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鏡の裏に灯る鏡の
違わずに違うゆらめきたち
午後を夜にわたす道
満ちた花を踏みしめる道


窓のむこう
緑の雨
誰のためでもない
三重の檻


冬につらなり
 ....
君がリリアン編んで
見上げた空は花と同じ色で
ぜんぶ、ぜんぶ春だった

ゆびさきで、光源をたどる
なくしたもののかたちは
思い出せないけれど
なくしたものから芽ぶいたのは
街でいちばん ....
議事録は背景と結果の要約文。

僕にはそれが耐えられない。
不要なものを記載する。

「◯△商事の□◇氏は、そこでコーヒーを置いた」

「私は思わず口角を上げた」

だってそれこそが ....
風をたべていた鳥は
夢をたべはじめるようになってから ずっと
お腹をすかせ
風は
その鳥をたべたせいで
空を吹けずに
地を這うようになった

たくさんの綻びた男たちと
肌をあわせてき ....
どちらへとひと言尋ねると
ちょっととひと言返ってくる
誰をとまたひと言尋ねると
ちょっととまたひと言返ってくる
返ってくるんだが
その後のひと言を持ち合わせない僕なのである

見あげれば ....
われをわすれて
あそんでる

こどもが
こどものまま
われにかえる

どうして
あそんでるんだろう

ぼくはどこから
きたんだろう
見えない塔のてっぺんから
見えない鐘の鳴る音がする

見えない塔には見えない人が住んでおり
少しのふこうと
少しのしあわせを
味わった

見えない塔には見えない鳥が飛んできて
よい声 ....
夏の朝
海浜へ続く道
サンダルと
ランニングシャツで歩く
道端に月見草が揺れる

雲が盛り上がっていく
形が何かに似ている


腕がのびて
腰がひろがって
口が開いて
何 ....
募金箱がきらい。
とおりすぎると、なにかに加担してしまった気がするから。
わたしたちはいつも試されている。善意というものはデリケートだ。


セックスのあと、マクドナルドでハ ....
  そう、
  昨日は
  冷たい雨がふったけれど
  今日は穏やかな太陽が出て
  きみの背中を温めている
  そこにだけ、ぼくは手を載せている
  取るに足らない日曜日の
  ....
僕は何者だろうね

木々を揺らす風ほどにも君に触れない

愛を語るほど詩人になれない


スケアクロウがお似合い

僕の言葉は藁人形の独白


ホイットマンにもアレンギンズバー ....
今でも あの場所を流れています
高速道路の車列が整然と
途切れない 地平線のように続いて

形にならない声を
無差別に浴びて打たれ
そして 流れ 流れていく河

大きな河の膝の青タンを ....
愛する{ルビ女=ひと}と結ばれる前 
この手は一度、天にあずけた 

働く場所が決まる前 
この手は一度、天にあずけた 

これから家族3人で 
叶えるたった一つの夢の為に 
妻のぬく ....


幼い頃、「またあおうね」の挨拶は会うでも遭うでも逢うでもなく
すべての可能性を包括していた

loveにもlikeにも捕われず
すきだとささやきたい

漢字とカタカナとアルファベ ....
かこぉん・・・と靴音
軋む、非常階段


感情を言葉に変えた瞬間から
わたしは
燃えないゴミのように無機質な
存在に変わってしまうのだろう

語りすぎるのは
良くないことだ
見つ ....
仮面ライダーになりたかった

あのときぼくはまだ

仮面ライダーじゃなかったから

そのことばかり考えていた


三日月は満月になりたかった

ひとはみなしあわせになりたかった
 ....
小さな虫が
私の絵の中で死んでいる
6号カンバスの隅っこで
描きかけの絵の具に肢を取られて
チタニウムホワイトの上で死んでいる
ささやかな着地の代償として
ささやかな苦悶に果て
ささやか ....
あきらかなひとりを
あきらかなひとりにひもといて
明るすぎる街
誰もいない街


雨の爪
左目から背
骨から骨
痛みの無い痛みの外の
奮え 奮え


脊髄の海 ....
空いっぱいの夕やけを見たいとHが言う


 寒くない?
 うーん、だいじょうぶ。
 今日はあったかいし絶好の夕やけ日和よ。
 どこがいい?
 うーん、
 海がすぐちかくにあって、川の流 ....
街より低く
花はこぼれ
音になり
蛇になる


ひとつの手首
四つの手
ひとつの花を
廻している


火をくすぐると
飛ぶ子たち
どこで誰に
会いにい ....
それは男が汚れた靴下を脱ぐ時
それは女がきついガードルを脱ぐ時
みじめに軋るベッドの上で
広い背中を白い手指が所在なげに抱く時
愛はそれぞれに
互いを壊し満たそうと足を引きずり
見栄えのし ....

午後四時
青の上から
橙や赤や紅色が
塗り重ねられてゆくのを見ながら
大急ぎでベランダのシーツを取り込む
あのうつくしい仕事をしている人が
どんな人だかは知らないが
時折
ゆるめ ....
ショーウインドゥの中にはド素人の描いた
ローランサンの贋作が飾ってある
どんなに遠くから見ても錯覚すら起きない
紫と赤の花弁の中で白い少女が
脂蝋化の死体さながら微笑んでいる
車のフロントグ ....
陽射
大きな橡の緑
葉に反る光と陰
春になる
過去に捨てた春になる
輝く線路に支配される列車の様な
敷かれた道を進む美しい塊になる

窓には冬から帰った命が開いている
線路沿いに ....
{引用=
僕が中学生だった頃
ボブ・ディランを聴いていると
笑われたことがある
ビートルズでさえも
ダサかった
でも
今は
時が流れて
ボブ・ディランはとっても
かっこいいといわれ ....
男の子が欲しがる
それには
モザイクがかかってます

でも女の子には
ちゃんと見えてます
それを食べる
男の子の様子も

ほろ苦くて
とても甘い
それが心臓だったとは ....
めーさんの自由詩おすすめリスト(86)
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