馬頭観音の前で出会った
見知らぬおばさんと僕は
暫くの間、何かを話した
僕は何を話したのか は
あまり覚えていない
僕の前世やら
僕の霊気やら
彼女の生い立ちやら
偶然は偶然ではないと ....
せめて自分ぐらいは、
自分の味方でいてやりたい
二十年近く前 たまたま誘われて 文学の人の集まりに出席した。
そこで小説を書いているらしい 年配の男性が ベルリンの壁の崩壊やソ連のゴルバチョフさんについて触れ
「人の行動力は凄い それに比べ ....
(行方不明になる少し前の光景)
そう、いつか南風に
わたしの髪がながされて
地平線の水色に
例えば(紅い花を)
あるいは羊雲の群れに
かすかな共和国のひびきを感じたとき
わたしの名前 ....
凍りかけてる湖水のほとりで
ゆらゆらゆれてるあれは何?
あれは仔牛の頭蓋骨
あれは仔牛の頭蓋骨
ポッカリ開いた眼窩から
無常があふれ出てゐます
冬冬冬冬(トウトウトウトウ)
....
何もわからない場所の
何も知らない人の中で
小さな不安と大きな期待に
心、流れる うずくまる
伝えかたを知らない私は
今こうして挨拶をします
....
街角を歩いている(君を)見て、
一緒にもう歩けないことを、(ぼくは)さとった。
泣いて笑って、泣いて逃げて、そして(逃げた)。
「皆、甘えてるんだよ」
と呟いたのは掃除のオバさんだったと思う。
二日酔いの抜けない朝方に
コーヒーを飲みながら
静かにこめかみを摩る
ゆっくりと
火を着けて吸い込むように
....
死ぬほど
人を愛する事が
出来たとしたら
二人は
燃え尽きて
この世から
消え ....
?
こんな時間、もうすぐ四時で
おじいちゃん、起き始めちゃう時間だねなんて笑っていたら
いつのまにか、お父さんも早起きになっていて
そんな時間に私は
コンピュータの画面見て
少し落 ....
今年は開眼の年で早く長い冬から抜け出したい
今年の抱負で仕事が出来るように祈ったが
現実の世界は厳しいものだ
今年こそ春の訪れを期待しているが
開眼の年にしたい
....
あとどれくらい、待っていれば
その時はやってくるんだろう
自分で決めた境界線が
遠すぎたって、今気付いた
だめ、もう、だめ。
もう、待てないよ
君への気持ちが溢れて、溢 ....
こぽこぽと君の口からふき出したものはそれは
こぽこぽと流れ
こぽこぽと浮かびあがり
こぽこぽと貼りつく
わたしが君のことをどう思ってるのか君は知る由もないが
こぽこぽ
....
冷たくて無愛想なホテルのバック通路にまで
複雑に入り組んで伸びてきた
甘い生クリームのケーキ
黒いのはダークチェリーで
緑色のはマスカット
桃と、アプリコットと苺と梨とフランボワーズ、ラズベ ....
今
車のタイヤが雪を
ぎゅう
と踏む音が聞こえて
それはあなたの
今の気持ちの音
なんじゃないかなんて勝手に考えて
いつもは気にしない時計の
針の音が
良く
聞こえました
希 ....
ハッピーエンドで終わる映画を観ると
その続きはきっとハッピーじゃないのにと思う
抱き合ったヒロインとヒーローを打ち抜くやり手のスナイパー
死んだことも気づかないヒロインとヒーロー
ここ ....
ちぃーす
今日はどこからかけてんの?
家? めずらしいねぇこんな早い時間に
俺は外で遊んでるよ 場所?
ナイショ。 教えたらあんた来るでしょ
うっ スルドイねぇ
そうそうあんたも知ってる場 ....
終電終わってんのにこれから行けるわけないでしょ
酒もかなり入ってるから車も出せません
ぢゃあそういうことでバイバイ
って電話を切った10秒後には
予想どおりブルブルしてるバイブ機能
ハイ ....
あきらめることで
自由になれる時もある
あきらめることが
負けることとは限らない
あきらめることで
見えてくるものもある
あきらめることは
悲しいことじゃない
空を見て ....
“私らしさ”も“信念”も“生き方”も
自分自身の存在さえ
体調一つで変動(かわ)ってしまう
私って何? 私って何?
最後には体が終わって
無くなってしまう
私って何 ....
何かを丸ごと肯定することを怖いと思わないんだろうか。
それは例えば宗教であったり、他人であったり、自分自身であったり。
盲目的に。従属的に。
本当の自分をわかってほしい
とか、
ここ ....
一日、一日、僅かに、ずれていく、思い
正座して、布団に横になり、仰向けから、うつ伏せへ
窓は、白か黒か、或いは、黄色い
声、子供たちの黄色い
或いは、夜の静寂
そして、電気は付けたまま
....
だが実際、宮崎県民はこれからもしがらみを必要としている
正義にこだわることにより
人間がたった一つの真実を求めていないということを忘れてはならない
花王や視聴者が怒りに震えるふりをしてい ....
遠くでひらく窓にも
タンポポの慕情があふれている
薄いぼくらのかげなど
よみがえるはずもなく
ない風の群れに、まじわり、
朝のひかりに、濡れ、
ぼくらの、
冷えた熱は、
ぴんと、尖 ....
正負を持つ量で有り移動による
後ろで飴を舐める音が
ぴちゃぴちゃと
響いているので
感情が櫛で削ぎ落とされるように
首筋が歪んで行きます
神経が逆撫でられるのを
静かに握るので
....
エスカルゴ、お前から風が吹く。
かわいらしい風が。
それは兎の足あと
恋人の名前
花火を見つめる子供のかお
エスカルゴ、お前の足あとは銀色で細い。
そんなお前は雨を呼ぶ。
たどたどし ....
毎週末、私は長期入院してゐる祖母を見舞ふ。
今朝の祖母は、あまり調子が良くない様子で、口数も少なかった。
私は、いつものやうに、ポータブルトイレの処理をしたり、入れ歯を磨いたり。
一通り世話 ....
眩しい。雲ひとつない快晴だ。青い空。青。青。
ううん、この空の色を表す言葉はこの世にはまだない。
まるでまやかしのような雲のない空。妖艶だ。
死にたくなる。魅せられて死にたくなる。死にたい。死に ....
ピアノ線で結ばれた
あなたの希望
私の誤解
でたらめに
あなたがはじく
私たちの
無数の意味が
夕暮れの
部屋に満ちる
他愛ないカーテンが
ふたりを
窓から避けてゆく ....
あなたの言うことは
すべて正しいの?
あなたは間違いを
絶対しないの?
そうだよって胸を張れる人は・・・
寂しいね
人というものを理解していない
間違ってばっかさって苦笑いす ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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