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人が何かを捨てるのはね、
もっと大事なものを拾いたいときなのよ、
捨てる勇気もないのに拾いたいものばかり思うって、
それは夢とは言わないわ、
妄想というのよ。
....
おかしなことばかり起きる
例えば落とし穴に落ちてしまうのも
僕がメガネをはずすその間に
あの星は三度も弾け飛ぼうとしたし
彼女が一本煙草を吸い終わる間に
隣の男は二度イイ思いをした
....
こんなにも黒が
似合っていいものか
ゆらゆらと漂うようにそれでも
しっかり全てをわかっている雲は
僕を見下ろしたりはしない
不思議なものを検索すれば
きっと僕の目の色がヒットするの ....
噛み千切ってしまおうかしら。
痛いだろう、そんなことをしては。
そんな会話ばかりが
あたしを幸せにしていた
おまえの髪に指を通すと、人のぬくもりがあらわになるね。
冷たい指先があたし ....
その包むような声を聞いて泣いてしまうのは
弱っているからだと気付いて
爪を一枚だけはがして
あなたの前に差し出して
そして 泣けば
その白い指が僕を
殺してくれると思っていて
....
溢れてしまいそう
溢れさせておけばよかった
もう周りには花は咲いていなくて
指に触れる砂 ざらりとした 痛みの粒の
溢れてしまいそう
溢れて 咲いてしまえばよかった
....