すべてのおすすめ
噛みしめた砂に零れしひとすじの涙は見ないことにするから

震えてる広い背中が小刻みに お休みしよう強いあなたを

肩を抱くことさえできず君の部屋そっと出て行く帰路は土砂降り


雨音がか ....
薄墨を流したような目の下の溶けるマスカラ 涙じゃないわ

難しい顔をしながらバーボンを語る男に惚れてみた夜

たまに出す声が真紅にそまる時 青白き夜明け 雲を見ていた

トレゾワの香りを君 ....
カーマイン、スカーレットにマゼンタの三人の魔女空で焼かれた


瑠璃色の勿忘草はまみどりに染めたの白をあきらめたから


人魚にも羽はあったと焼け跡の肩甲骨をさわった指で


当たり ....
01.追伸。今朝はちょぴりっと寒いです。湯の温度は高めに。茶の葉より
02.うちゅうにさいたひまわりにのみこまれるでじゃぶああぁあさひがのぼる
03.(エフ ブン ノ イチ)ノ ゆらぎ ヲモツ人ヨ ....
着慣したる父の背広ひろげれば 知らぬ匂いの蝶が湧きたり 海はまたおほきな墓地であるだろう魚たちみな水葬されて


昔、龍がいたのと妻が子に語るうろこ散らばる魚屋の庭


会ふべきか会はざるべきか点滅す横断歩道の信号の青


水性じゃなくて ....
わかれみち夕陽が君を支配する今日ほど夕陽を妬んだ日はない

落胆と転がる小石と空の雲蟻の巣すずめ手をつなぐ最後

焼け爛れ燃えゆく西日吸い込めばわたしに残る君は焦げるか

ままごとの続きと ....
青いものばかりあつめた僕達の歓声あおく響いた校舎


青色が好きな僕らは青色に好かれてもいる たとえば空の


上履きを脱いで廊下も授業中 ひたひた音楽ひんやり化学


教室で停電お ....
銀の針に
雨糸通し縫い合わす
宵の衣の白さ哀しき


空揺れる
ブランコ振り子に
時忘れ
むかしと今を行きつ戻りつ


約束も出来ぬきみ待つ日も翳り
小さき溜息
風にさらわれ ....
変動を予見する者微熱持ちひとはひそかに囁き交わす 

自爆テロ現場に残る指先の紅あざやかに風を掴みぬ

メッセージカードいちまい落ちている楽屋にランプシェードの黄色

柔弱でありつづけるこ ....
深海に響くサイレン 旋律のようなうねりはやがて波へと


呼吸ひとつ躊躇うほどの静寂に抱かれて眠る幼い嵐


海水に混ざれぬ雨が沈みゆく マリン・スノーの一粒として


なにもかも蒼 ....
君はゆく夜行列車の汽笛鳴り鞄ひとつを両手で抱き



傷つけた僕の言い訳聞き流し香る林檎に話をそらす



さよならは言わぬ契りのふたりなら軽く会釈で旅立ちの秋
花ことば常に前進ガーベラよ
         夏の花だとおまえの笑う



すれ違う風の香りの優しさは
         コンマ二秒心留まり



夕闇に街のネオン瞬いて
    ....
口紅がはがれた後のりんご飴 確信犯のうつくしいきみ


こんなにも渇いていたと知らされる 始めのひとくち貪る夕べ


日に焼かれ濃縮された僕達を還元しては味見する海


やわらか ....
せみ時雨夏の心は風誘い
    剥き出しの肩陽に揺らぎゆく


通い合う心模様を重ねれば
    枕に添えるタオル直して


向日葵の風の音遥か陽に遊ぶ
    日 ....
夕寝から覚めて仰ぐや宵の月

兎と見ゆる愛でていとしき


君と居た夏のあの日や砂粒と

はらり揺らいで零れて落 ....
八月の暦に耳を押し付ける少年いつしか海原のうへ


生い茂る真緑の原に埋もれゆく廃工場に響け恋歌


遠回りで帰る夜道に横たわる近道えらびし野うさぎの母


飛行機を追うてふもとの村 ....
かたちとは目に映るもの色ありて

       固体と覚ゆ人の群れかな


地上では色無き物の存在は

       大気の流れ風と覚えし
われ先にわれこそ先にと同じ日に蒔かれた姉妹の朝顔の咲く


狩りそして狩られることの無き国の王女の不在のごとき静けさ


水中を沈みゆくバス、運転手、乗客らみなほほえむ夏日


コン ....
恋を知り少女がひとり懐かしむ灰をかぶった安寧の日々


階段の踊り場の恋は吊り橋の上の恋よりまことしやかに


12時で魔法は解けて ここからは本気であなたを落としにかかる


ラン ....
水色をまとい眺める水平線南の国は晴れだよ兄さん



マスカラの黒に瞳が見え隠れそんなふうに怒るな妹



空き瓶をカチリといわせ運んだね僕にとっての紅姉さん



紫の水晶送 ....
追いたいと思う心理を知り尽くし残り香すらも残さぬウサギ


いつもはね慎み深い私なの 貴方は特別“私を食べて”


