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猫はネズミを捕る
と決まっているわけでもないだろうに
きみときたらネズミをくわえて
クリスマスには早いわたしの枕元
スズメの時もあれば
夏にはカエルだったね
食べる為ではなさそうだけど
 ....
裸体に添えられた

蒼い手で

鳴りやまぬ鐘が

鎮められてゆく
冬の始まりを告げる座標に
押されるよう
ふたつの影が仰向ける

チラと微かな瞬きは
右と左で繋げた手を
冷たく濡らして

吐く息だけに色をのせ
その儚さに
ふと きみが
いなくなるような気がして
握っ ....
庭の落ち葉を掃き集める
足元に猫が、頭を摺り寄せ
日溜りに寝そべった
 

 
  病室の窓から
  川向こうの桜を眺め
  花見のようだと
  喜ぶ父さん

  帰るはずの家は遠く
  山向こう空は ....
靴の底が
磨り減っていくのも
気づかずに
空ばかりを仰いでいる

乾いた風に晒されて
いつの頃からか
哭ことをやめた

歪んだ骨の擦れる音か
褪めた血が流れる音か
ときおり哀しい ....
肩にかかる雨を解いて
湿った髪を指で梳いて
煙る匂いに瞼を伏せて
あの人がいた夜を
濡れた手の平に
描いている



 窓ガラス
 ふたつの顔を
 映し見て
 微笑む目と目
 ....
草をはむ靴音を
幾度となく確かめて
渇いた枯れ葉の上に
柔らかい音をたてた

それ一枚ずつに
言葉があるかのようで
カサコソと囁いては
木漏れ日に揺れ
風に流されもする



 ....
しぃ、静かに

足音を消し
息を殺し
傘を持つ手が
微かに震える


雨音を丁寧に拾う
小雨に近いそれは
白いせせらぎになって

さわさわと
ざわめきたつ



煙草 ....
夕暮れは
いつまで経ってもやってこなかった

川原に揺れる黄色は
菜の花のようにも見えたが
菜の花でないことはわかっていた
季節は秋

それでも遠目から見た黄色は
何となく春を思い出 ....
一瞬で
それと分かる匂いは
金木犀


 幼き頃の庭遊び
 細かな花びら
 摘み取って
 硝子の瓶に蓋をした
 秋の陽だまりにも似た
 満ち足りた表情で

 その濃い芳香さえも ....
のんちゃんの
さんりんしゃは まっかかで
はんどるのとこに
いろんないろの
フサフサが ついていた
あか あお きいろ みどり しろ
いつつも ついてて きれいだった
あしでけって さか ....
窓を開けた瞬間
朝一番の風は
薄手のシャツを抜け
眠気交じりの肌を
下から上へとナゾルように吹いてきた

頬から
首筋
うなじへと
同じ風に包まれてゆくのをそのままに
まだ整えてい ....
今しがた
煎れたばかりの紅茶は
口をつけないまま
冷たくなって
湯気をたてることも
香りが揺れることも
なくなっていたので
カップの上から覗いてみた

ふたつの瞳が私を見ている

ティーポットに
熱い ....
季節は一冊の本にまとめられ
秋の頁をめくりながら
月明かりの下
あなたの言葉を
思い返すのです

秋の頁はとても長く
多くの言葉で
埋め尽くされているはずなのに
めくってもめくっても ....
秋のはじめの
雨は優しく
しずかに
しずかに
色をさす

花かんむりの薄紅
手折るのを忘れ
肩にも雨は
優しく降りる
きみの帰りを待ちわびて


雨に煙ったアスファルト
ずぅっと先に目をこらす


きみと遊んだ
ねこじゃらし

今日は
つん と 雨の匂い

ボクのひげにも
雨の匂い
すこし寒い夜は

毛布を一枚




あたまから

すっぽり

かぶってね

あなたに逢える

とき

のことを

想像する



ぬくぬくした気持ち
 ....
そのまっさらな唇は
薄い紅でもひいたよう
朝早くに咲いた
朝顔のようでもあり
清々しい匂いがして
上下に絶え間なく動くものだから
相槌を打つのも忘れ眺めている
鈴が歌ってるみたいに ....
ロウソクを吹き消すほどの
大っきなケーキじゃなくても

