すべてのおすすめ
あの頃顎下で切りそろえた黒髪は
いつの間にか胸下まで伸びていた
美しい茶色の髪を、あたしは毎日ゆるやかに巻いている



あの頃短かった不細工な爪は
桜貝色の花やきら ....
 
観覧車の回る速度と
自転する地球の速度が等しい
わたしは丸い窓から
母を見ている

南中する
太陽と同じくらいの
かつての父の高さから

父はひとつ先の
観覧車に乗ってる
 ....
きのうから十時間と四十五秒起きてる。
  
  {引用=「どこ見ても黒い縁どりが邪魔をして、どうしたのわたしたち!」}
  {引用=「まるで景色の輪郭がさえざえして、とてもとても抱えきれない」} ....
誕生日の朝に
君から贈られたプレゼントは 
手のひらに乗るほど小さな
砂時計だった
君は透き通った瞳を向けて
僕にこう告げた

僕はこれから眠ることになる
僕は僕の夢のなかで 
タイ ....
四角い四角い箱の中
あの子は皆に殺された



ジリジリジリ

あれは何の音ですか
あれはあの子を焦がす音


ガシャガシャガシャ

あれは何の音ですか
あれはあの子を壊す ....
御機嫌いかが、と
埃っぽい風が吹く
どの窓にも猫が一匹いて
ぐりぐりした目玉でこちらを見ている


しっぽをくゆらすもの
ひげをぴんと張ったもの
前足を行儀よく並べて
あるいはつま先 ....
比喩よ!ああ比喩よ!
あなたはなんて偉大なのだ!
私のような小さな人間をも大きくしてくれる!
ああ!そしてなんと使いやすいのだ!
あの歌も!この詩も!あの人も!皆があなたの虜!
もし触れるの ....
始まりの音はいつも
水面に落ちた一滴
442Hzの{ルビA=アー}
完全な調和
人は昔から
その中に神を見る

終わりの音はいつも
Z型の{ルビ雷=イカズチ}
442Hzの{ルビA= ....
今日がまた過ぎていく
静かに確かにゆっくりと
たゆたう隙間も無いほどに

日常を告げる音が一つ
扉の向こうから誘ってくる
差し出される指はどれも
明日から伸びてくるばかり

もし彼岸 ....
いちばん星!と君が指したあの光は
いつ故郷を離れ
どれくらいの時を経て
君の瞳に届いたのだろう


大嫌い!と君が叫んだその言葉は
いつその心に芽生え
どれくらい君を苦しめて
僕の心 ....
詩を書くことも忘れていた
七色のの宝箱だった本棚はいつしかビジネス書で灰色に染まり
楽しげな文字が躍っていた手帳には無機質な箇条書きが並んでいた


歌うことも忘れていた
軽快なリズムを刻 ....
被告の名が告げられた
その名が法廷に響き渡った時
傍聴席はエクスタシーに飲み込まれ
男も女も腰をくねらせた

皮膚が硬く臭う者それは裁判官だ
検事も弁護士もシャツをはみ出させ
法廷は不潔 ....
さやぐ森のいたみを抱きとめ
私たちは目覚める
陽光の届かない場所にも
太陽がのぼることを願い
川へ小さな葉をながす

それは
ゆらゆら
やすらかにたゆたうので
そのうちに
ながれに ....
みんなが何を言ってるのかわからねぇ
目に飛び込んでくる記号が日本語で
それぞれの言葉の意味は理解出来ても
それが重なっていくと
何を言っているのか全然わかんねぇんだ

別に難しい事を言って ....
  壁に向かって僕は歌をうたっていた
  隣の住人は何も言ってこなかった

    そして誰かが線路に飛び込んで
    そして誰かが樹海で首を吊って
    そして誰かが誰かを撃ち ....
カルピス海に散る散る満ちる 初恋の味 舐めてから

甘酸っぱく浮遊するのは 赤く脈打つ つぶつぶ苺

檸檬の島に 蜂蜜色の夕焼けがかけられて

浮き足のままで ホップ・ステップ・柘榴石
 ....
見えないはずなのに
そのナイフはひどく鋭利で僕の肉を貪った

シルバーとレッドの共演は
思いがけない悲劇となり
観客はひどく興奮して 拍手喝采

ただの幻 見えない液体と見えない刃物
 ....
(夢を見た)


ひた、ひた、ひた、
静かな輪を描いて波紋が幾重にも広がる
光だけが生きているように満ちて来る
ひた、ひた、ひた、
夜の岸辺に足先を濡らして
何ものかが生まれるのを見て ....
歩いて走って地の果てまでも! と思い描いた青春を思い出す、悪夢
現実は地平線さえ見えない見えない見えはしない そんな話が俺の人生

