどもそれに加わる事は出来ない。
自分と世界と、現実の世界は一つ平面に並んでおりながら、どこも接触していない。
そうして現実の世界は ....
七月の始めのある日 それはいっせいに羽化する
風:※空気は地球の化石
蜉蝣は透き通る億千の淡いエメラルドのカーテンとなり うつろい漂う
48時間のいのち
ただ 次の世代のためだ ....
夜:
彼女のダイアモンドを散りばめた黒貂のドームは
光年の彼方より来たれる私の星屑を溶かし去った
夜は私を胸に抱きしめその炭素の黒を広げ
時を超え私の内なる縦糸を引き絞る
私に「 ....
渦巻き星雲のひとつの腕の端から その中心を眺めると
彼方から届く淡いひかりは失われた過去の物語
それでも不条理で理不尽な道程は 決して届かない言葉を未来に向けて 打ち出さずにはいられなかっ ....
ガラスの円い橋が架かる
渡らずに50年かかって ゆっくりと溺死して行くとき選別がなされる
炎の花弁が育った
地球に突き刺さる杭であることが出来なかった人たちが次々に焼却炉へと運ばれて ....
0.08sec.