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水戸黄門の印籠がミトコンドリアになった、と昼のニュースで
これがミトコンドリアです、と書いた近く日直の僕の名がある
明日からあなたが使うベッドを夜中に一人で組み立てている
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隆没をたゆたわせれば僕らいつか仲良し一緒になれるかも、ってね
セックスの後に知ったのは涙って舐めるとしょっぱいんだってこと
いつも降るわけじゃないから雨なんて絵になるのにね ....
ぐうぜんがぐうぜんそこに立っていて「ぐうぜんだね」ときみは笑った
演技さえ出来ない、今日は。(嘘だけど)(どこから嘘かは言わないけれど)
しゅうまつを待つなんてことしないわよ。うちらが ....
さよならと書けずにsayonaraと書く僕らのポエムは今日も悲しい
鼻のにきびをさっきから気にしてるあなたは僕の大切な人
誰にも食べさせないよと子牛を抱きしめ泣いた従兄弟と ....
白黒の無声映画がきりきりと巻き戻されて冬が始まる
泣き方が子供みたいだ やわらかい頬に吹きつけられるあわゆき
バイエルの何番だっけゆうぐれに似合うつたないものばかり降る
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霧もやにまかれて朝は訪れる(エンドロールもオチもない夢)
>>ダィァリーつけてるんだぁ(絵文字)ね,見たぃ!?(絵文字)大事な項は山羊にあげましょ(絵文字)(絵文字)
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5と6の歌の隙間に空の青 震える指でこじ開ける朝
メリメン区啄ばむ鳥が跡残す 緑雨降る夜波ひたひたと
目覚め行く身体は冬を思い出す 凍れる雲の流れを待つ頬
化石サ ....
砂糖黍畑を走るおさな子はいつかのわたし汗まで甘い
エメラルドグリーンは父がちゅら海を恋うる口ぐせ目じり細めて
「白百合は雑草だった」と言う父の故郷奄美は千キロ先に
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<あきらめ>の四文字にアキとメと見つけ秋に芽生える草木を想う
片翼では飛べない空よすすき野は背中の地平線に波打つ
君の手に止まるとんぼを接写する今この時よ{ルビ ....
洗面器に金魚を二匹放したら波紋にひかる新月の影
告白に一瞬ときがとどまって乱反射する川が痛いよ
自転車に初めて乗れた日の風を呼びおこしてる恋のはじまり
まひる ....
あこがれは一番星の良きひかり
いかにはかなく夜が来ようと
人は行くランボオの詩を胸にだき
人いきれへと振り返りもせず
鳥は飛ぶただ啼きながらひたすらに
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つらい涙認めることすら面倒で漫画喫茶に持ち帰る夜
クラクションを鳴らせばきっと終わりだねさようならって何回言えた?
好きなものリストは危険 親指の少ない俺が魅かれてく首
「花冠」という名の車命遠くヘッドライトは壊れたままだ ....
「材料は{ルビ小宇宙=コスモ}をふたつ」それだけをオリーブオイルでいためつけてよ
くちびるにボルトを咥えて感じてるぐるぐるまわる青い電流
蛇の瞳に閉じ込められた虚しさを ....
秒針が/ちくともちくとも何かを刻む/焦燥をこぼす君の眼差し
自死を希う/君の髪からフレッシュベリー/毎晩シャンプーしている癖に
此の世には/奇跡もドラマも無いけれど/幻覚や妄想なら ....
秋風に 吹かれて光る くもの巣に
いちばん星が 捕まっている
名、をつけて、指間からこぼれ落ちる、もの、そこまで愛せ、そこまで愛せ、よ、
彼はいろ我はひかりか 赤青黄おなじ要素で対極に立ち
半分の顔で笑みたるその闇が満ちて怯えん君温け ....
菩提樹の上で交わるけだものの系譜の果てに立ち尽くす我
吼えるものただ自らに背くもの震えるけもの響くけだもの
膨れては刃のごとく雪を斬る寒さ忘るるための憎しみ
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熟されてワインのように薫る日々
ひとひ{ルビ一日=ひとひ}を飲みほす人生
男泣き今にこの恋忘れるさ
五臓六腑にいも焼酎よ
紫煙はき椅子に毒づくたったひとり
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めざめては指に生まれし水かきで午後の終わりを泳ぎゆくひと
ゆきずりの他人の家の軒下に丸く在るもの季を唱うもの
届かない遠い川原に届かない指の軌跡の光あおいで
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立ち並ぶ{ルビ欅=けやき}の枝に日は紛れ案外永き秋の午後かな
廃墟から走りはじめたふたりならねじれの位置をねじまげられる
竹馬を猟銃のように構えれば夕陽がはじけてふたりは紅く
「て、てて、手をつなごう」って言ったら僕の手を両方つかんだきみが大好き
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凡庸なきかくのなかで踊りたいそこで鍵盤たたいてエディ
継がせない焼け焦げたって譲らない成れの果てよりもうすこし先
細胞の悲鳴を裂いて与えられる消えない紅蓮ととろけないチーズ
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着信を告げるTRANCEが響けば借りっぱなしの本は乱舞す
ひとを刺すことはいけない事だわよ「やめろよー」とか言われちゃうわよ
こころにも化粧をしたらかなしみやうずく魔性も隠せるかしら
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ハーモニー、櫂のしずくに呼応する空が茶色に透過する午後
目という目、口という口あつまってAの会合ひらく廃村
風の影みつける蝶やカーテンのおおきく呼吸している窓辺
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秋の葉に虫の音の葉交じりつつ
言の葉添えず秋の深さに
{引用=(歌意)
秋らしい紅葉の葉に虫の音が交ざっている
(その趣は言葉では表すことができず)
秋の深さに言葉を添えられない
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川よどをふたり眺めて湿る手とスカートのなかうずく秘密基地
美しい毒がまわって弾けとぶ
***白昼夢色はなびらみたい***
一本の電波でよわくつながれて雑念雑音―――空 ....
ノクターンそのたくらみに旅をする
まなざし揺れる夜の窓際
ささやきに似た腰つきでつぶやきに
似た足どりでダンスする{ルビ夜=よ}は
ガラス窓くちづけかわす夜の色 ....
自由人。
校庭のベッケンバウアーは、
痛めてもない肩を吊り。
蹴球少年はリベロの意味知らずして、
ベッケンバウアーを知る。
少年の目に映るその稲妻は、 ....
あたたかく冷たい砂につつまれる湧き水の音めぐるむらさき
饒舌を打つが私の常ならずハチドリの羽ハチドリの水
指さきに降る水銀の一粒に触れに来る火の姿はまわる
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