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蝉の抜け殻を
村で一番集めていた村長が死んだ
彼の亡骸は
蝉の抜け殻に埋められるようにして
荼毘に付された
それがみんな燃え終わる前に
新しい村長がやって来た
新しい村長は口ひげを生 ....
・
駐車場で暮らす人と知り合いになった
駐車場の
車一台分に四角く区切られたスペースに
うまくお布団を敷いて
机を置いて
入れ替わり立ち替わりする車のヘッドライトを灯りにし
雨が降れ ....
・
わたしの住む町にはトンネルがある
トンネルはぽっかり口を開いて
雨の日にも晴れの日にもただ
怠惰そうに横たわっている
トンネルってなんだか産道みたいだ
トンネルを通り抜けるとい ....
・
女子高生のルーズソックスの中には
何が入っているのだろう
はるか昔
恐竜が生きていて
まだわたしが女子高生だったころ
何度もルーズソックスを履こうと試みたが
あの絶妙なふくら ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
濁った沼のある寂れた町に
マリーという女が住んでいた
マリーの本名は誰も知らない
彼女は
夏の真夜中のような眼をした
中々の美人であったが
友達はいなかった
若者はみな都会 ....
『癌と云う/漢字が書けるようになりました』/外科医に向かいて父が笑う
『お父さんの/腎臓を見たよ』と呟いて/遠くを見つめる母の背中
『治るよね?』/テレビを見つめて兄が聞く/誰 ....
品詞の群れが
淡青く固まって
規則正しく
埋まっている
あの砂浜の
崩れたお城のあたりに
それらは風化し
擦り切れて
最早
意味など成さないのに
皆が使いたがるのは
如何して ....
空は何時か
還る人の為に在りますから
行き詰まって
流れるしか無い雲の
あんなにも柔らかそうな姿態
曼珠沙華は
意味を見失っている
紅くしか咲けないから
間接は曲が ....
朝原 凪人さんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト
(9)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
村長
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吉田ぐん ...
自由詩
12
08-6-15
出会った人々についての話
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吉田ぐん ...
自由詩
23+
07-9-28
トンネル/天国/書店
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吉田ぐん ...
自由詩
21
07-7-27
雑記
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吉田ぐん ...
自由詩
22
07-6-26
書店で働くということ
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吉田ぐん ...
自由詩
73*
07-4-25
喪服屋マリー
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吉田ぐん ...
自由詩
17
07-2-25
家族
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吉田ぐん ...
短歌
16
06-12-14
品詞の活用法
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吉田ぐん ...
自由詩
6
06-10-16
独り言
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吉田ぐん ...
自由詩
15
06-10-4
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