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答えればいい
君は君を壊せば世界と自分がおさらばだとか
思っているかもしれないが
世界は君を含めてるから
君が目をひらいてるから世界は
ふたつは寸分違わずおなじもので重なっているわけ ....
宇宙刑事 になりたかった
ジャッキー・チェン になりたかった
藤子不二雄 になりたかった
諸葛孔明 になりたかった
内村光良 になりたかった
スピルバーグ になりたかった ....
何も描かれていないその絵本は
風の中にあった
ミルク色をしたその紙の上に
風が運んだ川のせせらぎの音を
優しくのせてゆく
絵本の中では
水は静かに海へと流れてゆく
絵本の右上から小鳥のさ ....
春はまだ来ない
ここの春は 遠い
そして 一度やってきても
すぐに表情をかえてしまう
はる という音を発せようものならば
嫌でも 過ぎ去った季節を思い出させてくれる
けれど ....
揚子江のほとりで
あなたは生きてください
わたしは揚子江の様子は知らないけれど
多分あなたも同じくらいに知らないでしょうけれど
揚子江のほとりにも花は咲くでしょう
この年になっても花の名前は ....
たとえ私が貴方を
忘れる日が来ようとも
確かに存在した愛の日々を
ここに印しておこう
今私は貴方を愛してる
貴方も私を愛してる
この愛を永遠という言葉で包み込み
深い海の底に沈めよう ....
東の空が明けるころ
あなたはまだ
真綿の中で眠っている
朝の日のひとすじが
あなたの頬を
さくら色に染めて
はやく春がみたい
と言ったあなたよりも先に
春をみた
お散歩 スキップ 桃源郷
クルミ オレンジ セカンドハウス
シュークリーム あいしてーる
つい ジュテーム
猫追いかけて 君と一緒にカフェ
食べようドーナツ ふたりでドー ....
木がいさぎよく裂けてゆく。
節目をまばらに散りばめている、
湿り気を帯びた裂け目たち――みずの匂いを吐いて。
晴れわたる空に茶色をばら撒いて、
森は、仄かな冷気をひろげる、静寂の眩暈に佇む ....
東京、
その日もひとりで
幡ヶ谷の太陽と
馬鹿みたいに重い、
心細さを背負って
唇を噛んでた
夏の
だれるような湿度と
車の排気ガスと
肌に纏わりつく
人間、の ....
あなたが通り抜けた改札で
何故か
わたしは置いてけぼり
あなたが買えた切符
何故か
わたしには買えなかった
人生には幾つもの
改札があって
選ばれたひとと
そうでは無いひ ....
なにかと鋭い恋人に
今日は特に死相が出ている
と言われたので
心配になって病院にいったら
思想だった
俺てっきり死ぬかと思った
良かった
とどのつまり
俺の頭ん中は
夢だとか希望だと ....
枠に閉じたら 絵だと
逆らわなかった息づき
飛べたものが 石の中
墜落もできずに
鎮火を待つ間
まだ 蝶でいる
目を閉じると
ざわざわとした瞼の光がある
生き死にとは関わりのない所で
夜に終わっている
大変な引力で
言葉が土に還っていく
無音とはそういったもので
雪でも降ったりするんだろうか
....
カノジョは抱きしめると林檎の匂いがして
ニュートンの空を見つめている
ちきゅう
と、くちびるが動いて
俺は抱きしめて
「おまえさんを中心に地球は まわってるな」と言うと
....
1
うすい意識のなかで、
記憶の繊毛を流れる、
赤く染まる湾曲した河が、
身篭った豊満な魚の群を頬張り、
大らかな流れは、血栓をおこす。
かたわらの言葉を持たない喪服の街は、 ....
ついに定規は曲がった
まっすぐにしか使われない自分が
悲しくなったという
まっすぐに測れるものなんて
世の中のほんのわずかしかない
そう思ったらしい
もっと柔軟のある生き方を求めて
現実 ....
確かにこの街にいた
お口を使って生きていた
わたしのねえちゃん
お口を使うお仕事
テレアポ
アナウンサー
明日の天気をお知らせします
晴れのち曇り
北風強く
ひゅうひゅう ....
東京特許許可局
俺はおまえを許可しない
おまえのような早口言葉は到底容認することができない
おまえだけじゃない
赤巻紙青巻紙黄巻紙や新春シャンソンショーにも伝えておけ
ふざけるなって
おま ....
素に戻ると
大勢の人の前に立たされた
わたしが
いる
深々と頭を下げて
何を謝っているのだろう
トナカイのそりに乗り
飽きることなく
眺めた
白夜の物語
あ ....
みんなエアギターを弾け!
いやギターじゃなくてもいいから各自エア○○をやれ!
エアでやりたいことをやれ!
やれないこともやってしまえ!
俺はエア全てやるぞ
エアメルセデスに乗って
エア最高 ....
朝起きるとボスだった
眉間に深い皺が刻まれていたが
特に不満があるわけではなかった
煙草をつまんで深々と吸い込む
ブラインドはない
のでカーテンから覗く
何ということのない休日の朝が広 ....
せまくたっていい
台所が小さくても
押入れがなくても
ただ
日当たりさえよければ
階段をのぼって
街を見晴らし
あなたとふたり
夕焼けを見られたら
それで
なんにも持ってい ....
あのころ、私と彼女は高校生だった
彼女はとてもかわいかった
ちょっと低めの身長も、いつも笑っているのも、みんなかわいい
友達が「小学生から成長してないんじゃな ....
トラブル続きの僕を支えてくれたのは
一度縁をきったはずの友人だった
初詣にトラブル事に巻き込まれません様にと
願を掛け何度か神社に足を運んだ
神様と宗教は信じていな ....
どこか遠くへ行きたい
どこでもいい
歩きではなく
自転車がいい
遠くへ行けるだろう
速く進めるだろう
風を感じるだろう
風を切るその瞬間が大切だから
どこか遠くへ行って
道に座っ ....
山田くん家の猫が 一度だけ
家出をしたことがあるという
「うちのみーちゃんは、とってもいいこなんだ!」
と笑っていた山田くんの顔は すごくひきつっていて
大丈夫、大丈夫と なだめる
....
あの頃は誰もが夢を見てた
遠い未来に憧れて
恋に恋していた
だけど今ひとりきり
支えてくれる人もないまま
ただ後ろを振り返らないように
前を向いて歩くだけ
やさしさにかえりたい
素直な ....
夕焼けは決して終わらない
さっき、オレンジのストローで
おもいっきり膨らませておいたから
輝く小石たちのいるポケットの輪郭
指先の土は、もう、乾いた
工事現場の重機の群れは
拳を打 ....
持っているの?
あなたに尋ねられて
思わず
持っているよ。そんなものと
答えてしまった
だけどね
ほんとはね
バッグのなかを
さんざ探しても見つからなかった
どこかで買えるのかな
....
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