「おめでとう」って
その笑顔

嬉し涙になる

きみが一緒なら‥

最高のプレゼント
 
めを つむり
くちづけを待つ

1びょう 2びょう
めを あけて




みえたのは
うすぐらいてんじょう

鼓動の早さだけが
熱を帯び枕に響く
 
キューンとなった瞬間

胸のとこが縮んだぶんだけ
体の中の水の粒子が
目の端から零れ落ちる

痛いって思った

体を潤してたその水は
私の一部であるけれど
ナミダは声を発しない
 ....
ななさいのたんじょう日
なないろのクレヨンをもらったの

みずいろで
そらに風をかいたのに
ちっとも みえなくて

しろい雲は
ながされるばかりで
かいても かいても
きりがなかっ ....
風の流れにあわせ
煙草のけむりが
めまぐるしくまわります
覚えたての匂いは
どこか懐かしく
どこか悲しく

煙草をもつ白い指
深く吸い込んでは 吐き出す仕草
背伸びしても届かない
 ....
音もなく
光もない部屋の中では
煙草の火だけが時を刻むの

時折
あかい閃光は
あなたの一部を映し
くぐもったかおりがするの

手探りは
あなたを捉えることができるけど
目線は
 ....
西のあの山が 紅に染まる頃
さっきまでの あなたはいない
微かに残る あなたの移り香を
冷たい風が さらっていくようで
この肩を 抱く
寂しいから
そうではなくて

その真上には 半分 ....
遥か彼方の水平線は
冷たい冬の空にとけ
薄雲の光る中に
青さも白く霞む

寄せる波の音を聞きながら
どこかに
懐かしさを覚え
元始の記憶なのか
あるいは
胎児の記憶なのか

い ....
好きだ とは言わない
あなたの声に
不確かな不安を覚える

淋しい とは言わない
わたしの声に
確かな安堵をくれる

それがあなたの答え
 
夕日を見送り

月を背にあしたに向かう

急いても、急いても、

朝が僕を追い越し

今日もまた

夕日を見送る
僕には二つの目があって
ちゃんと見てるのにな
君は背中だけを向けて
話しかける
君の目は何を見てる

手を伸ばせは
こんなに近い距離なのに
君の言葉は遠くかすれて
聞こえない
「好き?」と聞けば
「好きだよ」と返る

「一緒にいて楽しい?」と聞けば
「当たり前だろ」って笑顔をくれる


「ギュッて抱きしめてくれないのは何故?」
聞きだせずに 今日も 背中を見 ....
千波 一也さんのLEOさんおすすめリスト(127)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
猫と鈴- LEO未詩・独白6*05-11-28
月光- LEO自由詩5*05-11-21
midnight_blue- LEO自由詩4*05-11-20
落ち葉焚き- LEO自由詩6*05-11-17
空を仰いで- LEO自由詩5*05-11-11
冷たいキス_*短歌もどき*- LEO自由詩6*05-11-8
言の葉- LEO自由詩5*05-11-2
傘の中- LEO自由詩8*05-10-22
川原にて- LEO未詩・独白5*05-10-17
思い出『金木犀』- LEO自由詩7*05-10-11
思い出『シロツメクサのさんりんしゃ』- LEO自由詩10*05-10-5
いつか風になる- LEO自由詩11*05-9-21
見つめあう二人- LEO自由詩9*05-9-18
月のしずく- LEO自由詩12*05-9-17
雨の朝- LEO携帯写真+ ...8*05-9-7
わが輩は猫である- LEO携帯写真+ ...10*05-9-3
あなたに逢いたくて- LEO自由詩1*05-9-2
眠り歌- LEO自由詩3*05-8-11
スペシャルデイ- LEO携帯写真+ ...2*05-8-9
夢枕- LEO自由詩3*05-6-18
雨粒ナミダ- LEO自由詩2*05-6-15
なないろのクレヨン- LEO自由詩10*05-2-17
煙草の匂い- LEO自由詩1*05-2-16
閃光- LEO自由詩4*05-2-3
月片- LEO自由詩2*05-1-17
いつか帰る場所- LEO自由詩5*04-12-30
あなたの答え- LEO自由詩2*04-12-18
急いても君に届かず- LEO自由詩3*04-12-17
距離- LEO自由詩1*04-12-15
- LEO自由詩4*04-12-11

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