風景の古時計
明日は蓮を
刺す貴様を斜交いに
時雨足す慕情が
グラスに増すと
船が一艘耳鳴 ....
誰も正しくない。
ひとは、正しくない。
私は、正しくない。
あなたも、正しく ....
さみしさを いやすには
どこへいけば いいのでしょう。
きっと ここではない どこか。
....
つゆばれて熱に浮かさる吐息熟る夜露ばかり訪うひともなし
愛してると告げなければサヨナラという必 ....
誰がこれを持ってきたか
あなたは、知りませんか?
誰にこれを返せばいいか
わかる人 ....
ゆるゆると夜に汗ばむ白き糸呼吸を止める喉に絡んで
60ワットの月の宵です。
机の上を片付けて、
木目の表面をきれいに拭きましょう。
二万分の一く ....
「アイタイ。」
そんな事考えてる
逢いたいのか
愛したいのか 判らないけど
「 ....
鳴り止まない犬吠埼
海の声を聞いているのは少女、麦藁帽子
岩に砕ける波の飛沫を数えながら
降り ....
みどりのひかり
のなかを
けむし
が
もこもこ
あるいてる
みのけが
もこもこ ....
溢れてしまいそう
溢れさせておけばよかった
もう周りには花は咲いていなくて
指に触 ....
流しでグラスが割れた
まな板がおもいきり悪く愛をとなえると
こらえきらずにグラスが割れた
数す ....
雨上がりの空に
未来への橋が見えた
小さいころは
追いかけてられたのに
今はもう
....
春が
わたしの中に入ると
増えます
やがて溢れ出して
玄関では靴が
遊びたそうにしてい ....
ほととぎす米は粒立ちて炊きあがる
万物の匂ひ放ちて梅雨入かな
麺麭の肌黴の楽土は燦然と
著我の ....
星より遠いところで
唇が光った
君がまばたくと
古い世界は滅び新しい今がひらく
午前のテ ....
夜中の三時に目を覚まし
仕方がないから何にもしない
グラスに氷を放り込み焼酎注ぐ
不純物は何も ....
あまった あかり で
つくった おにぎりは
ちいさくて
ぽろぽろ
つめた ....
360度のステップのど真ん中で 僕が
一歩もステップを踏み出せないとき
やっぱり地図は持ってなか ....
午後いや午前も
コルゲンのようなうずら卵のような
つるりと白く圧倒的にやわらかく飛び散りそうな
....
禁煙席も喫煙席もごちゃ混ぜで
店は煙でもうもうと
あたしはビールを一気飲み
送風しかな ....
花火は落ちて
どこへいくんだろ
涙は涸れて
どこへいくんだろ
夢の続きは
....
零れ夜の
ざわめき
ほっと
息をする
倦怠たちの
集い
さよなら街よ ....
送電塔が遠く問う句と浮く入道雲。
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