(夕陽が落ちる頃に目が覚める)

プール開き! クラス替え ....
■潜在意識のプロトコルを宇宙に合わせろ・・・

■われわれは受信した
 朕深ク世界ノ大勢ト帝國ノ現状トニ鑑ミ・・・
 まだはじまってもいないぞ終わりは
 街は真っ黒に焼けたがれきであり
  ....
{引用=
 どんなことばも拒絶して、きみは一心に運命の壁を叩いている。その運命の意味 をきみは知らない。だが、きみの心は叩くことを命じる。それが、心の意味であるかのように。


 悲劇はいつも ....
冷たくなってく星の輝き
流れる命を忘れないで
今は見えないミルキー・ウェイ
結ばれる二人を待っている

熱い渦巻き 誕生の時
始まりは突然に
産声は音もなくこだまして

ぼくの胸は震 ....
饐えゆく冬の海に
筒の発破する
持続する星団のために
あおげば烈しく廻りゆく鶸の翼の
引きつれそのかき鳴らした下で
しだいに深みを増してくる遠夜を
洲浜の腕輪のなかに捏ねる
鴉片と姦通で ....
鍵盤の上に並んで
組体操をしていた
それがどんな意味を持つのかも知らずに


グラウンドのライン引きは
いつも学級委員の役目だった


前にならえの号令は
何よりも優先されねばなら ....
僕も潜在的な この手と足を
怪我をさせてみようか
「速度」に置いていかせた
素直さをきっと取り戻すため

走り続けてきたなら
突然停まらないほうがいい
流れて見えていた景色に
ふと目を ....
にゃ〜ごカーゴは宅急便
しかも宙間航路です
社長の名前はキャプテン・グラッセ
栗色に光る毛の猫です

おわぁあわぁと折々に歌う
彼らもまさに詩を駆る種族
地球生まれで猫族だけは
なぜか ....
 終わり

やがて
空が蒸発する

  僕は無機質になる


やがて
風が風化する

  僕の最後の灯し火を消す

終わりの時は
最初から始まっている

  僕は知らな ....
{引用=死ぬ気になれば何でもできる…

それは瀬戸際に立たされたことの無い人間の言葉}


新地に棲んでいた頃の母を良く知っているといって
狐目の男が自宅を訪れることがあった

その度 ....
油断すると耳に聞こえてきた
愛と感謝を唄う詩

でも僕の耳にはフィルターがあって
別のヒトの声になって心に届きます

そしてその歌声は
私を泣かせるのです

私はきっとその声に恋をし ....
胎内で飾られた
くるわない羅針盤が
まだ胸で光っているのがいけない

この先を覆っているものが真白い羽根なので
どうにかなると思っているのか わたしは
この発電器が雨にうたれて
錆びてい ....
北街かなさんの自由詩おすすめリスト(291)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
heaven- ロリータ ...自由詩709-3-11
観覧車- 小川 葉自由詩609-3-11
スクールガールファンタジーとエトセトラ- aidanico自由詩409-3-10
朝の砂時計- 楽恵自由詩5*09-3-7
徘回する音- 青井とり自由詩409-3-6
猫の町- 石瀬琳々自由詩8*09-3-4
訳者のセンスが無い外来ポエムにどう魅力を見出せばいいのだろう- 真紅自由詩209-3-3
442- 亜樹自由詩309-3-2
此岸花の夢- 松本 卓 ...自由詩209-3-1
一途の星- ひじり自由詩209-3-1
日常- ひじり自由詩409-2-28
被告- 非在の虹自由詩3*09-2-28
願いのうた- ここあこ ...自由詩5*09-2-28
偏頭痛- 虹村 凌自由詩3*09-2-27
壁に向かって僕は歌をうたっていた- 草野春心自由詩409-2-27
惑ひ星- 楽恵自由詩3*09-2-27
- 美咲 華 ...自由詩109-2-26
夜の鳥- 石瀬琳々自由詩8*09-2-25
超現実- 完食自由詩1*09-2-25
がれきの工作_Ⅰ- 《81》 ...自由詩6*09-2-20
意味についての断章_- るか自由詩7*09-2-19
『ハリーのしっぽ』- 東雲 李 ...自由詩2*09-2-16
掏摸- アングラ ...自由詩309-2-14
あの頃- ことこ自由詩1*09-2-14
黙して目す- 邦秋自由詩209-2-11
88鍵のためのエチュード/猫の宅急便にゃ〜ごカーゴ- 海里自由詩209-2-10
終わり- 乱太郎自由詩15*09-2-10
新地のひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*09-2-8
僕のバイアス- 邦秋自由詩3*09-2-8
知命〜take_leave_of_my_senses〜- 伊月りさ自由詩5*09-2-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10