恋か愛だかわからない
夕映えのグラデーションが静かに消えてゆく
後に残ったのは
鋼色の冷たい空だった

昴が昇り
オリオンがアンドロメダを追いかけて
シリウスは白く笑った

北斗の斧 ....
深い森の中で
寂しいかい?
と聞くと
彼は寂しくないと答え

広い原野にたたずむ彼に
楽しいかい?
と聞くと
彼は震えた声で
孤独だとつぶやく

彼に問いただしても
明るい答え ....
チキンサラダと
チーズトーストをなんとなく
頬張りながら
冷めた珈琲を啜り
永遠に続くフライトを待つ

くたびれたコートに包まれ
鉛色の雲に閉ざされている
ドゴール空港

混沌とし ....
片貝を手にとり
なみだひとしずく
青空の果てまで
瞳を焼き尽くす
柔肌の
紅色地図に
映りゆく
海図をたどり
明日を占う

龍を彫り
戻ることない
寂しさを
背に刻み
街角歩く

悪戯に
彫りゆく
痛みに
母は啼きゆき
後悔を知る
 ....
ぼくは錬金術師のように
黄金を創ろうと必死になっていた
銅に銀と錫に亜鉛を混ぜて
ローズマリー・パセリ・タイム・セージを加え
そして 少量の胡椒とカルダモン

青い炎で炙れば
黄金色の合 ....
晩秋の黄昏に
チェロの響きが肩に渦巻いて
痩せた胸を抱き包む

明日の朝は
この曲を聴きながら
ベーコンエッグとトーストにイチゴジャム
そして濃いめの珈琲を啜る

そのバロックは
 ....
久々の早帰りに
電話の向こうで
妻が文句をいう
冷凍庫は貴方が
イッパイにした
妻の激流止まず
僕に記憶はない
何ということだ

酔った勢いから
楽天市場の散歩
記憶に無かった
 ....
徹夜明けで深い眠りのはずが
妻の巨大な鼾に起こされた
鬼の居ぬ間の洗濯…
そんな言葉が鼻先をよぎる
買い物ブギなぼくは
一日のうち5%程度はスーパーで過ごしたいのだけれど
鉄拳宰相はそれを ....
空の色が無くなり
銀盆のような
アルミニウムの月が昇っていた
少し戸惑いながら
東の空を眺めていたら
雲霞のような
鳥の群れが
北の方角を目指している
不思議ではないのだけれど
ぼく ....
御茶ノ水
ニコライ堂の
鐘が鳴り
ハイカロリーの
定食を食う

三分の
時が待てない
ジレンマに
カップヌードルの
美味さをおもう

岸壁を
目指した
若き日々
空はいま ....
魚屋に
問えば応える
秋鯖に
舌をなめては
味噌煮を選ぶ

甘鯛の
味をだきしめ
飯を食う
海の優しさ
潮が香りたつ

秋味の
川面は紅色
晩秋の
儀式は永遠に
水を彩 ....
大量の血を吐いた夜を忘れない バロックの符号は今も新しく
私を魅了する
彼と私には何の関係もないのに
私は彼に魅了され続けている

彼は神という存在を啓示した

私は仏という人間に指をさす

交わることはあるのだ ....
湯豆腐の季節がやって来た
鍋を挟んで
小学校以来のお前の顔が
ようやく和らいできた

俺は少し安心した

話す言葉はすべて昔の想い出ばかり
繰り返し
繰り返し
語りながらも飽くこと ....
言葉の森に悩み
その入り口に分け入ると
そこは精霊たちの庭だった
ぼくは言葉を失くし
心の動きがなくなってゆく

言葉を失ってしまった

もう悩むことなどは無いと願う
樹間から空に向 ....
酒なくし味醂を啜る 焼き海苔に
祖母のこだわり
いま思う
紅鮭に
玉子納豆
ねぎの味噌汁
帰宅の歩みは
豚汁をもとめていた

豚バラ
ゴボウ
里芋
ねぎ
コンニャク
油揚げ
ワカメなどもちょっと良い

何時もの妻との阿吽は通じるのか

路を間違えながら
トボトボ ....
ぼくはいま何処を歩いているのか解らない
春か夏か秋か冬か
歩く足は変わらないのに

季節は変わらず
肩を抱く

あすも変わらず生きていられるのだろうか
それは誰も知らないことだ

 ....
滝壺の深淵から
天空に珠をさがす
うねる銀の龍の嘆き
龍は雷鳴とともに雨を降らした

飢えた民のために
龍は慈雨を与え
空の彼方へと去ってゆく
雲間にその痕跡だけが残っていた

 ....
虹色の小魚を手のひらにとる 階段を確かめながら空を昇る ひっそりと周りを見ながら缶を開ける 波間を縫うように
飛んでゆくトビウオになれたなら
ぼくはどんなに幸せだろう
七海を越えてゆく君たちの喜びが
ぼくを透明にしてゆくんだ
やがては鳥に進化してゆく君たちと
ぼくは一緒になり
 ....
うちのカレーライスはどうも美味しくない
横丁を曲がる瞬間に匂うカレーが誘う
どんな奥さんが作っているのだろう

どんなルーを使い
タマネギをどれだけ炒め
出汁は鶏ガラと鰹節にアゴ出汁だろう ....
夜に濡れたサックスの音色を聴けば
漆黒の街に出かけたくなった
その交差点は左だけが何時も赤だったので
曲がった事はない

カチカチと聞こえる音が脈拍と呼応したので
信号無視をして左に歩いた ....
二月堂
夕暮れ眺め
妻と往く
レタス(1128)
タイトル カテゴリ Point 日付
星巡り自由詩215/11/27 18:50
スノーマン自由詩6*15/11/27 18:07
旅の果て自由詩115/11/27 18:05
浜辺俳句215/11/26 19:27
太陽俳句215/11/26 19:05
刺青短歌215/11/26 18:59
審判自由詩315/11/26 18:36
Bに捧げる朝食自由詩715/11/26 18:02
冷凍庫自由詩6*15/11/26 17:04
サーモン宰相自由詩315/11/25 0:21
透明になった空自由詩715/11/24 19:57
学生時代短歌2*15/11/22 23:02
秋の宴短歌215/11/22 22:02
15年前俳句115/11/22 20:35
旋律自由詩215/11/22 20:08
晩秋の夜に自由詩315/11/22 19:38
迷路自由詩215/11/22 18:57
酒乞食俳句215/11/21 20:41
朝めし②俳句215/11/21 20:38
朝めし俳句115/11/21 20:32
帰り道自由詩115/11/21 19:55
冬が来る前に自由詩115/11/21 19:26
天空自由詩315/11/21 18:25
タナゴ俳句215/11/20 18:29
カノン俳句015/11/20 18:26
WWF川柳015/11/20 18:24
波濤の彼方自由詩615/11/20 18:13
夕暮れの街角自由詩315/11/20 18:06
時計の森自由詩115/11/20 18:03
黄昏俳句015/11/19 0:31

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