父を失った海に
私は今日戻ってきた
父を失った海に
父の香りを探しに

父の愛した喫茶店
誰も見知らぬ駐車場
父の愛したパチンコ屋
誰も入れぬ鎖止め

  干からびた
  冷凍鰯 ....
みんな何もないような顔で
街を歩いて

だけど夜になれば
男の前で

その内側にあるものをさらけ出す

欲望が先か

愛が先か

それによって

満たされるものも変わってくるのに

誰かにしか見せない ....
ホリー、ホリー
見てごらん
空だ、空だよ、月夜だよ

ホリー、ホリー
おいでごらん
風が風だよ、木が泣くよ

ホリー、ホリー
手をつなごう
膝にお座り、空を見よう

ホリー、ホ ....
濃い木目の扉
開くと広がる球形の淵の牧場
白と黒の牛が浮かぶ


日傘をさす少女の顔
鳥の声
笑い声


理由を欲しがる人の
隣に気遣いすぎた時計を止めて ....
たとえば、薄い桃色のマニキュアを塗ったこと
たとえば、眼鏡を外してコンタクトにしたこと
たとえば、いつもより30分早く起きて髪の毛を巻いたこと
たとえば、スカートの丈を少しだけ短くしたこと
た ....
じゃ
行くね

と、病室を
出かかると

いっTe・・て・・らっしゃい

せいいっぱいの
太陽の声が
きこえるんだ


なみだを
飲み込みながら
おれは

うん、
 ....
東京に来た{引用=だ}
インテリアじゃない方にい(る)んだ
駐車場もないコンビニに
集合かけても散り散りで
ひとりぼんやりメシ食って
ガストにも溜まらず
隠すべき訛りに依りかかるも
意識 ....
一年に一度だけ
小さくて大きなお祭りがある

それは真夜中に行われる
ひっそりとした お祭りだ


  男も女も大人も子供も
  じいちゃん ばあちゃん 寄っといで

  忘れちゃ ....
泣いてしまう程に愛しい
他の誰か何かをその眼に移す
ただそれだけでさえ
この心は焦ってしまう
「私だけを見ていて欲しいのよ」
言える筈はなかった

苦しみの恋なのだろう
届かない響かな ....
男は
働く
金を稼ぐために

男は
金を稼ぐ
遊ぶために

男は
遊ぶ
女を楽しませるために

男は
女を楽しませる
女を幸せにするために

男は
女を幸せにする
 ....
今日も一日誰とも話さずに終わってしまう
仕事柄何十本もの電話をこなし
お昼には職場の友だちとランチなんかしたけど
それで誰かと話したってことにはならない

パソコンの電源落として
机のまわ ....
何もかも徒労だったと誰が知る
心がはぐれそうな夜は
ただあてもなく歩くのが世のならい


街の灯りがあんなに遠い
くたびれた足で石を蹴り上げると
どこか見知らぬ闇に呑み込まれていった
 ....
見つけた

奥深い森の中に
ぽつんとあらわれた


絵の具を溶いたような
青い湖


ここに
私の希望が
泳いでいるような気がした

水面を風が舐め
さわさわと騒めいている

深緑の中に
ぽつんとあら ....
タンスの奥から
古くて細いウェストの
ジーンズが出てきた
穿かせるように
開いてみたら

若い時の僕が立っていた


照れ屋もいいけど
好きな娘には好きだっ ....
テレビのスイッチを入れる
あまり偉そうにも見えない小役人な校長が
あまり反省もなく頭を下げる

気付きませんでした


とりあえずの場の空気をつくり
権力という名のワイドショ ....
不器用なほど優しい君は
人よりも多く涙を流す
その滴を拭うこともできず
僕は何度も唇を噛み締めた

武装した人々で溢れる町
妥協・諦め・偽り・無関心
履き違えた強さを抱えて
一体何と戦 ....
あなたとキスするための唇
あなたの声を聴くための耳
あなたの顔を見るための目
あなたが愛撫するための胸
あなたを誘惑するための腰
あなたと性行するための陰
あなたの傍に行くための足

 ....
あの人は罪を犯した
平和で満ち溢れていた町で
私はなんの前ぶれもなく
大切なものを失ってしまった

拘置所で犯人の顔を見た
まったく見覚えのない人だった
町の人たちも誰一人
あの人を覚 ....
あした、
涙がかわいたら
海を迎えに行きましょう

果てのみえない
かなしみの

ひと粒として
あらわれましょう



雨が降っても良いのです
風が吹いても良いのです
 ....
俺は冥王星からやってきた
この地球に派遣された派遣労働者だ
とかく地球は理不尽だ
どこの会社でも俺の存在はぞんざいに扱われ
何度も解雇されたらい回しにされた
俺はそのたびに自分に言い聞かせた ....
真夜中に子供は眼を覚ます、
覚醒する、息を止める
父親も母親も
今日はもう眠りについていた
いつもはもっと遅くまで
呼吸を荒らげているというのに

しん、と耳の中でなにかが残るような気が ....
愛が欲しいの寂しいの

ウグイスは鳴いたの


春が来たんだねと人は耳を澄ましたの



愛が欲しいの寂しいの

ウグイスは毎年鳴いたの


綺麗な ....
暇つぶしに読んでいた夫の漫画本に
ヒミツが挟まっていた
それはちょうど主人公が
携帯電話のメールを確認している場面で
お札と同じくらいの紙切れだった
(本当のお札だったら良かったのにな)
 ....
両手に
すくい上げた水の
清らかさもすずしさも
やがて乾きをたどります

両手を離れ
あるいは、両手という
はじまりを伝って
しずかに水は
果てるのです


 救い、という ....
モンゴルはウランバートルで

商用を済ませてホテルに戻る

この国の利権に群がる男たちは

みんな精力の強いイケズそうな面をしている

日本じゃいまどき見られない面だ

暗い喧騒が ....

机を彫刻刀で切り付けて
切れ目をひとつ作って指で開くと
そこに海が広がっているときがある
授業中やお昼休みの間はつま先から飛び込んで
そこでじっとしていた
息ができないという点では ....
わたしの生まれ育った村には
鮮やかな花が咲いていて
広大な田地が広がっている
野良犬がそこらじゅうにべとっと寝ていて
曖昧な微笑みを浮かべる村人と
いないはずの人たちが生きていた

たと ....
1.

すき
きらい
どちらでもない

ひとひらの

花びらを海辺にすてに行く
指先が君を呼びかけていて、長袖を捲ることが
できない
もう知ってるんだ

この先で
海辺の声 ....
 *
あの日、父さんは
僕に拳骨を一つくれた後、

西瓜を食べたいな
って、思ったら
ちゃんと言いなさいと
悲し気な顔をして
溜め息を一つついた後、空を見上げて…

確かに、
クスッと笑いを漏らして ....
 
こどもができたの
と、いうと
嘘をつけ、といわれ
生まれてきたのは正真正銘
ロボットの赤ちゃん
の、はずだったのに
人間の
あなたの赤ちゃんよ

それでも
ロボットの子供にふ ....
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