詩はどこで生きるか
 =朝日新聞谷川俊太郎インタビュー
  「詩はどこへ行ったのか」から考えた事=

 世間的には、詩集も詩論も人の目に触れる機会はどんどん減っているように
私には思える。ア ....
1.
泣かない 泣かない NaNaちゃん
泣かない 泣かない NaNaちゃん
NaNaちゃん NaNaちゃん
泣かない 泣かない NaNaちゃん

悲しいときには いつも
空を見上げて  ....
雪虫が渡ってとまる
制御盤のなかで
秘かに育つ樹がある


ひとの思いはよそごと
基板のうえに銀の枝を広げ
青い火花を散らす


雑音に紛れて吐息
ことばは自生される
透視図を ....
言葉を家へ持って帰る
言われてしまったことを
言わずにおいたことを
持って帰っても
家の人には言わない
代わりに別のことを言う
家の人が安らぐことを
自分の気散じになることを
そうする ....
この鞄には仕事の道具1(商品見本)が入っています
この鞄には仕事の道具2(料金表)が入っています
この鞄には古い電池が入っています
この鞄には子供の写真が入っています
この鞄には貰った御守りが ....
二ヶ領水の川辺のゆうぐれ
木の花が赤く咲いていた
その花の名前を思い出せない     *1
妻に名を訊ねたが
覚えてくれないからと
怒って教えてくれない
それでもなお訊ねるとようやく
百 ....
戦争を捉える方法
 −奥主 榮詩集『日本はいま戦争をしている』−

 戦争を詩の題材にすることは難しい。昨年秋の神戸の現代詩ゼミでも、瀬尾
育生が以前に佐々木幹郎から「なんで戦争詩になんか行っ ....
アルモー海はその人のそばに
夕暮れから夜にかけて忽然と現れる
長辺 9.4km 短辺 5.7km 最大水深 5.5km
全周は高い崖に囲まれ
その海が突然 彼の玄関先に現れる


水温は ....
生温かい風が
宵闇のまちなかを吹き渡る
昼間の炎熱で地表はほてったまま
真夜中の太陽はいま
足元で褐色に光っている


サンパウロはいま南中を迎えた
足元の地層の遠い裏側を
真昼の太 ....
夏がとうとう力尽きた日
あおぞら渦巻いてぐるぐる
しおれた向日葵うずくまる
落とした蜜に蟻がたかる
タイのお面をつけてみる
ストレンジ・デイ、今日はストレンジ・デイ
七ツ頭のハイドラも今日 ....
少年のような朝ばかり
描かなくたって良いだろう
逃走の夢から不意に放り出され
いい気味と薄笑いを浮かべる
覚めている筈の脚がもつれる
5月の太陽はとうに高くて暑い


南方のビジネスホ ....
消防学校の倉庫に
翼を外したタイガー・モス機が
あったね
あれで飛ぼうよ
元どおりに組み立てて
ジプシー・エンジン廻して
最高のお天気の朝に


最大視程のはじまりに立って
グラン ....
 グダグダ言いたくないので、とりあえず簡潔に言いたいコトのみ書く。
 イシダユーリと今村知晃のユニット「後ろ回し蹴り」の先日の朗読パフォーマ
ンスに関して、意味不明の批判がくり返されている。
  ....
朝 魚だったものが
夕方には生花に変わった
明朝には昭和を生き延びた築堤も
すっかり掘り崩されているだろう
燃え落ちる前々日に新線開通
潮で潤すことができなかったいきもの
忘れた積りはなか ....
口語の時代はさむいがその寒さの中に               ※2
自分の裸をさらすほかない時代
ひとつの恐ろしい美が生まれた                  ※3
三角さん、錯覚しなければ ....
懺悔をしたいのです
普段は書く事もない漢字ですね
ペン一本で世界を変えてきた私の
言うことですから信じないで下さい
けれどもこれまで嘘をついて来たことを
皆さんに懺悔したいのです

ほん ....
見知らぬ男が映っている
頬杖をついて
眉を動かせばそれを真似る


雨が真横に流れていく
薄暗い壁紙の町
今は車内の方が明るい
どちらにせよ寒い


短慮な決着をつけてきた
悪 ....
大したことはもう出来ない
袋小路で袋の鼠
だから袋ひとつ背負ってどこかへ行くんだ
大したものは入ってない
聞かれたら「ボーリングのボールだ」って  ※
答えるのさ
明るい11月の終わり
 ....
廃村の外れで
垂れ下がった電線が風に吹かれている。
壁や窓を叩いている。



置き去られたカラーボックスに
アニメのシールがでたらめに貼りつけてある。
清掃車のオルゴールが近づいてく ....
書いて逆らうことを止め
暫く闇に流されてみる
空白は私を包んで
静かに冷える


