すべてのおすすめ
ベルゼク、ダッハウ、ビルケナウ。

このあいだ、阿部ちゃんの勤めてる旅行会社が
収容所体験ツアーを組んでた。

現地の施設で実体験できるなんて
とってもステキ。

ひとつに砕け ....
言葉の通じない川に言葉がさらわれて

おととけななな、おととけななな、と笑う川

いますぐに言葉をはなしたまえと川に告げれば

おととけななな、おととけななな、と運ぶかーぜ

 風でな ....
ちっともさびしくないって
きみは言うけれど
きみの表情が、きみを裏切っている。
壁にそむいた窓があるように
きみの気持ちにそむいた
きみの言葉がある。
きみの目には、いつも
きみの鼻の先 ....
鶏肉を食べた
美味しくいただいた 
鳥、なのに空を飛べずに 
生涯を終えた
鶏の悲しさも一緒に
余ったお肉を 
冷蔵しようとしたけれど
開け放った窓から 
飛んでいったのは
 ....
一行目が二行目ならば二行目は一行目ではないこれは偽である

二行目が一行目ならば一行目は二行目であるこれは真である

三行目が一行目ならば二行目は二行目であるこれは偽である

四行目を平行 ....
冬のよそよそしさは今に始まったことではなく、そう、僕が少年の頃から冬が生まれて、春になると死んでいった
春になると雪の墓場がそこら中にあふれていて、それすらも五月の若すぎて、痛々しいするどい風にさら ....
庭に数式の花が咲いていた。
近づいて手でもぎとると
数と記号に分解して
手のひらのうえですっと消えた。
庭を見下ろすと
数式は、もとの花に戻っていた。

 *

庭に出 ....
友達が海辺だった。ぼんやりと暗い真昼の部屋で、どこから迷い込んできたのだろう、蟹が蠢いていた。冷たく静かなベッドの上で、蟹の群れが、友達の中へ滑り落ちていく。少しだけ話をすると、友達は用事を思い出して .... きつねうどんのお揚げさん
お布団にしたら
甘くてええ夢見れそう

熱すぎないように
ぼどよく冷まして

お支度 お支度。


そんな 
ええ夢を見た

久しぶりに
良く寝た ....
よる、おばけがくる
わたしのほほを撫で
のどを撫で
よく使い込まれて
されど清潔なリネンのやわらかさで
わたしの心臓を撫でる

わたしのまぶたはとじたまま
そこにおばけがいる

蝋 ....
いぬを飼いたいな
でもいきてるいぬは
死なせてしまいそうで
かなしいし
かわいそうだな

だから
いぬの幽霊を飼いたいな
いぬの幽霊を飼ったら
最高の名前をつけて
毎晩おなじ布団で ....
―野原でまぼろしが燃えていましたね。

―ええ燃えていましたね。

―あのあおじろい火から
   燃える蛍のランプはいくつ作れるのでしょうね。

―ええいったいいくつ作れるのでしょう ....
わたし、夏のある日、グラウンド、土の中、埋まってた

その日、ミサイル、飛んだから、サイレン、ずっと鳴ってた

教室の、クラインの壺、餌やり当番、死んじゃった

秘密だよって、嘘つき、 ....
僕のしってる泥棒
ポケットにゴムボール
さっき河原で歌ってた
と思ったらもう流されてく

向いあわせで遊ぼう!
擬態するにらめっこ
片目隠して逃げてく
僕のしってる泥棒

ビデ ....
缶コーヒーを飲み干す時だけ
星を見る
冒険の切れ端がポケットの中で
ガサガサとうるせえよ
死んだものはこんな風に振る舞っちゃいけないんだ

もしかして殴られたことなかったか?
同情し ....
誰かに頼らなくて良いように
まいにち酔っ払っておわる
汚い靴を触りながら
昨日の食い物を思い出した

ひどい思いはもういいよ
苦しい思いはもういいよ
嬉しい気持ちもうんざりなんだ
 ....
野良猫に
僕を食べてもらわなきゃいけない

人ばかりがいっぱいの場所を
壊してもらわなきゃいけない

シャベルで作った穴を
埋めなきゃいけない

あたまばかりいっぱい
こころだ ....
ぬかるみにまどろんだ
つきのはなしをしっているだろうか
雪はふりつづけ
ものがたりをせがんだこどもたちは
まだねむれずにいるというのに


わたしたちの王国のはなし
夜空をのみこん ....
あのうそ
ばれてないかな
あのひのこと
ばれてないかな

わるぐちいってたの
おぼえてないかな
こわしちゃったの
おぼえてないかな

ど き どき、する
と き どきする
 ....
こっから本番だよって夜に
眠くてたまらない
のぼった分だけおりた
くだんねーことは
やめにしよーって言ったばっかり

