すべてのおすすめ
顔を洗い
今日一日の作り顔を落とす
引き攣った笑い顔
怒りを抑えた澄まし顔
泡となって流れていく

素の顔になると
のっぺりとして
それはそれでガッカリする
何者でもない自分
本心 ....
胸がチクチク
さりげない一言で
顔色に差すブルー
鳩尾に落ちて苦しくなる

頭を垂れる
腑抜けて幽霊みたいな存在感
ため息から漏れるブルー
全身を包み込む

途方に暮れて
一日も ....
苔むす石塔が並び
そこだけしんと静まり返っていた

心の中で奏でる
誰ともわからぬ人への鎮魂歌

ふと黒い花びらのようなものが舞う

黒揚羽が私の周りを何周も
まるで魂みたいに飛ぶ
 ....
石が焼ける臭いがした
八月
原爆ドームや資料館
鼓動が早くなる
平和の鐘を鳴らすと
ずっと胸に響く
夕暮れドームの見える河原で
言葉にならない気持ちを
何度も何度も巡らせていた
薄暗 ....
喉が渇いて目覚める
遮光カーテンの隅から
朝焼けの光が忍び込む
逃れたくても
太陽はやってきて
月を跨いだ
変化に弱い僕は
静かに絶望しながら
カレンダーをめくる
八月という一日の始 ....
熱せられた窓をガラッと開けた

外気がもわっとなだれ込む

蝉の声が木々に繁っている

グラスに入れた氷がカランと崩れる

エアコンの呼吸音が大きくなった
陽が暮れて
街灯が照らす
ベンチにポツン

もう来ない
来るかもしれない

動けずに
待てば待つほど

暗がりに浮かび上がる
帯の背中に団扇を挿して
下駄を鳴らす
屋台が並ぶ道は
人が溢れて賑やか

すみません、

ぶつかった人を見上げて
耳の先まで熱くなる

先輩、

よぉ、と言って
和かな所作で ....
空にはモクモクと山のように雲が聳え

熱風に包まれる

公園でバットがボールを打つ音

子供たちのはしゃぐ声

蝉がミーンミーンと伸びやかに鳴いている
柔らかな手が
流し台の周りで
流れるような
仕草

トントン
まな板が鳴る

目覚めた

部屋の天井
シンとしていた
逃げても逃げても袋小路

道を見失い
立ち止まれば
迫り来る影



時間は命と共に溶けてゆく



私は幼い私を抱きしめた


どこかから聞こえる
懐かしい音色

 ....
何本もの糸を断ち切ってきた中
僅かに残った繋がりの糸
距離は遠く長い
在るという充分

困難で苦しんだ時
在る糸に震えが伝播し
彼方から戻る波動を握る
この手に勇気の熱が湧く
あなたの夢はと聞かれ
答えられない自分
無の衝撃が胸に広がり

日常の空模様が怪しくなる

どこかで雷が鳴り
風が吹き雲が追いかけてくる
あっという間に激しい雨に打ちつけられる

 ....
もう二度と会えない
さよならも言えなかった
願いは夢で会うこと

思い出を繰り返し語り
笑ったり泣いたり
居場所を灯す

好物だったそうめん茹でる

そうめんの川にオクラの星
麺 ....
夜を歩く
雨の匂いを嗅ぎながら

時々苦しくなるこの胸の
内側と闇を重ねて

街灯や家の灯に助けられ
地に着く足が見える

暗がりのロードムービー
果てはある

明日が来るのが ....
こしごえさんの海さんおすすめリスト(45)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
顔を洗う- 自由詩424-8-12
どこまでもブルー- 自由詩5*24-8-11
黒揚羽- 自由詩424-8-8
広島- 自由詩8*24-8-6
八月朔日- 自由詩6*24-8-1
夏の音- 自由詩624-7-29
待ちぼうけ- 自由詩324-7-25
夏祭り- 自由詩7*24-7-24
夏休み- 自由詩7*24-7-22
柔らかな手- 自由詩5*24-7-17
ユリア- 自由詩4*24-7-12
在る糸- 自由詩624-7-10
夢も傘もなく- 自由詩5*24-7-9
七月七日- 自由詩924-7-7
夜を歩く- 自由詩624-7-1

Home 戻る 最新へ
1 2 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する