不幸中の幸い中の辛いこと
テレパシー 電信柱にシンパシー
曇天を飛んでん電動自転車で
ワンワンのお椀を追わんと終わんねぇ
{ルビ身体=しんたい}のなかの電気を消 ....
ワンワンと走る一月一日に
ドーナッツ どうなったって 遠い夏
ドレミは逸らし 奴隷の身はソラらしい
文末の先で生まれる未来の木
ハスキー犬はスキーは好きなはずきっと
だんだんと温暖化しておったんか
思慕色の 脱字走った 呪い星
しぼいろのだつじはしつたのろいぼし
ご ご にじゅうご
ご ろ ....
掛け替えのない欠け方に影がある
死に体の心自体を生かしたい
ひらいた傷口が傷を飲み込んだ
暗闇であなたがぼんやり光っている
お風呂とはタイムマシンなのかもね
拙者まだ茹だって居らぬと武士返答
石鹸の泡は異界のスライムか
生き物と思って泡を膝に載せ
悩み事 泡に聞かせて夜はながし
お風呂には何故 ....
滔々と道徳を説くトークショー
温かい日差しが青く透き通る
すずしさにゆれる黄色い花の午後
水槽の赤い瞳にふれる指
あまりにも抽象的な像だった
根も葉もない花 詩のように咲いている
ぱくぱくとパクったパンを食った犬
印象が印度象的な象だった
温かい光の深く眠る骨
花 ....
月があるから地球はまだいい星
ビニールで包んだプレゼント丸見え
川があっちからこっちへ流れてく
星は動いてるんだろうけど分からん
太陽当たり前過 ....
控室 空手家の手が空いている
数珠つなぎ一つづつつづいた月日
水に揺れている誰かの泥だった
ころころとこころを語呂で転がした
やっほーが無数に飛び交う{ルビ宇宙=ユニバース}
朝アサリあっさり食ってさっぱりと
焦らさずに!調べたことを!知らせるぜ!
ネイティブな発音でネガティブに言う
....
月の向こうにはあの子の影が住んでいる
あてどなく眠って夢に会いにいく
日常系アニメのような非日常
こぼれていく涙の夢をみている目
裏の顔にも表情があったんだ
....
肖像が肖像権の顔を見る
ほどほどにほどよくほどかれてくフォトン
比較的非科学的に光る敵
時間から時計が剥がれ落ちている
致命的な星空のなか歩いていた
地下鉄やネオンの街で育つ星
対岸へ光のように渡ってく
痛みのなかにある水を飲んでいる
人格の無いまま回遊していたい
6分の1だけ月に落ちていく
底なしの儚い夢を墓でみる
五七五七七になる前の歌
雑草が僕よりも生き生きしてる
マンホールでブラックホールにフタをする
陽だまりは命のたまり場になった
スタスタとスタッカートでしたダンス
糸になるから全て忘れる身体
しわ寄せで不幸せにも不死になる
イルミネーション 星たちを眠らせて
特別感のない特別だった部屋
....
ことばとは 個とは をコトコト煮込む午後
至る所にうんざりするほど金木犀
あの街の三原色が原風景
カッコよく過去を書こうとして加工
足し算と掛け算の間の風車
....
ねずみ花火が今後にひびく
海の日に紙石鹸をはさむのよ
凶作に三羽烏が入っていく
福引きに似ている年もあったろう
ラットレースが水をふくんでふくらんで
冷めた目でスープを飲んでいる日差し
人間に人間を埋め明日へ行く
ひかりのさきに星があると信じた
無数の手 言葉で耳は塞がれる
ひとりごとみたいにそっと外にいる
たてがみの形に手紙宿す風
モノクロでロングなのろいモノローグ
白日の白目で自白 百日目
借り物の楽しさで悲しくなれる
アリの子とアリス アリの巣へ飛び込む
わかります? わかりませんよテレビ音
フォロワーの奪い合いだよ、さもなくば……
アフリカの諺遠しサバンナは
僕、ベジ子。なので一人で行きますわ
神として生くより人とし死なんとす ....
お月様、たまにペーパードライバー
キャリアハイなんだ 火の粉を浴びてくれ
O脚が修正液でもなおせない
道に落ちてるお金にメスを
セレモニー中に睫毛が落ちる音
ミシュランの ....
サイコロで行方不明になった空
森のなかピアノを鳴らす遭難者
感情はリズムにのって消えていく
回りながらいい言い回しで回想する
言葉が追いつかない街で笑おうか
室内
で
無駄に
改
行される
恋
壊れたあの秋は何色だったろう
グロテスクな水槽のそこに在った声
夜の真ん中に座って ....
言葉から言葉へ向かう紙と声
たくさんの背景がある背中たち
存在が宿るのを待つチョコレート
きみの目の先には雪が降っている
誰何する声のさなかのスイカ割り
数式といっしょになったお葬式
お惣菜コーナーにある物心
思い出す泥の匂いと冷たい火
クッッッッッソ丁寧にくらしたい
広葉樹「直射日光だ~〜いすき♡♡」
花見客の中にサクラが混じってる
ダイイングメッセージまでも五七五
哀しいことを宝石として仕舞 ....
顔もわすれたのに憶えている声
その星を物語だと想ってる
言葉を知る前に聴いたモノローグ
あなたのあとがきに揺れている木陰
お話が終わってもまだそこに居る
ゴーストタウンに記憶を浮かべてる
内側のわたしの夜と星の外
グランパとグラタン食らったんだよな
生きていく その日々ではなくなっていく
永遠のほうからきみが手をふった
夕暮れは{ルビ灰色=グレー}な憂いにゆれている
きみの言葉が音楽に混ざる春
そらに浮かぶ雲を思い浮かべている
その日々が日にちのなかに埋まってる
人類か類人猿か親類か
それぞれの青 誤差の中に生きてる
眼球がカメラのように君を見る
田螺とか螺子の匂いがちょっと好き
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【川柳】17音律「5.7.5」を基本とした川柳作品のみ受け付けます。川柳批評は散文のカテゴリへ。
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