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夜空に{ルビ創=キズ}をつけたのは誰

遠く西の果てに
冷えた白銀の

夜空に{ルビ創=キズ}をつけたのは誰

眩暈に頭を揺らしながら

川縁が
薄く紫黒に滲みる間に
辿れば
 ....
何も見えなくていいのだ
握りつぶしてきた虫の数を数えてみようったって
できない
地球の反対側の生き死にだって見えやしない
私は限りあるイキモノであって
書物だのインターネットだのが親切にも教 ....
限り無く空に近い
水平線の向こう側で
少女は空になる、と
言ったもんだから
 
僕は黙って
海に潜るしかなかった
 
 
何処までも青いだけ
そんなことはもう
ずっと前から知って ....
青い顔をした海が言いました
そんなに思いつめて
どうするんだい

あんたの顔色に比べりゃ
幾分かマシさ
私はそんな風に答えました

海の中に太陽がジュジュジュと沈んで
 ....
          2007/04/29


ぎんだら ぎんだら
ステップ踏んで歩く道
緑の風が吹いてきて
天然孤児の頬なぜる

イチゴミルクの配達に
岡を登った林の影に
太った ....
この石ころは
どっから来たんかな
遠い遠いまだ教科書でしか見たことない
ヨーロッパとかから
来たんかな

学校帰りの小学生や
ちょっとムシャクシャしてたおじさんや
いろん ....
夜のアゲハ蝶の行き先は、決まって、
忘れられた夢のなかの王国の紫色の書架がもえている、
焼却炉のなかを通る。
くぐりぬけて、
グローバル・スタンダードのみずが曳航する午後、
雨の遊園地で、イ ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....


かみさまから
えいえんのやくをにんめいされたので
しろいあきちにたってみました
ねていたときのことだったので
ほんとうはかみさまじゃなくてわるいもののさしがねかもしれない
みーみー ....
あっ 

と九十過ぎの{ルビ老婆=ろうば}が言うと 
黒い杖はエレベーター十階の 
開いたドア下の隙間にするりと落ちて 
奈落の底で 
からんと転がる音がした 

「 杖も毎日使われて ....
机の下の指先が
とても不器用に見えた時
祖父と同じように
草木の汁が染み込めばいい
と思った

へび苺の味は思い出せない


祖父の出畑は
すぐに草やつるが生い茂るので
それをな ....
少年時代 何にも無い野原を駆けていた僕は いつの間にかレールの上
行方も知れない列車に座り込んで 外を眺めていた
目の前に広がる世界は昔のまま 緑の季節を湛えている
まるで僕だけが時に乗って 老 ....
なたね梅雨、濡れ葉に皐月近づけり

緑に薄青き色を添えし衣着る娘立ちおれり

わずかに微笑みておれり

路に水流れ、曇り空、

夕餉の魚持ちてゆっくり歩む帰り道
 ....
はるのおなかが
ぷっくりふくらんでいるのは

ぼくがそのなかで
ぐうぐうねむっているから

だけど
はるのおなかは
とってもひろい

だからみんなで
ねむりにくる

たくさん ....
「楽しいイベントの中にも
悲しい出来事が含まれている
順調に進んでいるように思えても
簡単に振り出しに戻ってしまう

悲しいイベントの中にも
楽しい出来事が含まれている
一回 ....
とおくみつめる

あの秒針の刻む音が
きこえるほどの しずけさで
あやしくぼんやりとした曇天に
にじむ光の粒子を
私も刻む
時のまなざしは熱かった
 始まりは、秋の縁側で
ぶらさがっ ....
春という季節は
いつでも液状にデフォルメされてゆく
匂い立つ色彩が
にじみ流れ溶けあい渦巻く
私の輪郭もそのただなかに
半ばは溶けかかりながら
けれど決して溶けきることはなく
冬をいとお ....
ある日
世界中で一斉に雨が降り始めた
それはずっと降り続き
海は荒れて
全てを押し流す勢いで

世界中の科学者や
偉い人たちが
毎日議論を交わしたけれど
それは一向に解消されなかった ....
まちがえることを
素直におそれた日々は
だれかのきれいな蝶々結びに
たやすく揺られる花だった

