すべてのおすすめ
笑った顔をこっちに向けながら
あなたの冗談で私の本気を誘わないで
その前に{ルビ偽=つく}らないあなたが見たい
邪魔が入るのはこうしたことね
しきり外せない
愛せない
....
公共性のない才能と
正解を欲しがる幼稚性
そのどちらもが
渦になれないおまえら液体だ
いちからじゅうまで
そんなんじゃいやなら
おまえらの惨めさにおれは蓋などしない ....
幼い頃何度も遊んだ
川の上流
大人になっても
いまだに何度も夢に見る
里帰りをしたとき
久々に行ってみようと思い
散歩道がてらにあの場所へ
田んぼの中を歩いていく
吹き抜ける温 ....
うそになる
うそにならないように
きもちをつたえると
うそになる
ほしいものは
ほしいとつたえないと
うそになる
うそにならないと
みんなどっかへ
どっかへいってしまう
うそになら ....
山の麓、谷間の果てる所に家はあり
冬場はいつも風花が舞っていた
ストーブは子供の役目で
おっかなびっくり薪を割り
煙にむせびながら火を起こし湯を沸かした
町までは午前と午後に1本ずつ ....
雨が降る日
アシスタントが描いたような風景に包まれた 夕闇の中
違和感を積み上げて昇り
たどり着いたのは 三階建てのアパートの屋上
疑いの目を向けて迫ってくる風にのせ
傘を飛ばす ....
きみんとこ、自動倉庫できるんだ、
ようやく工事物件の話をひとつ掴んだ
いまある自動倉庫を移設したいんだけど、きみやってみる、と現場のコガネイ係長が声をかけてくれたのだった
カタヤマの言い ....
雨が降っている
雨は私の屋根を打ち
私の壁にしみ込んで来る
雨が私の枕を濡らす
水というより、夜の、宇宙の体液だ
雨は、私のマスカラに降り
私の服に降り
私の靴に溜ま ....
ここは 来たこともない街角
さもなければ
山色の険しいけもの道
道標もない白い雪原
あたしは一人ぽつねんと 立っている
足あとさえもなくして
道に迷ったのです
どうして ....
子供の心を忘れない大人になるんだ
いつもそう 思っていた
マックで子供あつかいされるの
嫌だった
....
夕暮れに
濡れた雨傘がぽつんと一つ
夕陽を浴びて
柔らかなオレンジ色に染まり
沈みゆく太陽を見て
何を思うのか
忘れ去られたかのように
壁に立て掛けられた様子が
どこか寂しげに見え ....
空に浮かぶ
白い雲たちは
地上の山に
ぶつかる
風の抜け殻
雲は ....
彼が
どんなに
鈍感でも
業を
煮やして
諦めてはいけません
彼が
どんなに ....
お喋りふえる昼下がり
乳母車がやってきた
子鬼百匹のせてきて
笛太鼓が踊り狂う
電柱そばの主婦三人
近所の浮気を暴露した
音楽隊のエレキギター
イクラデモ言エチャウワ
私ノコト ....
私を隠し歩いた
色目紛しく映る
人目を掻い潜る様に
喧騒が傘を打つ
時雨程に心は濡れ
滴る音は誰にも届かない
擦れ違う息を感じながら
家路を惑う
触れ合える事も忘れ ....
回路は無情に
残り滓の貴方を映す
繋がれてたのは私の方
「何時も」を何時も通り
回路は無情に
残り滓の貴方を映す
東南西北
風が集って
夏の野原は緑一色
青いトマトは
翡翠の軟玉
九連宝灯チューンナップ
けれども今は早春の荒野
捜神雪苦
春雷未蕾
門を九つ潜り抜けても
天国のドアは ....
18時35分発のバスに乗る
18時45分に駅に到着
18時55分発の準急に乗る
偶然を求めてあの日と同じルートを辿る
ずっと思い続けていたあの人と偶然出会う為に
....
冷たい氷菓子を たべてみた
きんとする冷たさとともに
かるい頭痛
もう食べまいと おもっても
やめられない
私をつかんで離さない
それでいてすぐに溶けてしま ....
ひかりが冬の風をほどいていた
物かげをみつめながら
たばこの灰を風にながしていた
ふくらはぎには陽があたっている
車にもどることにした
後輪の日なたに雀が
ちょうど ....
黒にしかなれない
夜もカラスも僕のパソコンも
そうするしかなかったんだ
世界は残酷で酷くもどかしい
何もやらない
ちがう
何もできない
明日には変われることを ....
頼るだけの愛は、脆い
だから
愛をいそがないで
例年通り僕の誕生日は雨だった
街の所々から音泉が湧き出ていた
それは素晴らしい日々の幕開けだろう
それ以外は考えられなかった
なんなんだろう
この不思議な気持は
プ ....
地球は丸いのに
底辺があるんだって
堕ちてしまったら
もう戻れないんだって
地球が丸いのは
外から見るからだって
中は三角形で
底があるんだって
てっぺんは尖がってて
おっと ....
美しい言葉をください
心にない言葉でも
嘘っぱちでもかまわない
美しい言葉をください
そんな醜い言葉では
あなたが強張ってゆくばかり
そんな苦い言葉では
あなたが痛んでゆ ....
優しさってなんですか
優しいことが
生きていくために必要ですか
優しさがほしいのはみんな一緒ですか
それは言葉ですか
しぐさですか
優しくないからと捨てられたけど
優しいからでな ....
涙が溢れそうで空を見上げる
雲一つない青空
風が頬を優しくなでる
澄んだ空気に心が溶け出す
逃れられない運命や悲しみに
心が震える
今日と同じではない明日に
....
姉さんが嫁ぐ日
外は真っ白な雪景色
綺麗な白無垢姿は
雪の中に輪郭を溶かし
唇にひいた
紅の色だけが際立っていた
姉さん
私の憧れの姉さん
なぜ悲しそうなの?
雪を被った椿に
....
届かない言葉が 心から溢れて
欠片になって落ちていく
零れ落ちた言葉たち
月の光に照らし出されて
それは輝いて 道しるべになる
いつかあなたが
私の方へ歩いてくるなら
この道を辿って ....
見つけられない青い鳥
見つけたと思ったら逃げてしまう
かごに入れたら 死んでしまう
あなたは言う
宿敵なんて本当は存在しない
あなたの宿敵はあなた自身
あな ....
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