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哀しい破片がばらばらと、街には落ちて
いるのです。涙の如くきらきらと、冷た
い路面に光るのです。{ルビ理由=わけ}も無くあの日
地上に産み落とされた、みなし児達の星
屑です。羊飼いの面影で夜 ....
日曜の朝早く
研修に出かける君が
遅刻しないか心配になり
僕も6時にセットした
目覚まし時計の鳴る音に
寝ぼけ{ルビ眼=まなこ}で身を起こし
モーニングコール代わりの ....
仕事帰りの道で雨に降られ
ずぶ濡れで家に帰ると
台所に立つ初老の母はふりかえり
「 谷川先生のご紹介で
原稿依頼の電話があったわよ 」
と、不思議そうに言った。
....
青い便箋に綴られた
君の手紙を読んでいたら
背後に置かれたラジオから
Moon River が、流れた。
君のお父さんに書いた手紙と
僕のつくった詩集に
想いを震わせた君 ....
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