失った生身の影を探しつつ人格データのさまよう未来
捨てられている灰色のスーパーカブを
松原鉄工所に持って行くと
同じクラスのマッツンが
走れるよ ....
なんにでもなれたかもしれないあの頃の自分はもういない。
はっきり言ってあなたは、将来なんにもなれな ....
約束がなくても
洗濯物が乾かなくても
希望を持てる明日が好きだ
ノートの最初に
名前を書 ....
あまたの声が木霊する
陽炎のように消えゆく前に
それらの声を抱きしめる
遠い地平と波打つ黄 ....
私は掌を合わせていた。
いつもなら般若心経を唱えている所だ。
目の前には先祖代々の位牌が並べられ ....
小さな虫は
殺さないと
逆にバチがあたる
男風呂に入って
この湯は女みてー
とか思って
まさか俺女風呂入ってんちゃう?と思っ ....
だりいなんて言ったことない人間だった
友達になった人がだりいとよく言うので
僕もだりいとよく言う ....
その日は本当に文字通り地獄で本当に疲れた。
緩衝材である男子が、休みたいのはこっちなのに休んだのだ ....
不鮮明の星空を見上げて現実の境界を失くそうとがんばる。今日の出来事いい事あったよって墓前でご報告でき ....
激しい濁流と錆びた鉄橋はゆきずりの光景でしかない
ビニ傘で行く手をさえぎる横暴なエスコートがわ ....
なんだかんだ言ったって
自分が一番偏見だらけ
偉そうに
お前は一体何様だって
....
のどか
+血の色
=凄惨
喧騒
+血の色
=狂乱
愛情
+ ....
昔僕は雑誌の編集部を訪れた
原宿の外れの通りに 僕はいた
少しだけ寒い日のことだった
中では若 ....
覚えたての洒落た店で
二人語り合った彼方の夏
店と同じくらい世界は窮屈で
幼き日に ....
話し方だけで苛立つ
頂上に近づくと滑りやすい
あからあから焚き火怖くなる
....
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