１
目の見えない私には
百科事典は
何の指針にもならない
漬物がよく漬かる重さだから
....
とりあえず前を向こう
とりあえず笑おう
とりあえず明日のことを考えよう
とりあえず ....
１
ばあちゃんは、朝一度
仏壇に線香をたいて
夫と長女に行って来ますをする
六畳間は ....
愛してるをみじん切り
ドコ行ってたのをすりおろし
怒ってないけどを手でちぎって
フライパン ....
きみの寝顔をみているととても安心する
熱をだし少し苦しそうな寝顔のきみは
いのちを懸命に燃やし
....
とも がすき
だち がすき
ともだち は
きらい
｛引用＝
いつまでも絶えることなく
....
天狼の眼さえ優しき夕刻の西空高く服わぬ者
夜目遠目街は光の傘のうち見上げる春の冬の星座を
....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
....
波打際に佇んでると見えてくるものがありました
羽虫が飛んでいます
海の向こうが海で ....
濡れている
何もかも濡れていて
ガスが漏れる音が聞こえて
でもそこにはガス ....
パイ生地を
幾重にも重ねた
ケーキ菓子
食べるのには
ぼろぼろなって
食べにくい
で ....
俺の周りにはいつも飴屋がいた
あまい飴
にがい飴
からい飴
すっぱい飴
そいつはいつも
....
アカルく陽がさすから。
誰にでもなく呟く唇を
言い訳の形に歪めて笑う
春だ
少しもたついた雨 ....
ボクは笑っていたいです。
ボクは泣いていたいです。
ボクは苦しみたいです。
ボクは恋したいです ....
なるべく精確に言葉を使いたい、と思う。だから、言葉がひきずっている余計な意味は、極力、排除する。
....
雨が降っていますね
ええ、降っていますね
さびしい
さむい
ぽたぽた
とき ....
猫は中空を見つめていることがある。
なにもない空間。
なにもないはずの。
猫の視線がどこか ....
すこしだけ発光を
ビブラートする
落花の軌跡と
翳翳発ちゆく
空気の群れに
追い詰めら ....
君に愛されたいと考えていたら
僕の方が君を愛してるから
愛されるのはスゴイ難しいよね
くぐもり
うきぼり
はびこり
くたばり
のけぞり
....
真夜中のこれからが
俺の時間
なにをやって遊ぼうか
どんなことしても
眠れな ....
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