立場
後期

立場



紳士が叫んでいた
たいへん興奮していたんだろう
誰だって 興奮は するから
誰に だって 思惑が あるように
紳士 に だって あるだろう

紳士 だって・誰か...なんだから
往来の ど真ん中 で 紳士が
叫んでいた それを ぼくらは 見ていた
紳士は 見ている ぼくら にも 気付かず
に 行って
しまった

そして
ネクタイの緩み を 正すと
ゆっくり 立場へ
座った

ぼくら
の なかから
ぼくは
ぼくと
して ぼくらを
見ていた
紳士がつくった
ぼくらを


自由詩 立場 Copyright 後期 2019-02-08 12:44:42
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