デデキントはタイムマシンを発明した
彼は狂気の科学者であった
1分前に戻って自分を殺したらどうなるのか
彼は禁断のタイム・パラドックスに踏み込んだのだ
デデキントは過去へと移動した
目の前に ....
三人泣かせ帰ってきた、清く正しい朝帰り。
麦茶が妙に空っぽい。

虚しくて空しい。
遠い。
遠いんだよ。
俺は、




以下、呟ぼやきます。

罵詈 ....
たおれるって 
あきらめることでは なくて
おきあがれない こと

かよわなくなった こころ
暗く 憎しみばかりつのる時

灯は しずかに 病みを照らして

今は 夜
ただ ....
それぞれの空があり
それぞれの海があるように

それぞれが少しずつ違うからこそ
世界と呼ばれるものがある
ぼくらは

お互いを知るために
生まれてきたわけではないけれど
傷つ ....
もともと性に合わないんだ

優しくされるのも
穏やかになるのも
まんざらではなかったけれど

もともと性に合わないんだ


じっと見つめてごらん
鉄塔のもっと上

じっと聞 ....
たとえば少年の溜息を
たとえば少女の独白を
空は拾いあげるでしょう

空にはみんなの星がある


たとえば背広の焼酎を
たとえば情婦の香水を
空は拾いあげるでしょう

空には ....
あしびきの
やまどりこっこ
こけこっこ
たまごうんだよ
ぬばたまの
よるにうまれた
くろたまご
つるっとひとくち
おいしいね
おはだつるつる
たらちねの
ままのおっぱい
みるき ....
次に私が拾った獏は
これはもう生まれついての
野良獏だったから
やっぱり夢は食べなくて

好んで食べたのは・・・嘘

あぁ 私はどうしたらいいのかしら
せっかくイイヒトで通してきたのに ....
詩人は
小心者で繊細な癖して
意外とだらしない
ちらかった原稿用紙の上
飲みかけの缶ビール
吸殻だらけの灰皿
空の100円ライター
そして一冊の詩集
ボードレールの悪の華

詩人は ....
ぎゅっとしたいんだ
ぎゅっとされたいんだ
だれになんて言われようと
今ここでぎゅっとしたいんだ
今すぐにぎゅっとされたいんだ

セクハラ親父じゃないっ
ぎゅっと何かを引き換えにしない
 ....
「凶器は?」
「ない」
「ふーん、目撃者は?」
「一人もいない」
「ちっ、死因は?」
「仏さん、見当たらないんだよ」
「見当たらない?」
「ああ。超完全犯罪だな」
「…あのさー」
「 ....
ある日
自動ドアの前に立ったら

開かなかった

押しても引いても
やっぱり開かなかったので

慌てて君を呼んだ

ちっとも開いてくれないんだよと言いながら
二人並んで立ってみた ....
なぜ 今 この人が私に知らされるのか。
そんなことばかり考えてて とまらなくなる。
図書館で出会った 一遍の詩。

ネットでこの人を尋ねる人と出会うとは思わなかった。
自身の心の支えとなった ....
ねぇ、アリス
貴女が居なくなっても
この世界は続くと思っているでしょう

ここは 
たまたま落ちた夢の国

だから
たまたまなんて
二度と起きたりしないのよ


ねぇ、アリ ....
かけおりた坂道のおわりには
ボーダー柄の、夏が
波のような顔をして
手をふっていた


それから、 と言ったあとの
あのひとの声が
ノイズにのまれて、ちらちらと
散ってしまったので
 ....
入院してる友達のために折ってるのと
その子はちょっと淋しそうに

鶴を折っていました

それを手伝おうと
わたしも折ったのですが
できあがった鶴の
羽を広げようとしたとき

その子 ....
いま泣いたら
なぜかもう二度と
笑えなくなるような

そんな気がしたから
空に向かって入道雲を
ググっと睨んでやった

まひるに嘘をついたりしてはいけません

善良なあたしは
 ....
私の獏は夢を食べない

捨て獏だったからかしら
母乳で育たなかったからかしら
理由はわからないのだけど
とにかく夢をさし出しても
ふんっと顔を背けてしまうから

長い長い格闘の結果
 ....
みずいろの風に吹かれて

すこしだけ早まった鼓動が
うなずくように合図をしたら
それが夏のはじまりでした

手のひらでつくった影に
割り込むように差し込んでくる
陽の眩しさを避けて木陰 ....
横顔が少しだけ
ジュリエット・ビノシュに似た女
夕暮れの淀屋橋の上
水面に揺らめくネオン
ポケットから携帯電話取り出し
ほんの一瞬だけ考えて
携帯電話投げ込んだ
小さな水音
小さな泡
 ....
まっさらなノートを買った
でも
それだけでは
所有にならない

光のようなシャツを買った
でも
それだけでは
所有にならない

汚さなければならない
涙が出るほどに
渾身の力で ....
森のかなたへ
碧をたどる

濡れた黒髪
指でなぞる

空をそのまま
うつしたような
蒼のしずく


ぽとり

ぽとりと


堕ちてゆく
ふかい水路へ

そこから生 ....
バスルームの飾り棚に
置き去りにされていた
JAZZの香

蓋を開けた刹那に
よみがえる記憶

ああそれは
一年も前のことで
そういえば私は
まだ泣いてもいなかった
    たとえ明日は裏切ろうとも

たとえ明日は 裏切ろうとも
きょうは 裏切りはしない
さあ わたしの生ま爪を剥ぎとるがいい
だが きょうは 裏切りはしない

わたしの勇気のほ ....
久しぶりに実家に戻ると
父はまた少し小さくなっていた

質量保存の法則というものを
信じるのであれば
生真面目に生きることを止めようとしない父は
きっと
何処かで
何かを
与 ....
老人ホームの送迎車から
半身{ルビ麻痺=まひ}で細身の体を
僕に支えられて降りたお婆ちゃんは
動く片手で手押し車のとってを握る

傍らに立つ僕は
宙ぶらりんの麻痺した腕と脇の間に ....
まどろみの中で貴方の去る気配感じてみぢかき夜を恨みぬ

白肌のうるおう術も知らぬまま落ち逝く沙羅の姿さやけし

雨の矢に毒を塗りたし恋ごころ睡蓮泣きて梅雨雲を呼ぶ

星合ひの前夜に胸の ....
5本の指を
2本にしたり3本にしたり
左手の指だけを動かして
おかあさんの言葉は難解ですね

2本はふたり
3本は3人
ではなくて
子どもが3人
親と子ども
でもなくて
 ....
水平線をながめて
二リットルの水を浴びる
空と海の間の
相容れない一本の線は
わたしたちに にている

つまさきを砂に沈め
光を背にあびる
水はしみこみ
かわき
そして きえる
 ....
さあ なにを言う
きらきらと
輝き疲れた
君らに。

なにを言う
風の香りだけを
語る俺が。

なにを言う

蛙と
野ネズミと
そして
向日葵の咲く
この土地で。
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