蓄光時計は
カウントする
ゼロ−ワン、
光や熱の胎内で
確かに私たちは始まったが


彼 ....
稲妻が光って轟きが来る
光った時もうその下では絶命してるんだ
じゃあ向こうから聞こえてくるのはいったい何なんだ
死んだ後に聞こえてくる音はどこから


電気の光が織り成す出来あいの世界で
 ....
 2008年7月5日、小説家の古井由吉さん主催の朗読会に行ってきた。実を言う
とゲストの平出隆さんを一目見るために。3串の現代詩コミュで情報を偶然見
かけて、それで出掛ける一大決心をしたのだった。 ....
チリチリ、
チリチリ、
私ヲ通ッテイッタモノ、


出掛ケニ魔除ケノ鈴ヲツケ、
帰レバオ清メノ塩ヲ撒キ、
ソンナ日々ガしばらくハ
続イテ


チリチリ、
チリチリ、
遠ザカル ....
現実は
想像力を超える
メタリックな都市に
CATSのあしあと
岩盤浴を楽しもう
この碗はわたし
ひんやりとした手触り
入っていたのはひと綴りのことば
自分に深い意味はない
ここまで来て
この次に至る中継点であっただけ
どうなるか分からない はいいろの海に
漕ぎ出し辿 ....
かつて国鉄全路線に乗った
作家の宮脇俊三さんはこう書いた
「何かと不満の多い人間は
一度夕張線に乗るとよいと思う
いくらかおとなしくなるに違いない」
文句のある奴は夕張へ来い
文句のある奴 ....
その川の子供の神様が
いつからそこに居たのかは
神様自身にも分かりません
気づいた時にはもうそこに居て
そのほかの子供の神様や
村の子供たちと楽しく遊んで暮していました
村の子供たちが夕方 ....
疎まれた鳥が飛ぶ。


三月。
ランゲンハーゲン。

いまさらどうにもなりはしないのに。


疎まれた鳥が飛ぶ。
横傾しながら。


冷気に翼を浸し、
思いつくままにかたち ....
飛び立つ後ろ姿を
どこかで見た
 


の記述を
探して


黒く浮かぶ
記憶の島を探し
脳内を辿ってゆく



ほの明るい
Cellの海の
上空に浮かび
 ....
創書日和「月」 往還


月に巨大な鏡を置いて望遠鏡で覗いてみた
レンズの視界のなかで望遠鏡を覗きながら手をふるのは
自分がするよりも少し遅れて手をふる
2.56秒前の私
無数の少しずつ ....
大村 浩一(104)
タイトル カテゴリ Point 日付
【批評祭参加作品】谷川俊太郎インタビューから考えた事[group]散文(批評 ...13+*10/1/9 9:38
【歌詞】NaNaちゃんの子守り歌自由詩5*10/1/7 0:00
創書日和【樹】WILD[group]自由詩4*09/12/30 11:28
創書日和【謝】謝辞[group]自由詩7*09/11/28 9:52
創書日和【鞄】ポーター[group]自由詩7*09/10/22 23:19
創書日和【紅】百日紅[group]自由詩3*09/9/30 12:45
戦争を捉える方法 −奥主 榮詩集『日本はいま戦争をしている』 ...散文(批評 ...5*09/9/6 12:13
創書日和【海】アルモー海[group]自由詩6*09/8/31 11:52
創書日和【陽】ミッドナイト・サン自由詩3*09/7/29 13:03
ストレンジ・デイ自由詩6*09/5/31 23:27
創書日和【朝】Bitter Sweet Morning[group]自由詩4*09/5/31 23:25
創書日和【透】 スカイ・キッド[group]自由詩8*09/3/31 22:33
むしろ現代のはらわたとして散文(批評 ...10*09/3/20 23:50
創書日和【塩】 黒い石[group]自由詩10*09/2/28 23:14
満足厳禁自由詩28*09/2/16 23:47
創書日和【嘘】 告白[group]自由詩9*09/2/1 9:05
創書日和【鏡】雨の窓[group]自由詩5*08/12/31 0:09
創書日和【袋】 ショルダーバック[group]自由詩7*08/12/1 0:15
創書日和【声】 声が聞こえる[group]自由詩22*08/10/30 2:09
創書日和【夜】夜に向かって[group]自由詩18*08/9/25 12:42
創書日和【音】 ラウド、ラウド、ラウド[group]自由詩12*08/7/31 21:05
ポエム的初恋のひと、平出さんの朗読会に散文(批評 ...6*08/7/6 12:07
創書日和【扉】sound[group]自由詩15*08/6/30 15:15
荏原エリオット携帯写真+ ...2*08/6/24 10:49
創書日和【器】SHIP[group]自由詩12*08/5/31 9:07
夕張aika自由詩22*08/5/26 12:31
創書日和【神】 川の子供の神様[group]自由詩7*08/4/30 22:58
創書日和【鳥】 凶鳥[group]自由詩8*08/3/31 12:16
創書日和【鳥】 記憶の鳥[group]自由詩15*08/3/29 0:39
創書日和「月」 往還[group]自由詩11*08/3/1 0:03

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