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この3週間
あたしは
貴方から離れなかった

出張の時以外は


南の部屋で打撃を受け
北の部屋へ泣きついた

さらけ出す
情けない みっともないあたしを

ごめんなさい
 ....
{引用=


記憶は生きていない
記憶は動かない

ので

それは生命を超越し
古い古い地層に
固定されている

こことは違う時間では
時間は
固定されている

ここと ....
あなたはわたしに「ななし」と名付けた
それ以来わたしは薄い皮膜を漂っている小さな虫。


光らない星、開かない窓、結ばれない紐、濡れない傘、
ない。ない。ない。ということでしか ....
風に吹かれた風船は
ゆらりゆらゆら
中空に ゆらりゆらゆら
浮かんでいる。
そのまま天に向かうのか
それとも萎んで地を這うか

風に吹かれた風船は
幼いころの夢に似て
ゆらりゆらゆら ....
夜空から剥離した星明かり
星騒に眠られぬ夜


人知れずやってくる 孤独は、
ただ一人でいることでも
まして、理解されずにいることでもないのです


それは、答を待ちわびるということ ....
祈り捧げる
オリオンの夜に

わたしはあなたの首輪となりましょう

締め付けて
もっときつく

わたしの憂欝は
すでに蛇のようにわたしに絡まり
両手を合わせるのさえ
まるで機 ....
今日の終わりの夕暮れに
街は開店前の呑み屋のようで
ぽっぽっ ぽっぽっと
灯が灯る

昌平橋から見上げる高架
縄のれんのような柳の木
ぽーっと灯る提灯脇に
昭和の夕暮れ 宵の口

 ....
{引用=
ハナアブのはねを千切って
裏返すと コメツキ虫のように跳ねた
しばらくすると独楽(こま)のようにその場所を回転していたが
捨てた記憶もないのに 朝になると消えた
僕らは身体を突き合 ....
大きな夕陽の中に
君の背中が逆光に
振り向かない君に
僕は問いかける

人生はこんなものなのか
CTでスキャンすれば
楽しい時もあった
輝かしい時もあった
苦しい時もあった
惨めな ....
 
 
この街の
いたるところにかけられた
モザイクを撤去する
工事がはじまっている

モザイクがかかっていた
懐かしい街並は
高層マンションに立て直され
その中の暮らしは
モザ ....
峡谷を越えると
静かな瓦屋根の風景だった
懐かしい味噌汁の匂いがした
ああ、そうか
もう冬になるんだ
木が無口だ
迷路のような路地裏を抜けると
君の家がある
赤い屋根の洋館で
君はピ ....
水は重く、水は重く
地に深く沈みこんでいる

岩陰に臍のように窪んだ一角
降り井戸の底の暗がりに残された一匹の
赤い鎧を着た魚
地の底よりふたたび湧き出してくるものを
みつめる黒 ....
{引用=











ぼくがはじめてきみになかだしをしたよる
ぼくのなかのぼくはほとんどしんだ





額からこぼれ落ちてくる
角を拾い集めて
 ....
雨に流された街は、
洗礼を受け
軽妙なステップを踏む猫が
聞き覚えのある昔の歌を
口ずさんでいる
 

秋はもう病んでしまっていたのです
倒れたショウカセンは、
( どんな英語の綴り ....
ずっと寄りかかっていた
揺るぎない背もたれとして安心しきって
あなたが感じている重たさも
慈愛で受け入れて
融かしてくれているのだと思っていた


いま、青に導かれて去ろうとしている
 ....
 響き

(響き)
朧夜が鳴いている
  乳白の温もり
 掌の母の心音


   (迷い)
  蝶に吸われて
    ひらり
   闇夜に零れる


 (嘆き)
 蓮の華 ....
滝の駐車場前ひょこひょこと

破れ傘にジャージ姿 

相模のかっぱが、現れる

器用に操る軽自動車から

爺が降りるが 相模のかっぱ

先の見えないトンネルを

越えると足下に ....
{引用=
壊れてしまった
停留所で
細々と
息を潜めていた

寒さで
空気が張り詰めていた
吐く息が
白くなって
白くなった

僕らが想像していたよりも早く
バスは出てしまっ ....
高崎線に乗り換えると
電車の調子が悪いのか
モーター音がいつもより大きい
回転数の上昇に合わせて甲高くなり
惰行から力行に入れるとまた悲鳴をあげる

