洋紅色の巨大な貨物船は
少年たちの掌から分泌される
蜘蛛の糸を張りめぐらせられ
少しづつ浜辺へと曳かれていた
隆々とした筋肉質な船員達はビールを酌み交わし
吠えたり
笑ったり
歌 ....
オリオンが
そろそろ昇る
秋空に
願いをかけて
夜は更けゆく
昨夜の午前0時に
久々のチヤルメラが鳴った
ラーメンのドンブリを用意して
追いかけようとしたが
あのチャルメラは猛スピードで過ぎ去っって往った
チャルメラは歩く速度で流さなければ ....
安倍君はなぜ一億が好きなのだろう
秋に彷徨い樹をいだく
機械仕掛けの身体は軋みながら
訳もなく歌い続けていた
彼の燃料といえば
バーモントカレーの甘口チーズオムレツ載せだ
彼は飽くことなく働き続け
燃料を補給する
死をも恐れない彼は ....
ぽつり ぽつりと歩けば
さまざまな色の花が咲いてゆく
秋なのに
こんな男が歩く先に
花が咲いてゆく
幸せとはこんなものだろうか
音楽に包まれ
木々に抱かれ
日々は静かに過ぎ ....
俺とお前は見えない糸で繋がっていたけれど
魂をみせあいながら
涙をおさえて
嘘の歌をうたった
勝利の先が見えない
歌を高らかに
深海に沈んだ涙をともに呑み
レクイエムをくちず ....
さらさら
さらさら
水はどこまでも
青く染まってゆくよ
或る日ぼくは透明な水になって
蒸発してしまうんだ
気体になってしまえば
空の彼方に消えてゆく
なにもいわ ....
ただひとつ
森羅万象
受け入れる
自由自在な曲線と色彩を描いてみたら
なにも見えなくなってしまった
ロック・演歌・JAZZ・クラシック・ポップス
邦楽・民族音楽・フォーク
大音量で聴いたら耳が聴こえなくなった
石 ....
沈黙の
臓器が悲鳴
あげる朝
俺たちは昔からの路をたどりながら
遠い国から来たらしい
ジプシーと蔑まれながら
謡いながら踊る
そうして生きながらえてきた
おまえにもその血はあると想う
旅をするっていうのは
その場 ....
あの楡の巨木の根元に君を座らせ
モノクロ写真を撮ったね
あの川の傍らで
いきなりの雷鳴に
君は慄き
ぼくの腕を掴んだ
豪雨がぼくたちを襲ったのは瞬間のことで
やがて空は晴れて
....
霧の彼方に映る影
父母の面影が遠くなる
夭折した妹と弟の面影が遠くなる
そこに近づけるのは何時のことだろう
やがては逢えると信じている
輪廻の果てに
きっと逢えるだろう
そうした ....
キラキラと
輝く星に
願いかけ
明日を占い
ひとつ夢みる
秋深く
肩を抱いて
四季を知る
遠い空には
イワシ雲浮く
何もない
時は美しく
透明な
時間がすぎて
....
スピカーケブルや電源ケーブル
そしてRCAケーブルがのたうちまわり
うちはまるでラーメン屋のようになってしまった
大型スピーカーが十二台
まるで家具屋のようだ
CDの山が崩れゆく夢も ....
痩せてしまった身体を探り
骨を確かめる
筋肉は細く
骨だけは頑丈だ
骨格標本になれば幸いかもしれない
医者から言われたのは良い骨をしていますね
ということ
骨格標本になっても ....
独り旅立つ
生まれた命は
皆
ただ死刑を待っている
素直に受け入れないジレンマに慄く
あたりまえなのを受け入れたがらない
あの手術から十五年
ぼくに何の使命が在るのか解らない ....
空眺め
君なに想う
まなざしは
星々に抱かれ
明日の夢みる
ローマへの路はとても遠い
果てしないシルクロードをたどりながら
白骨の散らばった道を行く
ただ独り
呪文を唱えながらローマを目指す
青雲の志を胸に抱き
西の彼方を目指す
いまだ見たこ ....
おにぎりは僕のハート
相撲と蕎麦はよくにあう
業火に燃える紅蓮の背中
瞳だけが鮮やかに青色を放つ
地獄を見つめる優しさは彼だけのものだった
蝋燭のように命を燃やし
彼はただ歩く
全ての罪と慈愛を抱きながら
彼は静かに歩いてゆく
....
マリィ
いまはどうしているのか
二十歳になったおまえが変わった時は
さすがの俺もびっくりしたぜ
おまえはスロウなダンスが好きだったよな
赤いハイヒールがとても似合っていた
....
誰もがみな死を用意していた
そして伝言だけが残ってゆく
ただ一言の言葉が残るだけ
残された者の涙がひとしずく
花をたむけるならいは
原始から
すでに三万年を過ぎている
....
最近は、ずうっとご飯を食べていない。
胃を失くしたぼくは
ご飯が苦手なんだ
病院に通う土曜日は
予約をしてから
松家の朝定食
安いのにとても美味いのだ
痩せた身体をひきずりな ....
押し入れに
妙なキノコが繁殖しても
俺はそのキノコを食いながら
生き続けてゆける
何は無くても
生きてゆく
貝のような耳をそばだてて
微かに
波の音をきく
貝は何処にいるのだろう
貝はどこに居ても家を持っているんだ
じっと蹲りながらも
家を持っている
波にさらわれたとしても ....
今夜に死んでしまうかもしれない
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