ひどいやつらだあいつらは
交わし合う喫煙室でのふたりきり
話に ....
自称詩人は
宇宙とか星とかが
大好きなので
じっと夜空を見上げていたら
台風の残り香のような
強風に吹き飛ばされた
スナック「銀河」の看板に
頭を強打され
そのまま即死で
大好きな
 ....
馬鹿な真似はやめよう
きみの真似してのびてよう
いつ見ても酔ってる
どこで見ても酒飲んでる

あんな酒のんで
あんた長生きしねーよ
ニヤニヤ笑いながら聞いてる
喉の奥で凍りついてい ....
彼女は誰かが楽しんでると
もう、辛抱ができない
あれって何が楽しいかわかんないの!
コップを叩きつけて
ミルクのこぼれたテーブルにも悪態をつく
”なんだか毒みたい”

彼氏は上の空で ....
僕らは僕らの血の話をした
指先を切った僕を見て
君はかさぶたを剥がして笑っていた
”すごい!見て!同じ色”

あの日、君が剥がしたかさぶたは
僕と遊んでいた時にできた
鉄棒に登ってほんの ....
人類の記憶の総体から
名札のない死体ばかり幾つも幾つも
バラバラにされて脈略もなく
いたるところからあふれ出して来る
机の抽斗から冷蔵庫から本の隙間から
シャワーを捻ればそこからも
一匹の ....
救助申請。真夏にやめろよ。
腐った女が雑居ビルの踊り場で。
ドアが半開きで見つけたのは身内。
最後の訪問は死亡推定時刻、同刻。
宗教法人”ありとあらゆる生命の犠牲の拒絶をアクシズとして、不 ....
ねえ、甘いものだけ
皿の上にならべたよ
ねえ、食べ物のことだけ
今日は考えるって約束

すみれの匂いがする
そんなことってあるわけない
象意の随意による不本意
小便が止まらねえ
 ....
電車好きかい?
電車が君は好きかい?
なあ、あんた。
電車は好きかい?

クリスマスイブに盗まれた戦闘機
やっと帰ってきたよ
上空で旋回する
かわいそうな人たち
逃げ惑う小さな生 ....
ちょうど今の君は昔の僕に似てる
好きな靴とか何もかも
変わり続けることを拒絶していること
楽しいことが嫌いなところも

気に入ったシャツはずっと着ていたい
毎朝冷えてないペプシを飲みた ....
黒い鳥の群れに暴かれた骨を
驟雨に洗いながら
わたしは
晩夏の灼熱に焼け爛れた
向日葵を見上げていた

わたしは聞いていた
草いきれすら霞む腐臭のなかで
瑞々しい血肉の底、重く豊かな脈 ....
凪目さんの自由詩おすすめリスト(190)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
千切レタ耳ヲ拾エ。- 田中宏輔自由詩12*25-3-10
川にはまった言葉の泳法- 菊西 夕 ...自由詩6*25-3-8
かきくけ、かきくけ。- 田中宏輔自由詩13*25-2-9
空を飛びたかった- たもつ自由詩6*25-2-6
百行詩- 田中宏輔自由詩12*25-1-19
もうひとつの越冬- 山人自由詩8*24-12-23
数式の庭。─前篇─- 田中宏輔自由詩17*24-10-9
友達- 鳥星自由詩8*24-3-21
コーン_コーン- 日朗歩野自由詩5*23-7-28
おばけの訪い- 凍湖(と ...自由詩523-4-28
いぬの幽霊を飼いたいな- 凍湖(と ...自由詩922-11-24
まぼろし- 青色銀河 ...自由詩1222-11-21
食べ残したから- 竜門勇気自由詩2*22-11-17
スピーカーを触る- 竜門勇気自由詩1*22-11-15
虫籠はいつも秩序だった- 竜門勇気自由詩2*22-11-1
バケツの中身- 竜門勇気自由詩1*22-10-26
あたまばっかりいっぱい- 竜門勇気自由詩1*22-10-19
みらいゆき- すいせい自由詩822-10-5
どきどきする- 竜門勇気自由詩2*22-9-28
坂道をつくらない- 竜門勇気自由詩1*22-9-22
星になった自称詩人- 花形新次自由詩222-9-20
音にならない振動- 竜門勇気自由詩2*22-9-15
どっちも狂ってた- 竜門勇気自由詩2*22-9-9
子供のかけら- 竜門勇気自由詩3*22-9-4
神隠し- ただのみ ...自由詩2*22-9-4
夜を知らないやつは眠らない。昼を知らないやつは目覚めない。- 竜門勇気自由詩1*22-8-29
雑になっても構わない- 竜門勇気自由詩2*22-8-29
読んでるスピード- 竜門勇気自由詩2*22-8-26
汚いものから大事になっていく- 竜門勇気自由詩3*22-8-23
晩夏- 逢坂 冬 ...自由詩7*22-8-21

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