あの草原で
かぜを追いかけてゆくことに
不思議はどれほど
あっただろう


 ....
猫になりたい
と思った
近所の公園に行った
が、逃げられた
ので不採用
 
魚になりたい
と思った
海に潜った
が、溺れた
ので不採用
 
学歴はあった
求人雑誌ひろげれば
 ....
綻びをつくろうために
いつも
針と糸を持ち歩いている


『影縫い』


性分なのか
ほつれた影を見ると
どうにも放っておけない
影の形は
人によって様々だ


明るく快 ....
嫌になるときだってあるよ
そう言うと
友だちは笑顔でうなづく

さほど広く無い部屋に
ふたつ机を並べ
四十六時中
お互いの気配に触れ合って過ごす

それでも机と机を隔てる
背の低い ....
花かんむり
シロツメクサの匂い

透明色
ソーダ水の水面の波紋

むせ返る夏を
不器用に泳いで
よろめいた夕暮れ時に涙

びーだま、の

陽炎のアスファルトで
かなしい音を立 ....
微笑みや涙を分かちあった人も季節も
今は移ろいゆき 途方に暮れ一人佇む
そんなとき海馬を優しく揺り起こされ
私は 翼ある者に呼び醒まされるだろう
人生の黄昏を ごくゆっくりと咀嚼しながら

 ....
わたくしは、
そ知らぬ仕種で
かおる紅茶をなめる。
風に頁がめくれようとも
見果てぬ大空が翻ろうとも
わたくしは、
そ知らぬ
今日に
ほころび
いつかあえる
光子の微笑む
丘の上 ....
仮想現実
仮想家族
 
僕等まだ
おままごと状態
 
プラスチックの人参
食ってりゃいいの
 
すべり台の上で
君の帰り待ってるよ
 
偽装現実
偽装家族
 
雑草お味噌 ....
濁った沼のある寂れた町に
マリーという女が住んでいた
マリーの本名は誰も知らない
彼女は
夏の真夜中のような眼をした
中々の美人であったが
友達はいなかった
若者はみな都会 ....
煙る午後に
まどろむ陽光が
研磨された鋏刃の隙間
さわさわと開放し行儀良く
沈静し少し乱雑に
定着する


鼓膜を突き抜け
仄暗い床板の軋みに
胡坐を掻いて青い影を落す
女の ....
((時のしずくが したたるのです))

春のひかりが 虚ろな心に影を落とすので
ふたりは桜並木の まばゆい川べりを避け
淡く花びらをかさねた 甘い翳りをさまよう
寂びた石段で ひるがえるあな ....
画布一面に
描かれた椿の
色彩の深みは
凍えた空を思わせて
ひとすじの風にさえ
枝葉のさざめきが
聞こえてきそうであった
重なりあう緑葉の中に
たった一輪きりでも
咲き誇る花は
見 ....
朝原 凪人さんの自由詩おすすめリスト(184)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
*月創*- ちと自由詩4*07-5-3
初夏の森には秋の風- 佐々宝砂自由詩1807-5-3
水平線の向こう側で- 山中 烏 ...自由詩1107-5-1
明日の海- なかがわ ...自由詩4*07-5-1
瑠璃色苺大革命- あおば自由詩4*07-4-29
石ころ蹴り- なかがわ ...自由詩8*07-4-29
落丁した夏- 前田ふむ ...自由詩28*07-4-27
書店で働くということ- 吉田ぐん ...自由詩73*07-4-25
ポーズに関する三つのイメージ- ミゼット自由詩10*07-4-20
古い杖- 服部 剛自由詩12*07-4-18
フレミングの- AB(な ...自由詩607-4-17
蒼い少年- 成澤 和 ...自由詩407-4-14
なたね梅雨- 生田 稔自由詩6*07-4-6
はるのおなか- 松本 涼自由詩1307-4-5
人生ゲーム- 1486 106自由詩9*07-4-5
時雨れる少女- こしごえ自由詩28*07-4-4
春の抽象- 塔野夏子自由詩10*07-4-1
言霊- 自由詩707-3-24
蝶々結び- 千波 一 ...自由詩41+*07-3-22
就職活動- 倉持 雛自由詩1207-3-20
影縫い- 蒸発王自由詩6*07-3-10
桜の季節としゃぼん玉- 恋月 ぴ ...自由詩36*07-3-10
微炭酸の夢- 夕凪ここ ...自由詩11*07-3-5
大地が眠る時刻まで__- 水無瀬  ...自由詩5*07-3-5
月とあおい春- こしごえ自由詩16*07-2-27
家族ごっこ- 倉持 雛自由詩207-2-26
喪服屋マリー- 吉田ぐん ...自由詩1707-2-25
色彩- はらだま ...自由詩6*07-2-22
花_妖- 水無瀬  ...自由詩9*07-2-19
絵の中の、- LEO自由詩32*07-2-12

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