すべてのおすすめ
こころさえ、雲を光を追い越してひるがえる風みずいろをよぶ
雨はやく言葉を奪い流れゆくたどる指先このうすみどり
風だけがよんでいる道二人ぼっち朽葉いろした秘密かぞえる
頬杖 ....
さわやかな朝さわやかになれずにぼーっと見てる空中のひび
朝の風胸の毒素を吐ききって濁る自分を脱がせて剥いで
丸もる身体空いた頭は寝不足あと一寸の涼をただ待つ
車道から通行音だけ響いて ....
猫みたい まどろむきみの横顔は
誇り高いのにやたら無防備
午後の風がきみの香りをはこぶから
ぼくは蜂になる ちいさな蜂に
きみのこと、理解できるっておもわない
だけど知りたい 手 ....
とくん、とくんときみはうなずいて
真昼の空をひろげてみせた
背伸びして手をのばしてもまだ遠い
青の時間につつみこまれる
目をふせて きみは何かを想ってる
雲にかくれた月に似ている
....
泣き止んで幼い心ともにあれ
小さな日々に戻れないなら
ゴム長を引っ張り出した夏の午後
君は来る来るあの日の傘で
戯れに一段上げた跳び箱を
君が跳ぶまで帰らせないよ
....
よそ行きの気持ちを全部詰めたから
カバンがとても重たくなった
どこからかきれいな歌聞こえたから
旅の予定をそっちへ向ける
青地図に行程表を書きこんだ
知らない街をたどる点線
....
キュンと鳴くこの胸の音聞かせたい
遠くからでも想っています
思い出は夏の終わりのメヌエット
日にひるがえる君の白妙
細胞が真昼の空にリンクする
60兆の歌う歯車
満月に打ち明けたのはシルブプレ
今日の終わりをぼくにください
スカートを揺らす風にも嫉妬する
恋をするって忙しいもの
目が合うと君の力は無敵です
今日も言えないイヒリーベディヒ
放課後に残り香全部集めたい
明日も好きでいられるよう ....
愛すには資格がいるって本当かな
教えてほしい 告白前に
ラブレター 書き上げたなら誤字脱字
偏差値上げて 出直してくる
目に届く 君のラブリー まぶしくて
やっぱりぼくは垣 ....
童貞をなくした夜の湯上がりに あの子の髪は 輝いていた
おっぱいの光と陰にふれてみた
彼女は誰か 別人みたい
けだものになりたくないよ ぼくはヒト ヒトだからねと
くちづけた嘘 ....
文脈を無視して進む身勝手な言葉をぜんぶ君にあげます
寂しいと脳が足りないふりをする
抱かれたいのは骨の奥まで
産まれ生き苦しみそして死んでゆく
たった一行闘病短歌
日赤の病棟入り口掲示板
嘆歌とあって朝顔も書く
これからは口語短歌の詩人です
出来損ないの痛みを堪え
銀色に輝け外科 ....
先生にひろってもらった消しゴムを
当然と思った私が嫌い
神様はいないよと言ったおじいちゃん
そんな貴方も仏になった
見られるとバカみたいに赤くなる
恥ずかしがるなよ君は美味しい
....
剃髪に立ち会った日の陽の光 淡く結んだらせんのつづき
葉脈にミシンをかける神様は季節のすきまは縫い合わせない
にんにくで追い払うんだ君のこと季節外れの桜の匂い
....
日々過ぎて無言の声の荒れ様に{ルビ正常=まとも}なものの異常さを知る
つながりは有るのに無いも同じことそのままでいるひとりしている
咆哮の色もかたちも変 ....
夏の野は沈黙の果てみつめあう
だけのくちづけ唇に蝶
じっとして壊れないよう忍び寄る
白い羽には光だけ射し
言葉などもはやいらない君をつれ
夏の丘へと逃 ....
{引用=光に向かい その光で自分たちの闇を照らす
私たちの音楽だ すべては私たちの音楽だ
by JEAN-LUC-GODARD『NOTREMUSIQUE』}
....
優しさが 爪弾かれるも 泡沫と
振り向きもせず 貴方は泣いて
静寂に身を寄せながら 綴りゆく
独白が刹那 雨音に消ゆ
「不思議だね、みんな死んだらいいのにね」ってビルの65階の夜景
もう少し待って 60年くらい経てばさみしさが死因で死ねる
{引用=6月、梅雨 ....
金魚鉢かすめる涼風の行方知ってか知らずか手招きの夏
逝く春の背中押しつつ背中からはじまるアブラゼミの{ルビ時間=いのち}よ
きみがたわむれてた波ならひとすくい両手ですくって ....
{引用=001:声}
なかゆびで喉の尖りをころがして昨日の声の輪郭は何処
{引用=002:色}
風色の蝶つかまえてくれるなら、と少女の瞳にじむ雨音
{引用=003:つぼみ}
....