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ぬかるみにまどろんだ
つきのはなしをしっているだろうか
雪はふりつづけ
ものがたりをせがんだこどもたちは
まだねむれずにいるというのに
わたしたちの王国のはなし
夜空をのみこん ....
ただその時が過ぎていくのを待っていた、嵐のような夜の、焦りに似た感情はひたいに汗を記述し、確かな、また不穏な外気はそれを凍らせる、服の中にこもる粘着く湿度の中で何度も何度も描写は続く。水音一つ ....
頸を傾げ
游ぐ白鳥の
鉤括弧を孵化させる
言葉を寄せれば頬が温もる。そうしていくつもの冬を乗り越えてきた。
正義と正義と欲はきっと同じ意味であり、他人のものであるとは到底言い難い。しか ....
いっせいに死んでいく
わたしたちのかけらというかけらが
ただひとつの空という造語をめざして
ふりつもっていく
こんなにも無関心な
あなたたちの静脈が
すずしげな顔でわらべうたを ....
同じ方向をみている
静止したまま
なにも言わずなにも吐かず
同じ方向をみている
そのまま時が止まっても
ゆきがふりつもっても
気づかないだろう静謐さで
みている
動かず
生きてい ....
さやかに聞いた
竹の花が咲くゆめを
みどりと土の色の混じる
薄暗いさなか
ちいさなとかげが
わたしのひふを すべる
魂が
つまっていたという
どうして うえつけ ....