あぁ懐かしい
吊り掛け駆動だ

 ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
 「骨音」

 その森の中のまぶたは
 たいへんうつくしい

 背骨を失った世界よりずっと

 まぶたに広がる昼下がり
 湖のほとりで
 老人は 骨を拾う

 露の輝く草を分け
 ....
多くのスクウェアな図柄に囲まれて
負債を踏み倒しに行く
老獪な白熊一頭
笑顔には愛嬌
獲物を貪り喰らう凶暴さは健在

整った図柄の中央に
消えつつあるアルファベット
 三 ....
後ろから
脳を一撃された

と同時に
ウィルスも
身に入る

悪寒がはしり
発熱する
リンパはパンパンに腫れ

首から上ばかりが
熱い

ぐらぐらとしためまい
脳の中は
 ....
カモミール
マロウブルー
手で揉んで
匂いを嗅ぐ
それでハーブティーを作って

窓辺を覆いつくしている
観葉植物に
光が射している



時間は
チクタクと流れる
もので ....
 
 
真夜中の
高層ビルを写真に収めると
ワンフロアだけ
灯りが点いている
残業してる
君がまだ
一人だけそこにいる

+

掌に宇宙
君の掌にも宇宙がある
手をつなぐと ....
絶望的な奴って

絶望的な奴と何かを食べることは出来ない。
栄養を取る必要がないからです。

絶望的な奴と勝負事は出来ない。
失うものが何も無いからです。

絶望的な奴と酒を飲めない。 ....
{引用=
唐突な出張でもないのに久しぶりに
夕暮れの新神戸駅に一人
立っていた
こじ開けられたまぶたのような
雲の向こうに
夕陽がぎらり
虹は見えない
天使も見えない

救命器具を ....
臨海線を越えれば
また一つ忘却の朝が 時計仕掛けのようにやってくる


未だ
ためらいのない無残なライトの明かりを車たちは放ち、


散水車の水のはねる音に
まどろみを破られた
わ ....
私が死んだらどうか
庭には一面青い花を植えてほしい

春にはシラーとアリウムが
夏にはマツムシソウとラベンダーが
秋にはクジャクソウとリンドウが
冬にはミスミソウとヒヤシンスが
それぞれ ....
昔 うちの父さんは
カレーライスにソースをかけて
スプーンをグラスに突っ込んで
上から下までぐるぐる混ぜて
それはそれはおいしそうに頬張っていた

ある日 それを友達に
なにげなく話した ....
石川敬大さんの自由詩おすすめリスト(1033)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
眠り薬- 森の猫自由詩5*10-10-23
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浜辺に腰掛けて夕陽を見ている- ……とあ ...自由詩12*10-10-18
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蠍座の町- 真山義一 ...自由詩1310-10-17
井泉- 楽恵自由詩13*10-10-15
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GRADUATION- 渡 ひろ ...自由詩18*10-10-12
響き- 乱太郎自由詩11*10-10-12
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死者はもう行ってしまったよ- 真島正人自由詩7*10-10-12
最新車両から旧型車両を透視する- kauz ...自由詩9*10-10-11
木漏れ日のひと- 恋月 ぴ ...自由詩31+*10-10-11
骨音_他二篇- 豊島ケイ ...自由詩16*10-10-10
小さな正義- ……とあ ...自由詩8*10-10-10
業火- 森の猫自由詩6*10-10-9
- 真山義一 ...自由詩1210-10-8
寝帰り- 小川 葉自由詩710-10-8
絶望的な奴- ……とあ ...自由詩13*10-10-7
夕暮れに似合う歌- 真島正人自由詩4*10-10-7
黎明/sign- 月乃助自由詩14*10-10-5
ブルーガーデン- 未有花自由詩20*10-10-5
カレーライス- 鵜飼千代 ...自由詩20*10-10-4

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