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「くっそ。最悪だ。道迷った。絶望的に迷ったぞ。
なんだどっから来た?方角全然わかんねーよ。
だいたいあいつ、どこまでトイレに行ったんだよ」
「おい」
「え?」
不意に背 ....
明日きっとこの時間に思い出す
描写するなんてとても簡単なこと
次から次へ浮かんで消えない情景は重なりあって
何枚でも頭の中で現像されていく
三拍子のあの曲を君が口で真似てみせた
そ ....
ため息はどこにも行かないで
きっと足元に溜まっていく
足の先が冷たいのはそんな理由
もっと積もらせたら
心は何も感じなくなる気がする
べつにそんなこと望んでないけど
二日前 ....
僕に無いものを君が持っていた
青白い夜の明りの中で身体の重みだけを信じていた
床に映された影をベッドの上から眺めていた
アルコールの揺れる音
外したコンタクト
倒置法で話す ....
いつもみたいに笑った
滲む感情を奥へ押し戻すために
いつもより多く笑った
一冊分にも及ぶ会話の中
話したいことは声に出来ないままでいる
隙間の無い会話は
途切れた後の沈黙が ....
子供色に笑う
頭の後ろ側で鳴るのは海
煙草の似合う指先
済ませたのは過去の清算
這うような空
呟いてばかりの二人
静かな場所が好き
観覧車の窓を君が曇らせる
ま ....