「首を切れ!!」怒鳴るクィーン黙々と従うスペード恋は盲目


30 ....
千羽鶴 この日に平和を祈りたし
         飛び立て世界へ このヒロシマから


花{ルビ抱=かか}え 父の死に場所 来てみても
        そこにあるのは ただ{ルビ碑= ....
耳をふさぐと雨は遠くの国みたい 目をふさぐのをためらいながら



台風の日だというのに 僕たちに降る風はもう諦めている



キャミソール の 裾 を破いてもう少し生 ....
失いし友の最期を求めつつ 
        訪ねた遺族も また 被爆者なり



ヒロシマの八時十五分 {ルビ時間=とき}止まり {ルビ六十年=むとせ}分の祈り捧ぐ




小さき ....
 戦場の瓦礫の隅で屑拾い  父を弔い 母を養う

 

    婚礼用  その日を夢みオアシスで 白い花摘む義足の少女

 

 「止む得ず」と ブッシュの民は、口にする  イスラムの ....
紫陽花は雨ににじんで泣きぬれて色は落ちるかさらに鮮やか(色)



しゃきしゃきのサラダを作って待っているあの子の髪はストレートグリーン(サラダ)



プールサイドこげ茶の君の黄色い ....
日に満ちた電車はそっと風になり火照ったほほをすりよせてゆく




夏に包まれた海の底の席で車掌が居眠りしつづけている




唇のはしからはじまる熱気にもあたたかないばら胸に ....
踏みつけた木の葉の裏に隠れてる虫さえ愛せるくらいにひとり


冷房のファンに揺らされ落ちる葉のむなしさだけは凍り付いてる



あの雲にかかればあの葉の色だって一撃なのよ だからわたしも ....
金魚鉢かすめる涼風の行方知ってか知らずか手招きの夏



逝く春の背中押しつつ背中からはじまるアブラゼミの{ルビ時間=いのち}よ



きみがたわむれてた波ならひとすくい両手ですくって ....
落合朱美さんの短歌おすすめリスト(114)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
涙路- 一代 歩短歌3*05-10-10
10月9日の- 一代 歩短歌2*05-10-9
火日- ソマリ短歌9*05-10-8
茶の味- 美里和香 ...短歌10+*05-9-26
父の女(ひと)- 杉田蝶子短歌505-9-24
青のエチュード- 本木はじ ...短歌905-9-23
あいしてる_改札_わかれみち- 容子短歌905-9-16
青、空、青- ソマリ短歌12*05-9-16
日々のうた- 銀猫短歌9*05-9-14
塑像- 白糸雅樹短歌9*05-9-12
喫水線の住人- ソマリ短歌13*05-9-1
別れても好きなひと- 恋月 ぴ ...短歌8*05-8-25
心パラソル- しらいし ...短歌16*05-8-23
夏わずらい- ソマリ短歌13*05-8-19
返歌集- 恋月 ぴ ...短歌6*05-8-19
夏残照- しらいし ...短歌13*05-8-18
八月生まれ- 本木はじ ...短歌1705-8-15
感_覚- しらいし ...短歌8*05-8-14
真夏の禁猟区- 本木はじ ...短歌1505-8-11
ガラストゥ_ガラスヒール- ソマリ短歌13*05-8-10
血縁肖像- ふるる短歌10*05-8-9
恋色アリス- ソマリ短歌13*05-8-7
平和ヲ祈念ス- 秋扇短歌605-8-6
- ピッピ短歌1305-8-5
八月六日、灯籠流し- 秋扇短歌9*05-8-5
戦火の子(1)- Fuji ...短歌4*05-8-5
ながしそうめんリフレイン(こっそり詠題マラソン_色つきのもの ...- ふるる短歌6*05-8-4
あたたかないばら- はな 短歌15*05-7-21
だからくもった空は嫌い- miky短歌12*05-7-17
泡立つ未来- 望月 ゆ ...短歌23*05-7-16

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