煙突から煙 が似合う夜更けに
マフラーが棚引くと息が詰まる
三水に魚 の意味を模索する内
私の顔が魚に近づいてきている
ような感覚を 例えば鰓がある
息詰まるマフラーに愛着が涌く
そ ....
こころの機微をおひとつ、どうぞ
かわりに今後もよろしく、どうぞ
わたしの背後のあれこれの
言い尽くせないあれこれの
混じり気のない よろず味
恥ずかしながら
....
そのバルコニー
別れを告げたおんなが
踊る場所
空に人にさしても青い傘でまたひとり
幼児と老人 網を喰い破り交わらんとす
故郷は 遠く
ギクリギクリと崩
....
01.追伸。今朝はちょぴりっと寒いです。湯の温度は高めに。茶の葉より
02.うちゅうにさいたひまわりにのみこまれるでじゃぶああぁあさひがのぼる
03.(エフ ブン ノ イチ)ノ ゆらぎ ヲモツ人ヨ ....
★ ボサノバ
ぼさぼさに
のばした髪
ぼさっとして
野放しのろば
そこにあるうた
★ コンコルド
鳥をまねて鳥になっ ....
夜空にはった薄い
うすい膜のような
しろい雲の
あまりの遠さに
秋を知る
気づけば
月も
星も
なにもかも
わたしたちを包むせかい
高みにみあげた
綺麗の ....
真夜中の、窓辺凍てつく タバコ呑み ため息も混ぜ、{ルビ宙=そら}に放てば
眠れぬ夜、もてあましてる午前2時。動かない街、我はひとりか
本当は明けてく夜が怖かった。リセットされる私の孤独
....
雷鳴にかきけされてく「さよなら」と微笑みながら消え逝く夏よ
画用紙の上でちぎれんばかり手をふるは向日葵それともきみか
欠けてゆく月も満ちてゆく月も紙一重に映す海鏡
....
目を霞む薄く輝く月明かり 違うよこれはあなたの光
眩しくて もう眩しくて目を閉じた 貴方と月が区別できない
目を開けて 嗚呼どっちが愛しいんだっけ 嗚呼どっちも愛しいんだった ....
箱舟に大事なものを詰め込んでさあ逃げだそう僕らは罪人
嵐の夜沈む世界の直中でフォークを翳そう最後の晩餐
海底を覗いて沈んだ都市を見る僕らの楽園ここに終われり
暗闇を裂いて輝く星屑 ....
ある麗らかな朝、一行の詩が書物から立ち上がってはるかな水平線をめざして言葉の海を泳ぎだしたまま行方不明になった。さっそく捜索隊が組織され船出することになった--------。
どうも気がすす ....
海はまたおほきな墓地であるだろう魚たちみな水葬されて
昔、龍がいたのと妻が子に語るうろこ散らばる魚屋の庭
会ふべきか会はざるべきか点滅す横断歩道の信号の青
水性じゃなくて ....
闇の沸点見上げる沈殿物の朝
勢いよく回転する車
輪を砂漠で横にする
バターに国境線を引いて溶けゆく日もあれば
柱もぐ天井係不要論
ご自由にどうぞ もしもあなたが自由なら
....
虹を渡すのは、雨の純真であるように
雨を放すのは、空の配慮であるように
空を廻すのは、星の熱情であるように
やさしき担いごとは満ちています
あなたを求めるわたし ....
越前海月 VS 越前蟹
そもそも彼らに戦う気など、ないだろう。
…でも、仮に、もし仮に、戦ったとしたら、
べしゃ。
じゃきーん。
互角かも。
さらに合体 ....
プラットフォームで 日陰のベンチに坐り
僕は詩を書いていた
いいや君への手紙だったのかもしれない
白い午後
静かな校庭のこと
いたいけな青空のこと
いいやそんなことじゃない
間奏 ....
{引用=
文法がめちゃくちゃだから英語にはしてほしくない短歌でござる}
どうしても變態だからお魚になる直前の君とやりたい
アメイジン’グレイスの鳴る真夜中にペンから生まれ ....
H
\
ながれるべきものたち ながれ
そよぐべきものたち そよぎ
ひかるべきものたち ひかり
うたうべきものたち うたい
H
\
....
わかれみち夕陽が君を支配する今日ほど夕陽を妬んだ日はない
落胆と転がる小石と空の雲蟻の巣すずめ手をつなぐ最後
焼け爛れ燃えゆく西日吸い込めばわたしに残る君は焦げるか
ままごとの続きと ....
腐った葡萄を投げ捨てろ
国道あたりに投げ捨てろ
トラックの車輪ではじけて
アスファルトに染みこんで
どす黒くかたまってやがる
(ああ、デラウエア・巨峰・ピオーネ!)
....
得意げにまわってる
あの子は
何も話せないから
おどけてるだけなんだよ
水色の音楽の真ん中
はしゃぎ過ぎて
黄色のスカーフが
ほどけて
落ちた ....
暮れる無人駅に人でなしがぽつり
この街はどこからはじまる杭を打つ
死氷着く 絶海
とはこのこと
一切れはワゴンに乗せられ
て どこかへ
海鼠腸
しはらいうのみになりすます ....
揺れるカーテンなんぞに感傷を重ねて
俺はマンホールの世界にしがみついている
堤防の下の壊れた冷蔵庫の中から生まれた
有刺鉄線に刺さったアゲハ蝶を見上げている
役割を終えた ....
炎天下の国道で生まれた俺は本能的に四つ足で生きる
燃える街路樹は火力を増して
国道を走る車の後部座席を焼き払う
揺らぐアスファルトの先で生まれた幻影を打ち破る視力を
....
各駅停車の鉄道がはたらいている
ひとの数だけ
想いの数だけ
星空のなかで
各駅停車の鉄道がはたらいている
天文学には詳しくない僕たちだけれど
きれいだね
しあわせだね
このままでい ....
一瞬のタイムマシーンである日付変更線を越える飛行機
あの頃は、と思い出すたび僕たちは大きな洗濯機の中まわる
気の利いた言葉浮かばづきみの笑みに複雑骨折してゆくこころ
つま ....
この文章も第四回になりますが今回でおしまいです。
最近また少し詩のようなものに興味が向いてきたので5個目の詩文
集「劇場アルゴリズム」をまとめました。ちなみにタイトルはいつ
もてきとーで ....
ええと
どこからともなく
聞こえてくる 口笛
ハローベンジャミン
きみの鼻の牛みたいなピアス
好きよ
ベンジャミンはいつもヘッドフォンで
オルタナティブな音楽を聴く
....
乾燥が吹くわけではない乾燥はドライヤーからにじみでるのだ
光源を通過しながら我々の地球ごときとそっちにのける
運動だきみがあちらにいくのならこちらのぼくは力学どおり
夕暮れに彼女の髪 ....
変動を予見する者微熱持ちひとはひそかに囁き交わす
自爆テロ現場に残る指先の紅あざやかに風を掴みぬ
メッセージカードいちまい落ちている楽屋にランプシェードの黄色
柔弱でありつづけるこ ....
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