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ふと思い出して私は、引き出しから昔書いた日記を取り出してパラパラ
とめくっていました。すると、付箋がしてあるページがあり、そこには
こんなことが書いてありました。

ーーーーーーーーーーーーー ....
欠けた口紅と

欠けたコンパクト、が

女には大事だった。
生きていても

老いても

病になろうとも

死にいたろうとも
常に、頭に響く男女のすすり泣き。

泣くのは私ではなく、過ぎていった記憶。

脳の中心の本能と呼ばれる部分が「危険」

と判断し、思考停止。

身体は常に私の味方だ。敵は誰か。おまえだ ....
水溜り

男は死に

葬式は

遺言に従って

和装
あの日、怖かった夢。

もはや化粧ののらない肌に口紅をする老婆。

雨に濡れた路上。信号の赤が手鏡に反射する。

子どもの葬式。

動かないエスカレータ。

涙が血で。母が空き缶に ....
ぽつぽつと、点を打つ悪が私のお腹の中で浮いて、渇いたくちびるを
震わせる。ひび割れ、皺も硬くなった手を持つ祖母は、重く垂れた瞼
から覗く黒目を更地となった公園に向けていた。朝、通ることが日々
の ....
マッサージしたのに足取りは重い。厚塗りの化粧に
キツい香水は攻撃であり防御。

ファッション雑誌のスクラップみたいな、ドギツイ
組み合わせは愛嬌たっぷりの皮肉を染み込ませたス
イーツ。だれか ....
消化不良の未熟児はオマルを盛大に汚し、母に嫌われまいと造形の凝った笑顔でうっぷん溜まった母を出迎え。

ヲヲヲヲ
ヲヲヲヲ
ヲヲヲヲ

赤子よ。それ、泣くな。

赤子よ。それ、泣くな。 ....
垂れ流し下水道に恋したお前さんに弔いの念仏を洩らす
。引く見積もった人間勘定にうまく騙されるのはキミの
オツムが弱いからさ。

ああ、前の人間を救おうとするな。黙って隣にいてやれ。

便器 ....
重機で見事にさら地となった公園で、工業油臭い軍手、いくつ
か拾って胃に石を詰めた。冷たい朝は、練りこんだ軟膏もひど
く騒ぐだけで、隣人は笑う。

幼児は、水溜りに浮かぶ歪んだ己の顔を見て泣く。 ....
和田カマリさんの宇野康平さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「戦争と笑顔」- 宇野康平自由詩1*13-12-7
「あの日、埋もれた顔」- 宇野康平短歌113-12-6
「沈黙」- 宇野康平短歌113-12-5
「我が核の冬」- 宇野康平自由詩113-12-4
「死装束」- 宇野康平短歌213-12-4
「触れた土」- 宇野康平自由詩113-12-4
「なにもない夏」- 宇野康平散文(批評 ...1*13-11-27
_「ファンデーション」- 宇野康平自由詩113-11-22
「壁ヲ、腹ヲ」- 宇野康平自由詩113-11-15
「うるさいよ」- 宇野康平自由詩113-11-10
「蹲る女」- 宇野康平自由詩213-11-5

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