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そうだ。それがぼくだった。それがぼくのまぎれもない姿だった。大岡という名のさびれた道の駅。その汚い男子便所の左手に突如として広がる絶景をぼくは忘れることができない。旅人でなくとも意表をつかれるよ ....
まず、南部風鈴の音色がある。それから、木のまな板をリズミカルにたたくステンレス製包丁の軽快音。スリッパの薄っぺならビニール底が台所の床の上でぺたぺたと笑う声。朝焼けのなか、小刻みに振動する洗濯乾燥機は ....
8月9日。国民年金保険料の免除申請の仕方がわからない。それから、雇用保険の手続きに必要な事の一切がもの凄く煩わしい。最近は色々な生活処理能力が目に見えてガクンと低下してきている。大事な郵便物や書類の類 ....
その歳若い上司は、ぼくどころか妻よりもずっと若く、なんとその若さで現場のチーフを仰せつかっているとの事だった。
妻はつねづね、その上司が、制服の上から胸や腹のあたりを無造作にガリガリと掻きむしるのが ....
物音と話し声を聞いたとき、ぼくは布団の中いた。
ぼくは、しばらくじっとして、できるだけ注意深く外に耳を済ませることにした。
空耳ではないはずだった。
たしかに、微かな話し声と、横たえられ ....
法則
{引用=山で
イノシシとリスが
談笑している
団栗と
木の実は
こっそりと交換される}
航海
{引用=海は平面を
船乗りに諭しつづける
地球の丸み ....
ぶっこわれたたなごころ
ぶっこわれたたなごころ
荒くれ者の堕天使と
ふにくをくらうバクの群れ
ぶっこわれたいちじくの
ぶっこわれたがための
処女懐胎
赤く爛れたぐじゅぐじゅの ....
{引用=松本へ行く道すがら、ルート19号のダム湖を取り巻く緩やかなカーブに沿って、ぼくは軽自動車を走らせていた。流しっぱなしのYouTubeからは尾崎豊の『15の夜』が流れ出す。なんてこった。またなん ....
こころみだれることなく
いたい
ふたりで
こころみだれることなく
いられたら
こんなに
こころみだれることもなかった
こころは
もう
じゅうぶんつかれた
ののはなを ....
夕飯の後の食器洗いは
いつもぼくの役目だったね
陽気なリズムの音楽に合わせてササッと、そうだな…例えばアメリカのホームビデオでお調子者のパパがウケ狙いでやるような感じが理想だったけど
け ....
だいぶ昔の事だけど給料日
いろんな支払いをして残った6974円を握りしめて帰ったね
いつの間にか7000円の大台へと脳内補正がかかっていたっけ
君には言わないこの7000円で、ぼくは ....
人生最悪の今
それが今
この今
これ以上ないかというほどに
悪い今
この今も
すぎてゆき過去となる
最悪は続かない
続けない
事態はどんどん変わっている
気付か ....
かたまりを
泣いて泣いて
まるめたら
水溜まりへ泳がしましょう
雨
暗闇でじっと
ずぶ濡れながら
わたしは
水溜まりの淵でふるえつづけないと
ずっと不安で震えていた
曖昧な言葉しかない世界で
曖昧な事ばかりをした
絶望など存在せず
かといって希望も無いような世界が
意味もなく立ち込めていた
間違うことから ....
山人さんの道草次郎さんおすすめリスト
(74)
タイトル
投稿者
カテゴリ
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日付
エメラルドグリーンの流れとねずみ大根と女郎蜘蛛の話
-
道草次郎
散文(批評 ...
3*
20-8-14
朝と音のための覚え書
-
道草次郎
自由詩
3*
20-8-12
未日記
-
道草次郎
散文(批評 ...
4*
20-8-10
夜に捧げる何か
-
道草次郎
散文(批評 ...
2*
20-7-27
夜に覚める
-
道草次郎
散文(批評 ...
3*
20-7-27
労働者
-
道草次郎
自由詩
3*
20-7-26
清冽な声
-
道草次郎
自由詩
2
20-7-25
ルート19号の幻想
-
道草次郎
散文(批評 ...
6*
20-7-20
とてもちいさなねがい
-
道草次郎
自由詩
1
20-7-12
あの日
-
道草次郎
自由詩
4
20-7-8
給料日
-
道草次郎
自由詩
3
20-7-2
ひかりを見出したいです
-
道草次郎
自由詩
2
20-7-1
永遠でない夜を受け容れたい
-
道草次郎
自由詩
2
20-6-30
ずっと不安で震えていた
-
道草次郎
自由詩
3
20-6-26
1
2
3
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