お前のやはらかさに埋もれて死にゆくなら
それでも良いなと
硝子越しに
笑う人間らしい貴方
ただ揺られて生きるのみのわたくしなどは
あすはるとでは
直立できないと言うのに
見つ ....
頭が割れそうに痛い
昨日から僕はどこか
大切な思考回路を落として来たように思える
正当化しなければ保てないアイデンティティーの前には
僕という一生命体では抗えない
なぁ、否定したいだけ ....
蛍光灯を一つだけつけた部屋にうずくまっていると
決まって、
片方の触角が無い油虫がわいてきて、
不規則に円運動を繰り返す。
俺も同じだ。
でもお前なんだか可哀想だから殺して良いか?
....
ああ この
生まれてくるもの
が
帰りたかった場所
だったのか。
日々が、やはらかく、
差し込んでいる
隣に笑顔が、ある
ここで 揺られて
羊水を思い出す
胎内に鼓動
....
メンソールが目にしみて
お前はきっと、してやったり顔
少し、じろっと目を向けたら
またそっけなく横を向いている
知らないふりは上手くなったんだな
キャメル、その瘤に
俺の愛情の一欠片 ....
らあらあとぱすた茹でたる貴方見て 愛してるよ と言ってみただけ
送信ボタン押せずに今日が過ぎて行く保存メールが一件増える
大好き と言われ抱かれているけれど 愛している とは言わぬ二の ....
一人の部屋で
彼等はがやがやとしてしまっている。
思い出も一緒くたにしてしまうから
部屋がごみごみしてしまっている。
とうの昔に成ってしまったんだな、と少年野球用のグラブが寂しさを醸し出 ....
少し、自分を誤魔化した帰りに、暮れる一日に目を背けるような影の中。
で、立ちつくしている
少年は、笑わない。
少し、丸くなりかけている背中の、その脊椎の奥の奥の、奥。
で、未だ垂直を保ち ....
虹が
さっきまでの
雨を
拭うように
架った
僕が
君のそれ、拭えば
君も
晴れるだろうか。
君に架かる虹に
なりたい。
星達が朝に帰っていく。
置いてきた温もりが微かに顔を出したように、輝いた
気がした。
星達が朝に帰っていった。
人々は狙いすましたように、朝日を追い抜いて、電車に乗る。彼等がまるでいなか ....
紫色の彼女、
真っ青なままの春に
真っ赤な口紅で
毒を吐いた
内出血みたいだ、美しい。
スニーカーから
ピンヒールに
履き換えて
社会を
カルマだと
置き換えた
....
どちらかと言うと
僕等は空ではなくて、雲なのだろうなと、
三点に立つ
高層ビルの隙間からぼやいた。
人類の歩みなんてものは
どこかよたよたしていて
未だにフロンガスは使われてるし。
....
聖夜にて
愛だ恋だと
どこかしこ
我が身焦りて
寒さ染み入る
君が
ぽつん。
と残した香りが
僕の表面を覆う理性を
突き抜けて
真ん中から少し左を
ソーダ水のやうに
刺激してくる。
今になって
ああ、あ ....
まるで私に、
泣いてもいいよと
語りかけるように
雨、私に溶ける
雨、私を抱きしめる
晴れ待つ私を
肯定する。
青柳
背なに負いたし
子をあやし
揺らるる君も
笑っているか
大吟醸
今宵は君と
語りたし
まずは冷やして
徐々に燗して
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